| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

英雄伝説~灰の騎士の成り上がり~

作者:sorano
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

ハーケン会戦~剣聖の策の始まり~

2月21日、同日AM9:00。リベール・メンフィル・エレボニア国境”ハーケン平原”―――――



アリサ達が”月の霊場”の”月冥鏡”で”真実”を知ってから3日後、エレボニア帝国軍は総勢50万という圧倒的な数の戦力である場所を目指していた。



~エレボニア帝国軍旗艦・ガルガンチュア1号機・ブリッジ~



「報告。先遣部隊によるとハーケン門付近にて王国軍が部隊を展開し始めているとの事です。」

「これ程の大軍を率いてここまで近づけばさすがに気づかれるか……―――――王国軍の最新鋭である飛行艦隊の数はどうじゃ?」

軍人の報告を聞いたエレボニア帝国軍を率いる”総大将”であるヴァンダイク元帥は落ち着いた様子で続きを促した。

「ハッ。飛行艇の数は10機との事です。」

「10機……国境の警備用として配置するには数が多い事を考えると、やはりリベールはエレボニアによる侵攻を警戒しているようじゃの……」

「そのようですな。――――――とはいっても、所詮は10機。ノルティア奪還失敗の件で空挺部隊の半数は減らされたとはいえ、こちらの空挺部隊の数は圧倒的の上”ガルガンチュア”もこの艦も含めて4隻出陣しているのですから、例え王国軍が阻んだ所で戦闘は早期に終わる事でしょう。」

自身の問いかけを聞いて報告した軍人の話を聞いたヴァンダイク元帥は考え込み、ヴァンダイク元帥の意見に頷いたレリウス中佐は自身尾推測を答えた。

「うむ。――――――じゃがリベールにはかの”剣聖”がいるのじゃから、油断は禁物じゃ。」

「恐れながらさすがにそれは元帥閣下の杞憂では?いくらカシウス・ブライトと言えど、こんな圧倒的戦力に対してすぐに対処できる”策”等思いつけるはずがありません。」

ヴァンダイク元帥の忠告を聞いたレリウス中佐は苦笑しながら意見した。



「そうだといいのじゃが………――――――念の為にセントアーク方面もそうじゃが、ハーケン門にもメンフィル・クロスベル連合軍は姿の確認を。」

「イエス・コマンダー。こちらガルガンチュア1号機――――――」

レリウス中佐の意見に重々しい様子を纏って頷いたヴァンダイク元帥は通信士に新たな指示を出し、ヴァンダイク元帥の指示に頷いた通信士はどこかとの通信を始めて、少しの間やり取りをした後ヴァンダイク元帥に報告した。

「報告。やはり、セントアーク方面並びにハーケン門にも連合軍の姿は見当たらないとの事です。」

「そうか…………―――――ならば当初の予定通り、圧倒的戦力差で即座にハーケン門を”突破”。ハーケン門を突破後はロレント市に向かいロレント市を制圧。ロレント市を制圧後はロレント市の奪還の為の王国軍の対処をする部隊を残し、”残り全てはロレント市郊外にあるメンフィル帝国大使館の制圧に充てる。”――――――相当な強行軍になるが、この一戦に我らの祖国であるエレボニアの存亡と繁栄がかかっている。自らの手でクロイツェン州を焼き払い、ノルティア州とラマール州を奪われた事で追い詰められた我らエレボニアにとっては乾坤一擲となるこの作戦、必ずや成功させるぞ!」

通信士の報告を聞いて安堵の表情で溜息を吐いたヴァンダイク元帥は表情を引き締めて号令をかけ

「イエス・コマンダー!!」

ヴァンダイク元帥の号令にその場にいる全員は力強く答えた。するとその時レーダーに反応があった。

「レーダーに反応あり……!アルトリザス方面より一機の巡洋艦が近づいてきています……!」

「何……ッ!?」

「……………まさか、”彼ら”に気づかれるとはの。」

レーダーを担当している軍人の報告を聞いたレリウス中佐が驚いている中、自分達の背後から近づいてくる”巡洋艦”の正体を既に察していたヴァンダイク元帥は重々しい様子を纏って呟いた。



