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ハッピークローバー

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第十三話 合コンのはじまりその六

「それでもな」
「兄貴か。実際の兄貴とはまた違うな」
 越智がこう言った。
「どうも」
「ああ、三ちゃんはな」
 達川もそれはと頷いた。
「そうだよな」
「それ言うと番長とも違うけれどな」
「誰か引っ張るっていうかな」
「まとめるな」
「そっちだよな」
「人の話聞いてからだしな」
「動くのはな」 
 こう二人で話した。
「だからな」
「三ちゃんはな」
「まとめ役だな」
「そっちだな」
「まあ俺あれしろこれしろとか言わないしな」
 成海もそれはと答えた。
「あまりな」
「そうだよね」 
 伊東もそれはと言ってきた。
「三浦君は」
「これまで部活で無茶な先輩いなかったけれどな」
「そうした人嫌いなんだね」
「親戚でいるんだよ」
 成海は伊東に顔を顰めさせて話した。
「横暴で俺が正しい俺に従えっていう」
「そんな行動の人いるんだ」
「それで何かあったら殴るんだよ」
「暴力も振るうんだ」
「気に入らなかったら怒鳴ってな」
 そうしてというのだ。
「しかも食いものぶん投げて」
「そんなことまでするんだ」
「リアルでちゃぶ台ひっくり返して」
「えっ、そんなことするってな」 
 全員が成海の今の話には驚いたが古田が一番そうなって言った。
「有り得ないだろ」
「それがなんだよ」
「するのかよ」
「奥さんに気に入らないことあったらな」
「そんな何処かの野球漫画の糞親父みたいにか」
「やってな、それで奥さんに逃げられたんだよ」
「そこで暴力振るったんだな」
 古田もこう言った。
「それでか」
「ああ、離婚されてな」
 そうしてというのだ。
「親権も放棄させられたよ」
「当然だな、というか本当に最低だな」
 古田は怒って言った。
「そいつは」
「だからそれで奥さんも遂にな」
「離婚か」
「それで娘さんもな」
「親権放棄させられてか」
「それで慰謝料支払ってるよ」
「自業自得だな」
 成海のその言葉に頷いた。
「それは」
「それでその親戚がなんだよ」
「俺が正しい俺に従えでか」
「本当に最低野郎でな」
 それでというのだ。
「他にも浮気にギャンブル、パワハラ、セクハラ、モラハラでな」
「屑かよ」
「正真正銘のな」
「何の仕事なんだよ」
「公立の学校の先生だよ」
 古田に一言で答えた。 
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