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ハッピークローバー

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第十三話 合コンのはじまりその十

「実際あの戦力でもな」
「優勝どころかな」
「二年連続Bクラスだっただろ」
「優勝間違いなしって言われた戦力で」
 それでもだったのだ。
「してやられてたな」
「だからな」
「もう二度となんだな」
「監督になって欲しくないって言ってるよ」
 巨人ファン達がというのだ。
「ネットでも」
「やっぱりそうなんだな」
「采配は下手で」 
 それに加えてというのだ。
「人望もな」
「ないからか」
「だからとんでもない戦力でもな」
 他球団からあの手この手で強奪してきた選手達で構成されていた、そうして巨大な戦力となっていたのだ。
「優勝出来なくて」
「二年で追い出されてか」
「それからな」
「二度とか」
「実際巨人どころか何処からも声かかってないだろ」
「ああ、コーチとかにもな」
「そこまで酷いってことだよ、近鉄の鈴木啓示監督も酷かったっていうけれど」
 達川はこの人物の話もした。
「草魂暗黒時代とかな」
「ああ、鈴木さん草魂だからな」
「それが仇名だったしな」
「それで草魂暗黒時代か」
「あの人の頃の近鉄もな」
「あの時の巨人みたいにか」
「采配もでチームの雰囲気もな」
 これもというのだ。
「ガタガタになって」
「確か最下位になったよな」
「それで辞めてもな」
 シーズン途中で追い出される様にそうなった、一九九五年のことだ。
「もう後が大変だったらしいな」
「チームガタガタになってか」
「主力もいなくなってな」
「それで後もか」
 辞めた後もというのだ。
「チーム大変だったんだな」
「巨人は堀内さんの後強くなったよな」
「ああ、原さんが復帰してな」
「当然の成績になったけれど」
「近鉄はか」
「その後何年か低迷したんだよ」
 特に投手陣が振るわずだ。
「そうなったんだよ」
「じゃあ鈴木さんの方が酷いか?」
 古田はこう言った。 
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