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ドラゴンボールZ~孫悟空の娘~

作者:setuna
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第66話

 
前書き
宇宙が消される原因が悟空が一端でもあるんだろうけど、一番の原因が宇宙レベルが低いからなんでビルスと界王神が一番悪いんだよな… 

 
ビルス、界王神、ウイスと共に戻ってきた悟空から全宇宙格闘試合のことを聞かされたベジータ達は驚き、悟林は腹を抱えて爆笑した。

「あははははっ!お父さん、やっちゃったねぇ」

「はは、まさかオラもこんなことになるとは思わなかったぞ」

「笑ってる場合か!カカロット、何てことをしてくれたんだ!!」

「まあまあ、どうせ消し飛ばされる予定だったのを延命してもらったんだから結果オーライでしょ?勝てば良いんだよ勝てば、それに消し飛ばされるにしても何も知らないで消されるよりはマシだよ。まあ、私としては消されるより許せないことがあるよ?何でザマスみたいな大馬鹿を出した第10宇宙より格下扱いされてるんですかねビルス様ぁっ!?」

鬼の形相でビルスに迫る悟林にビルスは喉に詰まらせそうになりながら界王神を指差す。

悟林としてはあんな問題児を輩出した第10宇宙より下なのが気に食わないようだ。

「そ、それは…こいつのせいだ!こいつが人間が自分の力で成長しないと意味がないって甘いことを言うから!」

「それを言ったらあなたは普段寝ているだけじゃないですか!私は私なりにやって来たつもりですよ!」

「それで下だったら意味ないだろうが!」

「うるさいっ!!言い訳無用!全く、ビルス様と界王神様の尻拭いを何で私達がする羽目になるんだか…」

ブツブツと言われているビルスと界王神は睨み合っていた。

「それにしても第11宇宙…その破壊神より強い人間ね…とにかくお父さん、私は出るから他のメンバーを決めちゃおう」

悟空は第9宇宙の選手と第11宇宙の破壊神候補と闘ったようだが、破壊神候補の人物より強いと聞いているので一筋縄ではいかないだろう。

「そうだなー、オラと悟林とブウ…」

「俺は行かんぞ。何時産まれてもおかしくないんだ」

「そうだよね、それじゃあトランクス君!ベジータさんの代わりに出てよ!」

「え!?お、俺!?」

「な、何!?」

「悟天とフュージョンすれば大丈夫だと思うよ。合体が解ければ失格ってことしてもらえば」

「じゃあ、悟天とトランクス…ゴテンクスは決定だな」

ベジータが出ないと言ったらトランクスと悟天が代打にされたベジータが焦る。

「まあ、悪くない選出だと思いますよ?あの2人は相当の才能をお持ちですし。フュージョンは道具を使ってませんから大丈夫だと思いますよ、後で確認しておきます。」

修行してあげたウイスからもOKをもらったので確定し、そしてウイスは毛布を取ってきた。

「ブルマさん、丁度良い毛布がありました」

「え?何?」

ウイスが力を使い、ブルマの腹の子が誕生した。

「あ、女の子じゃない」

「えっ!?嘘っ」

腹が引っ込んだことが信じられないブルマは自分の腹を見つめた。

「はい、どうぞブルマさん」

産まれた子供は元気な産声を上げていた。

「これで出場出来ますねベジータさん」

「えっ…あ…」

あまりの展開に思考が追い付かないベジータ。

悟林は産まれてきた赤ん坊を見つめる。

「ふうん、ブルマさんの面影があるね。じゃあ今のうちに祈っとこうかな?ブルマさんに性格が似ませんようにブルマさんに性格が似ませんように…後、ベジータさんにも」

「ブルマに性格が似ねえようにブルマに性格が似ねえように…後、ベジータにも」

「どういう意味よあんた達!?」

祈り始めた父子にブルマが怒鳴る。

「妹か…俺、弟が良かったな…」

「まあまあ、そう言わないの。弟分なら悟天がいるじゃない。」

「うーん、まあ、あいつの面倒は見てやってるし…」

