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私はいじわる 小悪魔が住みついた

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3-⑺

 次の日、香菜ちゃんをお見舞いに行こうよって誘ったんだけど

「今日 ウチ 掃除当番なのよ それに、男の子達が行くって言ってるし 明日にするわ」

「そうかー じゃあ明日ね ウチだけでも行くわ プリントとか届け物あるし」

 病院に行くと、先に川上君等3人の男の子が、居た。漫画とかパズルなんかを持って来ていたみたい。

「あっ 織本 来たんか 有馬が明日にするって言って居たから、来ないんか思ったよ」と、川上君が言ってきたが

「ううん プリントもあるしね 授業のノートも見せなきゃ 勉強遅れてしまうでしょ」

「そうかぁー 昂とは 家も近くだしなー 言い合いばっか、してても仲良いんだよな」

「おい 俺とこいつとは別に仲良いわけじぁないぞー 近所なだけ」と、昂君はブツブツ言っていた。仲良いわけじゃぁないって・・・もっと言い方あるじゃないと私は感じていた。

「そーいえば、さっきまで鹿島蘭が居たんだぞー 俺等が来たら、バイオリンの練習があるとかで、すーっと居なくなったけどな あいつは、昂のこと好きなんだよな」

 私は、その時、きっと口をギュッと結んでしまったのだろう。

「止せよー 健 俺は、なんとも思ってないよー」と、私に言い訳しているみたいだった。

「俺等 長居すると悪いから帰るわー 元気そうなんで安心したよ 織本 ノート見せるんだろう? お前等、喧嘩しないで仲良くやれよー」

「おお すまんな来てくれてー あー このお菓子、持って帰れよ もらいもんだけど、飽きてしまってな」

 男の子達はお菓子を分けて、帰って行った。そして、私は、先生から預かったプリントを出して今日のノートを見せていくと

「あのさー しばらく、勉強から離れたいんだよね 頭も打ったから、バカになったんかなー お前の名前なんだっけー」

「えー 嫌だ― 昂 大丈夫? ちゃんと検査したのー? ウチのこと覚えている?」と、私は思わず昂君の手を握っていた。

「うふふっ 冗談だよー パンダパンツの真珠だろー」

「うー このバカ もーう パンダはパンツじゃないって」と、私は昂君を叩いていったら、包帯をしている右手に触れてしまって

「あー 痛てー」

「あっ ごめん ごめんね 大丈夫?」

「うん ちょっとな 右手は打撲でな、擦りむいたから・・大袈裟なんだよ」

「うーん ごめんね 昂 でも、おばあさんをよけた時だってね 怪我したときも、そのおばあさんの心配してたんだって やっぱり、昂って 優しいよねー さすがだね」

「なに言ってんだよ たまたまだよー」

「そう ねぇ 何か食べたいものない? 病院のご飯っておいしくないんでしょ」

「うん まずい それにな あんまり、腹減らないんだよな 寝てるから それに、右手 まだ 痛いから、左で食べるだろー うまく、いかなくてな 苦労している」

「そうなんだ ウチが居たら 食べさせてあげるのにねー」

「そーだよね 余計にまずいかも知れないな」

「あのねー ・・・ お風呂も入れないから、辛いよね 翠ちゃんと」

「バカヤロー もう、一緒じゃぁないって言ってるやろー」

「うふっ 紅くなってやがんのー ずーと 言ってやるんだ このこと」

「お前なー 見舞いに来てんだろー もう、少し、いたわれよな―」

 その時、昂君のお母さんが顔を出して

「あらー 真珠ちゃん 来てくれてるの― ありがとうね この子ったら 退屈だー ってうるさくてね 相手してあげてね」

「ええ プリントとかあるので、毎日 寄ります それにね、この可愛い顔 忘れられたりしたら嫌だから」

「ありがとう 助かるわー あたしも毎日はこれないしー 翠は帰り遅いしね」

「おばさん 私 大丈夫です 暇してますから それに、早く、昂君に元気になって欲しいし 私に出来ることあったら、言ってください」

「真珠ちゃん 良い娘よねー これからも、お願いね」

 私は、いい子ぶって言って居たけど、その時、昂君は窓の外を見て知らんぷりしていた。



 
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