ヴァンダイク元帥が想定通りの巡洋艦――――――”紅き翼”カレイジャスは凄まじいスピードで進軍し続けているエレボニア帝国軍の上空に現れた。



~カレイジャス・ブリッジ~



「な、なんて数だ……」

「これが”本気になったエレボニア帝国軍”……」

「2年前の”リベールの異変”の時も相当な数だったが、あの時とも比較にならないくらいの大戦力だな。」

「多分あの中には父さん達――――――”第四機甲師団”もいるんだろうな……」

「ああ……数は軽く見積もっても数十万という事を考えると、現状のエレボニア帝国軍の”ほぼ全戦力”だろうな。」

「ええ、ミュラー様の推測は当たっているかと。わたくしが把握している限りではラインフォルトグループが開発した戦艦――――――”ガルガンチュア”も4隻で、その4隻全てが今こうして目の前に存在していますもの。」

映像端末に写る進軍している様子を見たマキアスは不安そうな表情で、ガイウスは真剣な表情でそれぞれ呟き、エリオットは辛そうな表情を浮かべ、ジンの推測に続くようにミュラーとシャロンはそれぞれ答え

「”現状のエレボニア帝国軍のほぼ全戦力”だとっ!?」

「そ、そんな大勢のエレボニア帝国軍の人達がハーケン門に向かっているって事は……」

「間違いなく圧倒的戦力で即座にリベール――――――いえ、ロレント市の郊外にあるメンフィル帝国の大使館を制圧して異世界にあるメンフィル帝国の本国からの支援を封じる為でしょうね……!」

ミュラーの推測を聞いたアガットは厳しい表情で声を上げ、不安そうな表情で呟いたティータに続くようにシェラザードは真剣な表情で推測を口にした。



「………薄々だがいずれそうなるような予感はしていたんだ………」

「兄上?」

思わず疲れた表情で呟いたオリヴァルト皇子の様子が気になったセドリックは不思議そうな表情でオリヴァルト皇子を見つめた。

「Ⅶ組のみんなから”月の霊場”で知った”真実”を教えてもらった時から、かの”獅子心帝”の生まれ変わりでもある宰相殿が”メンフィルが全く本気を出していなかった百日戦役”ですらエレボニア帝国軍がメンフィル帝国軍に圧倒された事実を知り、そして黒の工房の本拠地でもリウイ陛下達の圧倒的な”力”をその身で知ってもなお何故連合―――――いや、メンフィル帝国との戦争に対してああも強気でいられるのかを。」

「そ、それってもしかしなくても……」

「うん……メンフィル帝国軍がエレボニア帝国の領土の侵略と占領した領土の掌握をしている隙をついたエレボニア帝国が異世界にあるメンフィル帝国の本国に通じる転位門を掌握することができれば、追い詰められたエレボニア帝国の状況を逆転させる事はできるからだろうね……」

「そしてその為に圧倒的戦力でリベールの領土に押し入ってその事実を知ったメンフィル・クロスベル連合がリベールへの救援にかけつける前もそうだけどメンフィル帝国が異世界から更なる援軍をこちらの世界に送り付ける前にリベールのロレント市郊外にあるメンフィル帝国の大使館を抑えるという寸法ね……」

オリヴァルト皇子の話を聞いて不安そうな表情で呟いたエリオットに続くようにトワとエレインはそれぞれ真剣な表情で呟いた。



「そ、そんな……このままだとリベールが……!」

「ん……リベールの戦力だと、あんな大軍勢を相手にしたら”虐殺”のような戦いで圧倒されて滅ぼされるだろうね。」

「ちょ、ちょっと待ってください!私達はシャロンさんとリィン君の霊力の繋がりを辿ってここに来たんですよね……!?と言う事はこの近辺にリィン君――――――いえ、メンフィル・クロスベル連合軍がいるという事なんじゃないんですか……!?」

