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ハッピークローバー

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第八話 悪い男の見分け方その九

「最低と言うにもおこがましいね」
「そんな奴と不倫するとか」
「政治家でもいるのよ」
「政治家だとね」
「普通気をつけるわね」
「不倫はそのまま失脚だしね」
「けれどね」
 それでもというのだ。
「そんなのとね」
「不倫をしてなの」
「評判落とす人もいるのよ」
「そんな人もいるのね」
「ええ、最低でしょこんな奴」
「何よ、DVに婦女暴行って」
 富美子はその二つの単語に眉を潜めさせた。
「学歴詐称も気になるけれど」
「この二つだけでもどうかってなるでしょ」
「女の敵じゃない」
「けれどその女の敵をよ」
「好きになって」
「不倫するのよ、そんな女の人もいるのよ」
「もう理解不能よ」 
 富美子は飲みつつ述べた。
「そんな人は」
「そうでしょ、けれどね」
「そうした人もいるのね」
「世の中にはね」
「どうしようもない屑もいて」
「そういうのに彫れる人もね」
 そちらもというのだ。
「いるのよ」
「また言うけれど理解不能よ」
「北朝鮮好きな人もいるのよ」
 美奈代はこのテロ支援国家の名を出した。
「世の中には」
「そういえばいるわね」
「でしょ?テレビを観たらね」
「どう見てもそうな人いるわね」
「あそこが何をしても」
 それこそそれは常である、北朝鮮といえば拉致、テロ、麻薬、偽札、独裁、核開発、ミサイル発射、粛清と悪い話に事欠かないからだ。
「変に庇うでしょ」
「そうした学者さんとかいるわね」
「そうした人もいて」
「屑を好きな人もいるの」
「巨人のあのオーナー好きな人だっているのよ」
「ああ、あの人ね」
「あの人そっくりでしょ」
 姉は妹に話した。
「その北の将軍様に」
「言ってることとやってることがね」
「流石に粛清はないけれど」
「だから将軍様とか言われるのね」
「あの人もね、けれどあの人も」  
 邪悪の権化巨人のオーナーもというのだ。
「好きな人がいるのよ」
「何処がいいんだってなるのに」
「普通の人はね」
「北朝鮮もあのオーナーも」
 富美子は憮然とした顔でビールを飲みつつ言った、彼女も缶は二つ目に入っていた。美奈代はもうそれが終わり三つ目であった。
「普通の人だとね」
「嫌いになるでしょ」
「何処か好きになれる要素あるの?」
「そう思うのが普通の人でね」
「そうじゃない人もいるのね」
「お姉ちゃんもそんな人は変態さんだって思うけれど」
 そうした国や人を好きになるのはというのだ。
「けれどね」
「実際にいて」
「屑もね」
 そう言うしかない輩もというのだ。 
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