弟が欲しかったトランクスは妹だったことに軽く落ち込むが、悟林に慰められたことで考え直したようだ。

「パパでしゅよ~」

「おお~女の子か…」

初めての娘にベジータの堅物な表情が緩み始めていた。

「これなら何人でも産めそうね!またウイスさんにお願いしようかしら」

「構いませんよ、この宇宙が消滅しなければね」

ウイスの言葉に今の第7宇宙が置かれている立場を改めて思い出す一同。

「とにかく、メンバーは私とお父さん、ゴテンクス君、ベジータさん、ブウ、ピッコロさん…後の4人は…モナカさん?」

「駄目だ!モナカは出場出来ん!」

「…何で?」

「あれだ…その…具合が悪いそうだ…」

「そうなの、じゃあ残りの4人はどうする?」

モナカが出られないなら仕方ないと諦めて残りのメンバーを考える。

「おい、5人だ。トランクスと悟天を巻き込むな!」

「ベジータさん、私の弟に甘やかすなとか言っておきながらトランクス君を甘やかすのはどうかと思うよ。それにトランクス君はベジータさんが思っているより成長してるんだから、勿論悟天もね…だから出場させる。これからの地球のためにも、反論は聞かないよ」

ベジータの言葉を一蹴し、残りのメンバーを考える。

「チッ」

「大丈夫だよパパ、俺達だって強くなったんだぜ?お兄ちゃんから貰った剣でぶっ飛ばしてやる!!」

「剣はルール違反になりますよ」

「ええ!?そんなぁ…」

せっかく貰った剣を使って活躍しようと思ったのにウイスから剣はルール違反になると教えられて脱力する。

「トランクス君と悟天は雑魚散らしをお願い出来るかな?私達が体力の消耗を抑えられるようにしてもらえれば後は私達が何とかするよ。うーん、後は18号さんと………確か、もう2人いたよね?確か?」

「17号と16号だな」

「人造人間だろ、特に16号は完全なロボットだったはずだ。」

「16号はロボットだけど18号と17号は人間を細胞レベルで超人に改造しただけよ」

取り敢えず18号と17号は出れるので数にいれることにした。

「じゃあ、後で交渉するとして18号さんと17号さん。残りの2人はどうする…?あ、そうだ!あの世で1日生き返れるのを利用して強い奴を連れてこようよ。もうあの世くらいしか強そうな人はいないし」

「おい、悟飯はどうした?」

「あの子は修行の真っ最中でしょ?そんな危なっかしい子は入れません。あの世で強い奴と言ったらセルとフリーザ辺りかな?」

「セルとフリーザだと!?貴様正気かぁ!?特にセルは貴様と未来のトランクスを殺した相手だろうが!!」

「え!?そうなの!?」

「ベジータさん、何年前の話をしてるの?セルが私を殺したのは10年前なんだからもう時効だよ時効。私もトランクスさんも生き返ってるんだからさ。これで10人決定だね!!」

「おう、フリーザとセルだな。オラに任せろ…セルにはオラも借りがあるしな」

瞬間移動で消える悟空。

そして悟林は早速18号のスカウトに向かった。

「あいつら…どうなっても知らんぞ…!」

「まあ、問題を起こすのは昔のあんたも良くやったじゃない。もう今更だわ」

「昔のことは言うんじゃない!!」

そしてクリリン宅に到着すると運良く18号を発見した。

「おーい!18号さーん!スカウトしに来たよ!」

「「は?」」

意味不明なことを言い出した悟林にクリリン夫妻は首を傾げたのであった。

そして全宇宙格闘試合のことを話すとクリリンが仰天した。

「ま、負けた宇宙が消滅するだってーーーっ!?」

「うん、それを回避するために強い選手をかき集めてるの。」

「ど、どうする…?俺も出ようか?」

「あ、選手は決まってるからクリリンさんは関係ないよ。応援席にでも行けば?」

言外に戦力外扱いされたクリリンはショックを受けた。

「で、でも…誰が出るんだ?」

「私とお父さんとベジータさん、悟天とトランクス君がフュージョンしてゴテンクス君、ピッコロさん。そしてブウ…交渉予定の相手を含めると18号さん、17号さん、後はセルとフリーザ」

