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呼んだら

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第二章

「では」
「はい、今から」
「待ってます」
 福島も快く応えた、そしてシャワーを浴びてから女の子を待った、そして程なくしてホテルのロビーの方から同室の人つまり女の子が来たと連絡があり。
 部屋のチャイムが鳴って出た、すると。
 店の画像の通りに長い茶色の髪の毛で白のボディコンの様なワンピースの胸がやけに大きく白い肌の女性が来た。だが。
 その顔、切れ長で鋭く気の強そうな目で長い睫毛に細く長いカーブを描いた眉に小さな赤い唇と顎の先が尖ったやや面長の顔を見て。
 福島は思わず言ってしまった。
「お前小松友理奈か?天秤中学の二年二組の」
「げっ、お前福島かよ」
 女の方も言ってきた。
「福島大輔かよ、バスケ部の」
「お前陸上部だったよな」
「そうだよ、それがどうかしたんや」
「何で名古屋にいるんや」
「まああれや」 
 女性、小松は周りつまりホテルの中を見回して福島に言った。
「部屋に入ってな」
「ああ、そうしてやな」
「話しような」
「そうしよか」
 福島も頷いてだった。
 それで小松を部屋に入れた、そのうえで小松の話を聞くことにした。
 小松は福島が差し出したお茶ペットボトルのそれを受け取ってから話した、お茶をくれたことにお礼を述べて。
「実は高校卒業してな」
「それでか」
「こっちに就職したんや」
 名古屋の方にというのだ。
「それで普通のOLやってたんや」
「そうだったのか」
「けどな」 
 ここでだ、小松は福島に憮然として言った。
「身内が借金作ってな」
「連帯保証人になったんか」
「そういうのやないけど」
 小松は憮然とした顔のまま話した。
「世話になった人だし放っておけんでな」
「金出してるんか」
「少しでもって思って、昼はOLのままで」
「それでか」
「ああ、夜はこうしてうあ」
「デリヘル嬢やってるんやな」
「会社には内緒で」
 昼の方はというのだ。
「それでうあ」
「危ない橋渡ってるな」
「まあな、ただ合法の店やしな」
 それでとだ、小松は福島に茶を飲みながら言った、ラフな飲み方で色気よりは気風のよさを感じさせる。
「しっかりしててな」
「やばい店やないんだな」
「ああ、そこはあたしも選んで」
 入る店をというのだ。
「事情を話して」
「働かせてもらってるか」
「そや、それでその人が借金完済したら」 
 その時はというと。
「もうな」
「店辞めるか」
「そうするわ」
「そうなんやな」
「ああ、まああたしだってな」
 小松はこうも言った。
「まさか夜の仕事するなんてな」
「思わなかったか」
「柄は悪くてもな」 
「中学の時からそやったな、お前」
「髪を茶色にして派手な服着てな」
 このことは笑って話した。
「結構以上にだったよな」
「ああ、けれど人の道はな」
「踏み外してないな」
「そうだっただろ、だからな」 
「真面目に働いてたんだな」
「やばい奴とも付き合わないでな」
「それでもか」
「そうした事情でな」
 それでというのだ。 
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