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おかしな作家

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第二章

「実際に見てみろ」
「それじゃあな」
 言われてそのツイッターを見た、そして。
 見た彼は呆れた顔になった、そうして相手に言った。
「反対で二〇三二年に開催してもか」
「反対って言ってるな」
「ああ、他に回す金があるってな」
「その回す金ってわかるだろ」
「こうした奴が回す金ってどうせあっち界隈だろ」
「そうだよ、差別とかマイノリティーとかのな」
「そっち方面ばかりだよな」
 彼もそれはわかった、それも実によく。
「やっぱり」
「そういうのに回してな」
「そういうの本当に困ってる人がいてもな」
「特権とか利権になってる場合もあるぞ」
「食いものにしてる奴いるな」
「世の中困ってる人はいるさ」
 このことは事実だというのだ。
「やっぱりな」
「どうしてもな」
「ああ、差別や障害でな」
「苦しんでる人はいるな」
「実際にな、けれどな」
 それでもというのだ。
「そういうのを逆手に取ってな」
「特権とか利権にしてか」
「食いものにしてる奴いるんだよ」
「そうした連中にも金回せとか言いそうだな」
「無条件でな」
「それは駄目だろ」
 相手に即答で返した。
「幾ら何でも」
「そうしたことを考えなくてな」
「金回せって言うんだな」
「オリンピック中止してな」
「競技に出る選手の人達はずっとその為に頑張ってきてるだろ」
 ここでこのことが指摘された。
「そうだろ」
「だからそんなことはな」
「考えないか」
「選手の努力よりもな」
「差別やマイノリティーか」
「そういうのに熱心でな」
 それでというのだ。
「野党が言ってて運動家もな」
「言ってるからか」
「プロ野球やサッカーはやってもな」
 それでもというのだ。
「オリンピックはな」
「反対なんだな」
「ああ、これでわかるだろ」
「平野は運動家か」
「その類なんだよ」
「そんな奴か」
「それでな」
 さらにというのだ。
「平野芳樹、徴用工で検索してみろ」
「徴用工ってあれか」
「あれだよ、あの国から徴発されてこき使われたって言ってるだろ」
「あの当時日本でしかも給料支払っててな」
「そう言ってるけれどな」
「あれも言い掛かりだろ」
 まさにというのだ。 
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