「はあ!?」

「フリーザに…セルぅ!?」

まさかセルやフリーザまで数に入れられているとは思わなかった18号とクリリン。

「そうだよ、今の第7宇宙は人材不足なんだもん」

「おいおい、何でよりによってセルなんだよ!?悟飯とかいるだろ!?」

「え?第7宇宙の選手を1人減らすようなもんじゃない。私達の宇宙にハンデを背負う余裕なんてない。未来の悟飯がここにいたら出場してもらったんだけどね」

「同じ悟飯なのにこの扱いの差は…何なんだよ…」

同じ悟飯だと言うのにこの信頼の差は何なのか。

ちょっぴりこっちの悟飯が可哀想になったクリリンであった。

「セルだって?冗談じゃないよ!あいつが出るのならあたしは断るからね」

「1億ゼニー」

出場拒否しようとした18号だが、悟林の口から飛び出た金額に足を止めた。

「…何?」

「1億ゼニーでどう?神龍に頼んで出してもらうよ。」

硬直してしまった18号。

無表情だが、クリリンには分かる。

これは葛藤していると。

悟林は悪魔の表情を浮かべながら囁いた。

「2億ゼニー」

「乗った!出場してやろうじゃないか!約束を破るんじゃないよ!」

「やったー!」

18号の出場に喜ぶ悟林だが、クリリンは咳払いする。

「コホンッ!悟林ちゃん!さっきから大金で釣ろうとしてるけど、俺達が金を積まれないと助けてくれない薄情な奴だと思ってるのか!?」

「え?タダよりご褒美があった方が頑張れるじゃん、クリリンさんだってご褒美に18号さんの可愛い幼少期の思い出たっぷりのアルバムを条件に出されたらやる気出すでしょ?」