ティータが悲痛そうな表情を浮かべ、複雑そうな表情を浮かべたフィーが推測をしている中ある事に気づいたアネラスがある事実をその場にいる全員に伝えた。

「あ…………ッ!」

「だが見た所エレボニア帝国軍とリベール王国軍の姿しか見当たらんな……」

「ん~……考えられるとしたらステルス機能だけど、幾ら何でも大軍を隠せるような規模の物なんて作れないと思うんだけどな~。」

アネラスが口にした事実を耳にしたアリサは声を上げ、映像や周囲の状況を注視しているユーシスの疑問にミリアムは考え込みながら答え

「それよりもまだ戦闘は始まっていないのだから、今ならエレボニア帝国軍の進軍を止められるかもしれないわ!」

「問題はあの大軍勢を率いている”将”に皇太子殿下達の話を聞く耳があるかどうかですわね。」

「そうね……既に”巨イナル黄昏”の”呪い”による”闘争心”で満ちていたら、例え相手が皇族でもあろうと無視するでしょうね。」

真剣な表情で声を上げたサラに続くように呟いたシャロンの懸念にセリーヌは真剣な表情で頷いてある推測をした。するとその時通信が来た。

「通信信号がこの艦に向けられています……!」

「――――――相手は?」

通信士を務めている士官学院生の報告を聞いたアルゼイド子爵は続きを促した。



「相手は――――――エレボニア帝国軍旗艦・ガルガンチュア1号機と出ています……!」

「何だと……ッ!?」

「一体どうして……」

「ハッ、どの道こっちから今のエレボニア帝国軍を率いている(トップ)に連絡する必要があったんだからちょうどいいじゃねぇか。」

士官学院生の報告を聞いたクロウは驚き、セドリックは困惑し、アッシュは不敵な笑みを浮かべて指摘し

「―――――すぐに繋げてくれ。」

「御意。――――――スクリーンに転送を。」

「イエス・キャプテン!」

オリヴァルト皇子の言葉に頷いたアルゼイド子爵が士官学院生に指示を出すと映像端末にヴァンダイク元帥が映った!



「貴方は……」

「が、学院長………」

「なるほどな。これほどの大軍勢を率いる”将”になると”総大将”か”元帥”クラスが必要だろうから、ギリアスの代わりにあんたが率いているって事か――――――学院長。」

映像端末に映るヴァンダイク元帥を目にしたアンゼリカは真剣な表情を浮かべ、エマは呆けた表情で呟き、クロウは複雑そうな表情でヴァンダイク元帥に話しかけた。

「うむ。――――――クロスベルでは会えなかった他のⅦ組の皆も元気そうで何よりじゃ。それと話には伺っておりましたがこの状況でそれぞれご無事で何よりです、皇太子殿下、オリヴァルト殿下。」

クロウの言葉に頷いたヴァンダイク元帥は懐かしそうな表情を浮かべてアリサ達を見回した後セドリックとオリヴァルト皇子に視線を向けた。

「………お久しぶりです、ヴァンダイク元帥閣下。」

「そちらこそ今まで無事で何よりです。――――――それよりも、今のエレボニア帝国軍の行動、これはどういう事なのか説明して頂きたい。現状エレボニア帝国は”アルスター襲撃”の件に関してリベール王国に対しては”アルスター襲撃関連の賠償の要求”はしても、”宣戦布告”はしていないはずです。まさか宰相殿はエレボニアに”宣戦布告すらもせずに他国を侵攻するという大罪”まで犯させるつもりですか?」

ヴァンダイク元帥の言葉にセドリックが複雑そうな表情で会釈をした後オリヴァルト皇子は表情を引き締めてヴァンダイク元帥に問いかけた。



「……帝国政府によるとリベールへの”宣戦布告”ならば、本日の午前9時にグランセルの大使館に勤めているダヴィル大使に行わせたとの事です。」

「何……ッ!?」

「今日の朝に”宣戦布告”を行ったですって……!?」

「それもメンフィル帝国の件でアリシア女王陛下達――――――リベールに対して強い罪悪感を抱いているダヴィル大使に行わせただなんて……」

重々しい様子を纏って呟いたヴァンダイク元帥の話を聞いたその場にいる全員が血相を変えている中アガットとシェラザードは厳しい表情で声を上げ、エマは辛そうな表情で呟いた。

「馬鹿な……宣戦布告を行って僅か1時間でこれ程の大軍勢をエレボニアとリベールの国境に進軍させる等、どう考えても”宣戦布告を行う前に国境に軍勢を集めた”としか考えられん……!」

