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東方絆日録 ~ Bonds of Permanent.

作者:福岡市民
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融合編
  初顔合わせ③

翔「そういえばよお」


半ば空気と化していた翔が突如として口を開いた。


魔理沙「翔、急にどうしたんだ?」

翔「これからどうすんだ?もうすっかり夕方だぜ」


一同が外を見ると綺麗な夕焼け空が広がっていた。


アリス「もう夕方⁉︎」

霊夢「今から帰るのも面倒ね…」

ルーミア「そうなのかね?」

霊夢(“そーなのかー”の派生形かしら?)

(東)「皆さん、もしよければ泊まって行かれませんか?」

敏久「それはありがたいんだけどさ、神奈子や諏訪子の許可が…」

諏訪子「私たちは別に構わないよ」

(西)「ウチもいっちょん構わんばい(全く構わないよ)?」

翔「ーーーだそうだ。俺は泊まるぞ」

魔理沙「せっかくだから全員で泊まるか?」

全員(うなずく)


ここに「お泊まり会@守矢神社」の開催が決定したのだった。



ーー
ーーー


現在、(西)の提案により「餃子パーティー」が開かれている。

各々が思い思いの形の餃子を作ったのち、熱湯を張った鍋に入れる。そして餃子が浮かび上がってきたらそれを取り皿に掬ってポン酢や醤油をつけて食べるのだ。
作者の実家における恒例行事でもある。


翔「俺はいつもパリパリした餃子しか食わねえけど、こっちの餃子もなかなかうめえもんだなあ」

(東)「それは焼き餃子ですね。これは“水餃子”と言うのです」

(西)「ウチの父親が“餃子は肉も野菜も摂れる完全栄養食ってところがよかったい(いいんだよ)!”って言っとったとば(のを)思い出してくさ()。このやり方は父が発案したっちぇ(したんだよ)⁉︎」

アリス「貴女のお父さんは何でも知ってあるのね。すごいわ!」

魔理沙「学校の先生だって言ってただろ。慧音みたいなもんじゃないのか?」

霊夢「ねえ、他のご家族はどんなお仕事をされてあるの?」

(西)「身近な人やったら、まず父方の祖父は商売人やろ?」

一同「うん?」

(西)「それから父方の祖母は独身時代、神社の巫女さんやったげなよ(らしいよ)。結婚してからは美容師しとったけどね」

一同「へえ…?」

(西)「そうそう、その祖母の弟さん…父の叔父やけんウチからみたら大叔父になるんやけど、その人が庭師なんよ」

一同(妖忌?)

(西)「そして母方の祖父は数年前まで医者ばしよんしゃった(してあった)ね。薬剤師も兼ねとったみたいやけど」

一同(永琳?)

(西)「ーーーとまあ、こんなもんやろか」

諏訪子「にっしーは私たちとの共通点がかなりあるんだね!」


諏訪子が驚きの表情でそう言った。


(西)「そうなんですか?」

霊夢「ええ。私と早苗が巫女でしょ?それから、魔法の森の入口で霖之助さんって人がお店やってるし…」

魔理沙「冥界にある白玉楼で妖夢ってのが庭師兼お嬢様の剣の指南役をやってるんだ。その祖父の妖忌も庭師だったらしい」

アリス「それだけじゃないわ。迷いの竹林の中にある永遠亭という屋敷に永琳って名前の天才薬師(くすし)兼医師が住んでいるのよ」

(西)「へえ、是非とも会ってみたいです!」

神奈子「なに、そのうち会えるさ。さて、そろそろ餃子が上がってーーー」

ルーミア「もうないよー?」

全員「・・・は?」


鍋の中を見ると、鍋を埋め尽くさんばかりにあった餃子が綺麗さっぱり無くなっていた。
それだけではない。まだ大量に余っていたはずの餃子の皮や具材も全て消えていたのである。


敏久「ルーミア、まさかーーー」

ルーミア「みんな話しが長いからお腹空いちゃって……私が全部食べちゃったよ。てへっ☆」

全員「ルーミアァァァァァァァ……‼︎」




ーーー悲鳴にも似た悲痛な叫びが遠い夜空に木霊した。 
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