「当たり前だ!!」

「即答するんじゃないよ馬鹿!!」

拳を握って凄い気迫の表情で即答するクリリンをしばく18号。

「だって、俺は18号のことをもっと知りたいんだよ。大事な嫁さんのことをさ!」

「ば、馬鹿!人前で何言ってるんだよ!!」

「仲良いねー、ところで17号さん…のことは聞けそうにないから神様に聞いてみますかね…?お邪魔しましたー」

賑やかなクリリン宅を後にして神の神殿に向かう悟林。

デンデなら17号のことを知ってると思ったのだが、予想は的中しており、デンデの好意によって17号のいる場所にまで連れていって貰った。

その際にブウの転生体のことも教えられ、後で悟空に伝えて欲しいと言われたので了承した。

そして17号のいる島に到着した悟林。

「18号さんとは双子だから顔は似てるはず…だよね?」

弟が父似で自分が父方の祖母似なので自信無さそうに呟く。

着地すると密猟団らしき連中がいたので17号を探すついでに捕まえた。

「こいつらはどこに捨てようかな?街まで持っていくのも面倒だし、お腹を空かせたモンスターの餌にしようかな?」

「彼らはこちらに渡してくれ」

聞き覚えのある声に振り返るとそこには16号がいた。

「あー!?16号さんじゃない!久しぶり!!」

「久しぶりだな、孫悟林。無事に生き返れたようだな…それにしては少々成長が遅い気がするが…」

「あー、私が生き返ったのはブウの時だったからね。セルとの闘いから7年後に生き返ったんだ」

「なるほど、年齢と外見が見合わないのはそのためか」

「そう言うこと、ところでこいつらは密猟団だよね」

「ああ、ミノタウロスの角を目的としている者達だ。ミノタウロスの角は高額で売れるため、密猟する者が後を絶たない」

「そっか、と言うことは狩られちゃった子達もいるんだね。可哀想に」

「うむ…だが今回はお前のおかげで助かった。セルとの闘いの件も含めて礼を云わせてくれ。ありがとう孫悟林…自然や動物達を守ってくれて…」

「へへ、どういたしまして。ところで16号さん、17号さん知らない?」

「17号?何故お前が17号を?」

16号の疑問に悟林は少し考えて口を開いた。

「大事な話なの、この宇宙の運命が懸かった」

「…分かった、17号の所へ案内しよう」

取り敢えず密猟団を船に押し込んで追い返し、17号の所に案内して貰った。

「17号、お前に客だ」

「客?」

「あ、18号さんに似てる」

「お前、孫悟林か?」

一応初対面のはずの17号に名前を言われたことに悟林が驚く。

「え?私、17号さんとは初対面…だよね?」

「ああ、だが俺はドクター・ゲロのデータでお前の顔を知っていたし…それにセルの中でお前の闘いを見ていた。」

「へえ…え?意識あったの?18号さんにも悪いことしちゃったなー」

意識があったならあの時の闘いでセルをボコボコにし過ぎたから怖い思いをさせたかもしれない。

「話だけでも聞いてやってくれ、彼女はミノタウロスを狙う密猟団を追い払ってくれた。」

「そうか、追い返す手間が省けたな…それで俺に何の用だ?」

「単刀直入に言うよ、17号さん、少しだけ力を貸して欲しいんだ」

17号に全宇宙格闘試合について伝える。

負ければこの宇宙が消滅するため、現世とあの世も含めて強い戦士を探していることを。

「それで俺を探していたのか、それにしても自分を殺したセルまで誘おうとするのは意味不明すぎるぞ」

「今はそんな些細なことなんて気にしてる余裕はないんだ。それにセルは何だかんだ強いしね…18号さんも出るんだよ?」

「俺が驚いてるのはそこだ。あのがめつい18号が良くそんな大会に参加しようとしたな」

「2億ゼニーをドラゴンボールで出してもらうって交渉したんだよ。」

「我が姉ながらがめついな…」

2億ゼニーで食いついた姉の強欲さに呆れる17号。

「17号さんも欲しい物があったらドラゴンボールで頼んであげるよ。だから参加して欲しいんだ」

「ちょっと待て、お前には確か弟がいたな?そいつは?」

「いるけど、あの子は闘いに向いてないし、任せたら任せたで大変なことになるから参加させない」

以前、ブウとの闘いで自分なり任せてみたが、結果として負けて吸収されると言うオチだったのだ。

余程の人手不足でない限りは任せられない。

「分かる気がする、孫悟飯は確かに強大なパワーを持っているが性格は闘いには向かない。戦士としては致命的な欠陥だ。兵器として欠陥である俺のように…」

「え?あー、ごめん16号さん。でも16号さんはこの島の動物達に好かれてるじゃない。16号さんを必要としてる人だって17号さんがいるし」

「そうだな、この島に来て、自然と動物達を17号と共に守ってきた。今は不思議と充足している」

「でも、何か16号さん動きが変だよね…何かぎこちない」

「16号は俺達と違って完全なロボット型だからな、まともなメンテナンスを受けられる場所なんて早々ない……おい、ドラゴンボールって一度に複数の願いを叶えられるのか?」

「え?出来るよ」

「なら俺は参加報酬にボートと16号の完璧なメンテナンスが出来るメンテナンス施設を頼むかな、それさえ提供してもらえれば出る」

17号の参加条件に悟林が頷く。

ボートやメンテナンス施設なら地球のドラゴンボールでも何とかなるはずだ。

「分かった、でもボートって?」

「50億のクルーザーだ。それで落ち着き次第、家族とこいつを連れて世界中を周るんだ」

「50億…姉弟揃ってお金のスケールがでかいね…でも16号さんならカプセルコーポレーションで修理してもらえば?」

「俺と17号は長時間ここを空けることは出来ない。密猟団が来るからな、だからすぐに使えるメンテナンス施設が必要だった。」

「こいつはドクター・ゲロ製だ。並の施設じゃまともなメンテナンスも出来ない。ロボット型はこういう時に不便だな」

「そうだな…すまないな17号」

「何、気にするな。同僚に壊れられたら俺も困る」

「ありがとう、それじゃあ大会前にカプセルコーポレーションに!」

「約束を忘れるなよ」

「OK!!」

18号と17号の人造人間姉弟を参加させることに成功した悟林は悟空の元に向かうことにしたのであった。 
 

 
後書き
18号の幼少期ってどんなんだろう?

欲望に素直なクリリン。 
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