「せ、”宣戦布告を行う前に国境に軍勢を集めていた”って事は……!」

「……リベールへの侵攻は前から計画されていたという事か。」

「そ、そんな…………――――――学院長!学院長はご存じないかもしれませんが、内戦の件でメンフィル帝国が内戦の最中にユミルの件を理由にエレボニア帝国に戦争を仕掛けようとしていた所をアリシア女王陛下達――――――リベール王国がエレボニア帝国の大使であるダヴィル大使閣下の懇願を受けて2度もメンフィル帝国に開戦を思いとどまるように説得してくれたんですよ!?」

厳しい表情で呟いたミュラーの言葉を聞いてある事を察したマキアスは表情を青褪めさせ、ユーシスは重々しい様子を纏って呟き、アリサは悲痛そうな表情を浮かべてヴァンダイク元帥にある事実を教えた。



「無論その件もダヴィル大使から帝国政府に報告されている上、ダヴィル大使は大使自身が使えるあらゆる伝手を使って政府だけでなく儂を含めた軍の上層部達にも伝えておる。」

「ダヴィル大使閣下はそこまでして、学院長達にリベールはエレボニアにとっての恩人である事を伝えていたのですか……」

「その件を軍上層部達にも知ってもらう事で、藁にも縋る思いで政府や軍の関係者達からリベールへの侵略を思い止まる意見が出る事を願ってリベールの為に必死に行動したのだろうな、ダヴィル大使は……」

「その件を知ってもなお、学院長はエレボニアにとっては返し切れない恩があるリベールに侵略するおつもりなのですか!?そもそも”アルスター”の件にしても、”ハーメル”同様完全にエレボニア帝国政府による”冤罪”ですし、”ハーメル”の時と違ってアルスターの民達は全員無事に生き延びて今は”とある場所”に匿われているんですよ!?」

ヴァンダイク元帥が語った意外な事実を知ったラウラとアルゼイド子爵は重々しい様子を纏って呟き、サラは厳しい表情でヴァンダイク元帥に問いかけた。

「……わかっておる。儂らが今から行おうとすることは12年前の”百日戦役”の件同様――――――いや、”百日戦役”以上の”悪行”である事を。――――――だが、儂らは”軍人”で、その儂らの指揮権を持つ帝国政府―――――ギリアス・オズボーン宰相の意志が”メンフィル・クロスベル連合軍との戦争の勝利の為にリベールに侵略”する事ならば、儂らは軍人として……そして、祖国を勝利に導く為にも職務を全うするのみじゃ。」

「が、学院長………」

「ったく、”黄金の羅刹”達領邦軍の連中はともかく、同じ正規軍の”隻眼”達みたいにもう少し柔軟な考えは持てないのかよ……」

「まあ、ゼクス中将達がヴァイスラント新生軍に合流した一番の理由は”アルノール家の懐刀”と称されたヴァンダール家の一員であるゼクス中将だったからエレボニア皇族の一員たる皇女殿下の説得を受け入れた事だと思うけどね……」

辛そうな表情を浮かべた後重々しい様子を纏って語るヴァンダイク元帥をトワは辛そうな表情で見つめ、呆れた表情で呟いたクロウにアンゼリカは複雑そうな表情で指摘した。



「―――――でしたら、アルノール皇家の一員である兄上と僕――――――いえ、”現エレボニア皇帝たる父上の代理人の権限である帝位継承権”を持つ僕の”勅命”でもリベールへの侵略を中止する事はできないんですか!?」

「セドリック……」

真剣な表情を浮かべて大声を上げてまでヴァンダイク元帥に問いかけるセドリックの様子をオリヴァルト皇子は静かな表情で見守っていた。

「恐れ多い事ですが、例え皇太子殿下―――――いえ、皇帝陛下自身の”勅命”であろうともリベールへの侵略を中止することはできませぬ。”儂ら帝国正規軍の指揮権を持つのはアルノール皇家の方々ではなく、帝国政府なのですから。”」

「その帝国政府を率いる宰相たるギリアス・オズボーン自身がもはや宰相――――――いや、”帝国政府の一員として不適切な人物”と理解してもなお、私達の”勅命”にも従わないつもりなのですか?」

