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仮面ライダーセイバー 信じた方へ

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第二十二章

「仲間を助けに行くぞ」
「ああ、そうしような」
「スサノオを倒すまで戦いを続けるぞ」
「そうだよな、何か気が合うな案外」
「同じ剣士だ、当然だ」
 デュランダルは剣斬に静かに応えた、そうしてだった。
 二人で階段に向かいそこに足を踏み入れた、彼等もまだ戦うのだった。
 セイバーはスサノオと激しい一騎打ちを繰り広げていた、スサノオの剣の威力も速さも想像を絶するものでセイバーは当初は防戦一方であった。
 だがそれでもだった、徐々に彼は攻撃を繰り出していった。そこから何時しか五分と五分になっていた。スサノオはその状況を見て言った。
「見事だ、それでこそ戦いがいがある」
「そう言うんだな」
「実際にそう思ったからだよ」
 だから言うというのだ。
「この通り」
「そうなんだな、しかし俺は違う」
「私に勝つつもりだな」
「この戦いが物語なら」
 それならというのだ。
「俺が決めてやる、その結末は」
「ではどういった結末かね」
「あんたに、神に人間が勝つ」
 互いに激しい剣撃を繰り出し合い火花を散らしながら話した。
「それがだ」
「この物語の結末か」
「そうだ、だから今からあんたを倒す」
 スサノオとの戦いで火花を撒き散らしつつ言い切った。
「そうしてやる」
「その状況でかね」
 見ればセイバーは既に満身創痍だった、気力で立っていると言っていい。スサノオはその状況を指摘してみせた。
「私を倒すのかね」
「そうしてやる、俺はまだ立っている」
 これがセイバーの返答だった。
「立っている限り戦える、そして戦えるのなら」
「私を倒せるか」
「それが出来る、だからやってやる!」
「そうか、では私も全力で戦い続けよう」
 スサノオは声で笑った、そうしてだった。
 攻撃を繰り出し続けた、彼も全力であることは明らかだった。だがセイバーはその戦闘能力にさらにだった。
 火事場の最後の力とも言えるそれを加えた、それで以てスサノオに攻撃を加えると彼が優勢に立つ様になった。次第に神を押していき。
 剣撃を一つまた一つと浴びせていった、そうして何度目かの剣撃がスサノオを斬りそこから火花が生じた時に。
「今だ!」
 セイバーは今彼が持っている力の全てを剣に込めた、剣は燃え盛る炎を宿しそれで以てスサノオを縦一閃に斬った。すると。
 スサノオは動きを止めて全身が燃え盛った、彼はその中でセイバーに言った。
「私の負けだ」
「これがこの物語の結末ということだな」
「そうだ、人間である君が神である私に勝ってだ」
 それを果たしてというのだ。
「この物語は終わった」
「そうか、よかった。俺は書き上げたんだ」
「この物語はな、そのことは褒めさせてもらう」 
 楽しんでさえいる、そうした声であった。
「私は満足だ、ではだ」
「それではか」
「私は今は去らせてもらう」
「そうするんだな」
「うむ、ではな」 
 スサノオは満足した声でだった。
 炎に包まれた中で大爆発を起こし消え去った、セイバーはその爆発を対峙した形で見届けた。その爆発が消えた時にだった。 
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