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科学的研究による性教育

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第三章

「オナニーもだ」
「していいの」
「性欲の発散はいいんだ」
 科学的にというのだ。
「だからだ」
「それでなのね」
「オナニーしたら頭が悪くなるとかな」
「そんなことはないの」
「ああ、ない」
 絶対にという返事だった。
「それは迷信なんだよ」
「科学的に言うとなのね」
「そんなことはないんだよ」
「そうなのね」
「射精とかそうしたことならな」
 かなり具体的に述べるのだった。
「オナニーしてもセックスしてもな」
「同じなの」
「女の子でもな、絶頂を迎えてもな」
「それでもなのね」
「同じだよ、それで頭が悪くなるなんてな」
「ないのね」
「だから幾らしてもいいんだよ」
 こう妹に言うのだった。
「心も落ち着くしな」
「本当に悪いことないのね」
「変に我慢するな、したくて出来る状況ならな」
「どんどんしてもいいのね」
「ああ、生理的欲求だしな」
「性欲も生理的欲求だっていうわね」
「だからだよ、こうしたことも授業や論文でな」
 そうしたところでというのだ。
「言うし書くし発表するさ」
「恥ずかしくないの」
「何が恥ずかしいんだよ」
 大輔は小雪に本を読みつつ言葉を返した。
「そりゃ人に見せるものじゃないけれどな」
「生理的欲求だから」
「発散させて必要な知識もな」
「入れておくことなのね」
「ああ、あとこの本読むとな」 
 大輔は実際に読みつつ言った。
「やっぱり近親婚はな」
「ディープな話ね」
「けれど実際にあったからな」 
 人類の歴史ではだ。
「血が濃くなって遺伝病とかがあるからな」
「よくないのね」
「そうみたいだな、だから俺もお前もな」
「近親婚はよくないのね」
「それはしない方がいいな」
 こう言うのだった。
「そのことも覚えておかないとな」
「何でも覚えないといけないの」
「これも学問だし結婚したり交際した時に必要な知識だからな」
 それでというのだ。
「覚えておかないとな」
「そうしたこともなのね」
「そうだよ、本当に全部学問なんだよ」
「だから兄さんも冷静なのね」
「それで科学的に考えてな」
 そうしてというのだ。 
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