ヴァンダイク元帥の答えを聞いたオリヴァルト皇子は真剣な表情を浮かべて問いかけた。

「……………不敬と承知しておりますが、それでも従う事はできませぬ。」

「学院長………」

「ったく、頑固にも程があるだろ。」

オリヴァルト皇子の問いかけに答えたヴァンダイク元帥の様子をガイウスは複雑そうな表情で見つめ、アッシュは呆れた表情で呟いた。



「………オリヴァルト殿下、皇太子殿下、それにⅦ組の皆も。儂はこの戦争を”エレボニア帝国の勝利という形で乗り越える事”ができたら必ずギリアスを”斬り”、その首を殿下達に捧げた後その場で儂も自害し、ギリアスと儂の首を殿下達に捧げる事でリベール侵略とクロイツェン州全土の”焦土作戦”の実行やエレボニアの皇族たるアルノール皇家の方々に逆らってまでエレボニアに戦争を強行させた責任を取るつもりじゃ。――――――その後はメンフィル・クロスベル連合と和解するなり、メンフィル・クロスベル連合に降伏してエレボニアを滅ぼすなり殿下達の好きになされてください。」

「が、学院長………」

「そこまでするくらいの責任を抱いているんだったら、今ここで侵略を止めて”鉄血宰相”達に逆らいなさいよ……そもそも、”鉄血宰相”自身を殺した所で”全ての元凶”は滅ぼせないわよ。」

「……!学院長、今までの活動でエレボニアの歴史の裏に隠されていた”真実”を知る事ができたんです!その”真実”はこの戦争にも深く関わっているんです!ですから、せめてリベールに侵略する前に私達の話を聞いてください……!」

ヴァンダイク元帥の悲壮な決意を知ったその場にいる全員が血相を変えている中トワは悲痛そうな表情を浮かべ、呆れた表情で呟いたセリーヌの言葉を聞いてある事を思い出したエマは真剣な表情を浮かべてヴァンダイク元帥に話しかけたが

「……悪いが皆と話せる時間はここまでじゃ。連合や儂らのリベールへの侵略を知ったメンフィルが異世界にある本国から援軍を呼び寄せてくる前に一刻も早くハーケン門を落とし、ロレント市郊外にあるメンフィル帝国の大使館を制圧しなければならないのじゃからな。――――――ああそれとクレイグ達”第四”は帝都の防衛を任せている関係で今回の作戦にはクレイグ達”第四”は同行しておらぬから、クレイグ達には儂らが今から行う”悪行”はさせないからその点に関しては安心するといい、エリオット君。」

「父さん達”第四”は帝都の防衛に……」

ヴァンダイク元帥は聞く耳を持たず話を続け、ヴァンダイク元帥から聞いたある事実を知ったエリオットは呆けた表情を浮かべた。

「――――――それではの。この戦争を乗り越えた君達Ⅶ組――――――いや、トールズの”道”はどのような”道”になるかわからぬが、どんな形であれその”道”が君達が決めた”道”ならば儂はギリアスと共に堕ちる煉獄より応援しておるよ。」

そしてヴァンダイク元帥はアリサ達に微笑んだ後通信を切った。



「……学院長は今回の戦争で最初から死ぬつもりだったみたいだね。」

「うん……多分学院長はメンフィル帝国の”本国”からの支援を封じる事で今の追い詰められたエレボニア帝国の状況を逆転させる事もそうだけど、ギリアスのオジサンを殺した後オリヴァルト皇子達――――――エレボニア帝国とメンフィル・クロスベル連合との交渉を有利にする為にもリベールにあるメンフィル帝国の大使館を抑えるつもりなんだろうね~。」

「すぐに学院長――――――ガルガンチュア1号機に連絡して!」

「は、はい……!………――――――ダメです!こちらの通信が拒否されています……!」

通信が終わった後フィーとミリアムは複雑そうな表情で呟き、トワは真剣な表情で指示を出し、トワの指示を受けた通信士を務めている士官学院生は端末を操作したがそれが無駄である事を伝えた。

「何か……何かないの、学院長達を止める方法は……!?」

「チッ、こうなったらオルディーネとテスタロッサを使ってでも学院長がいるガルガンチュアに乗り越んで――――――」

アリサが悲痛そうな表情で声を上げ、舌打ちをしたクロウがある提案をしたその時

「うふふ、幾ら”騎神”2体がかりでも”今のエレボニアの空の戦力”に挑むのは無謀だと思うわよ。」

「い、今の声は……!」

「―――――レンちゃん……!?」

レンの声が艦内に聞こえ、レンの声を聞いたその場にいる全員が血相を変えている中アネラスは不安そうな表情を浮かべ、ティータが驚きの表情で声を上げると映像端末が勝手に起動して端末にはレンの映像が映った!



「―――――いつ、レヴォリューションからの通信が入った?」

「そ、それが……今さっき通信が入ったと思ったらいきなり制御が奪われて……!」

「間違いなく”ハッキング”ですわね。仔猫(キティ)であるレン皇女殿下からすれば、カレイジャスに”ハッキング”する等それこそ容易だと思われますし。」

アルゼイド子爵の問いかけに士官学院生が困惑の表情で答えた後シャロンは静かな表情で推測を口にした。

「ふふっ、オルディス以来になるわね。それにしても”紅き翼”が”このタイミングでここに現れた事”には正直驚いたわ。ロゼもそうだけど”深淵”のお姉さんにも”紅き翼”に”この戦争の行く末を決定付ける連合の大規模作戦の内容だけは絶対に教えない事を約束してもらう手配をした”のに、一体どうやってこのタイミングでここをかぎ分けたのかしら?」

「ま、それに関してはこっちも色々と頭を捻ったとだけ言っておくよ。」

「それよりも貴女達――――――”灰獅子隊”を含めたメンフィル・クロスベル連合軍が潜んでいる事はわかっているわよ。貴女達メンフィル・クロスベル連合軍は一体今から何をするつもりなの……!?」

意味あり気な笑みを浮かべたレンの問いかけに対してジンは苦笑しながら答えを誤魔化し、エレインは厳しい表情でレンに問いかけた。

「クスクス、それに関してはすぐにわかるわよ。――――――リベールに対する”大恩”を”大仇”で返すという”悪行”を行おうとするエレボニア帝国軍が”煉獄の炎に焼かれることがね”。」

「”エレボニア帝国軍が煉獄の炎に焼かれる”……?」

「!!まさか――――――”火計”か……ッ!?」

エレインの問いかけに対して小悪魔な笑みを浮かべた後不敵な笑みを浮かべたレンの言葉を聞いたガイウスが真剣な表情で考え込んでいる中、察しがついたミュラーは厳しい表情で声を上げた。



~ハーケン平原~



「―――――それ以上進む事は止めなさい、エレボニア帝国軍!!」

エレボニア帝国軍の先頭がハーケン平原の中央を通り過ぎたその時アルフィンの声が平原に響き渡った後エレボニア帝国軍の目の前の上空にメンフィルの魔導技術によってアルフィンの顔が現れた。

「なっ!?あ、あの御方は……!?」

「アルフィン皇女殿下……!?」

「ヴァイスラント新生軍――――――反逆者達に拉致され、反逆者達の神輿に担ぎあげられた皇女殿下が何故……!?」

上空に現れたアルフィンの顔を見たエレボニア帝国軍は混乱し始めた。

「……まず最初に告げておきますわ。情報局や帝国軍の上層部達によって帝国軍内部を混乱させない為に末端の軍人である貴方達にどのような情報が伝わっているのかは存じていませんが、わたくしはわたくし自身の意志でメンフィル帝国に去年の内戦の件の償いをする為、そして大陸全土を巻き込む戦争を起こすという女神も許さない”大罪”を犯そうとするエレボニア帝国を止める為にヴァイスラント新生軍に”大義がある事を証明する者である事”を務める事を決め、そしてメンフィル・クロスベル連合軍の一員として今までエレボニア帝国軍と戦ってきましたわ!」

「なあっ!?」

「こ、皇女殿下自身の意志で反逆者達に協力を……!?」

「し、しかも皇女殿下自身も今まで我らの戦友達と戦ってきたとはどういう事なんですか……!?」

「き、聞いていた話と全然違うぞ……!?一体どうなっているんだ……!?」

アルフィンが更に語った事実を知ったエレボニア帝国軍の混乱は更に大きくなった。



「そもそも今回のメンフィル・クロスベル連合との戦争が勃発した一番のきっかけはメンフィル帝国が去年の我が国で起こった内戦によって受けた被害に対する賠償を帝国政府が拒否した事ですわ。――――――そしてその賠償の件についてですが内戦の最中からメンフィル帝国はエレボニア帝国に対して賠償を要求し続け、エレボニア帝国はその要求を全て無視した事でそのことで業を煮やしたメンフィル帝国は内戦の最中のエレボニア帝国に戦争を仕掛けるつもりだったとの事です。ですが、貴方達が今から侵略しようとするリベール王国が”不戦条約”を提唱した国として……そして何よりもエレボニアとメンフィル、両帝国の友好国として両帝国間の戦争を勃発させない為にメンフィル帝国に内戦の間にエレボニア帝国に戦争を仕掛ける事を思い止まるように説得してくれたのですわよ!?――――――それも”2度も”!」

「な―――――」

「内戦の間にメンフィルが我が国に侵略しないように、リベールが2度もメンフィルの説得を……!?」

「そんな話は初耳だぞ……!?」

アルフィンが語った驚愕の事実を知ったエレボニア帝国軍の軍人達はそれぞれ驚いていた。

「また、貴方達はオリヴァルトお兄様の故郷でもある”アルスター”という辺境の町が武装集団に襲撃され、その襲撃した武装集団がリベール王国だと信じているようですが、それも以前クロスベルでミルディーヌが説明したようにエレボニア帝国政府が今回の戦争にリベール王国を巻き込む為の”大義名分”を作る為に発表した偽りの発表である事も帝位継承者の一人でもあるこのわたくしが保証致しますわ!」

「そ、そんな……!?」

「それじゃあアルスターを襲撃した武装集団の正体というのは……!」

「帝国政府は一体何の為にリベール王国を連合との戦争に巻き込んだんだ……!?」

アルフィンの演説によって更なる驚愕の事実を知った帝国軍の軍人達はそれぞれ驚きや信じられない表情を浮かべていた。

「そんな大恩あるリベール王国に”冤罪”を押し付けた挙句、侵略までするという女神すらも許さないであろう”大罪”を犯そうとしている事をこの場で理解してなお、リベール王国への侵略の歩みを止めないつもりですか、貴方達は!?」

「こ、皇女殿下……」

「ううっ……」

「お、俺達はどうすれば……」

怒りの表情を浮かべたアルフィンの問いかけに対してエレボニア帝国軍の中から士気が下がり始める軍人達も出始めた。



「―――――帝国軍よ、狼狽えるな!」

するとその時ガルガンチュア1号機からヴァンダイク元帥の放送が聞こえ始めた。

「先程の”皇女殿下を語った者の演説”はメンフィル・クロスベル連合が儂らの士気を下げ、リベール王国への侵略の歩みを妨害する為の謀略じゃ!連合との戦争も、リベールへの侵略の”大義”も我らにある!」

「げ、元帥閣下……!」

「で、ですが今我々の目の前に映っている人物は皇女殿下ご自身にしか見えませんが……」

ヴァンダイク元帥の言葉を聞いた軍人達は士気を取り戻す者達もいたが、上空の映像に映るアルフィンの顔を見つめながら困惑する軍人達もいた。

「儂らエレボニア帝国軍の務めとはエレボニアを侵略者達から守り、そしてユーゲント皇帝陛下への忠誠の為、エレボニア帝国の為に”大陸統一”を掲げたオズボーン宰相の為にもこの戦争、絶対に乗り越えねばならぬ!その為にもリベールへの侵略の歩みを止めてはいかん!――――――責任は全て儂とオズボーン宰相が取る!お主達は儂らを信じて例え皇女殿下本人のお言葉であったとしてとも、前に歩み続けるのじゃ!」

「イエス・コマンダー!!」

ヴァンダイク元帥の”喝”によって士気を完全に取り戻したエレボニア帝国軍は進軍を再開した。

「―――――今のわたくしの話を聞いてもなお、歩みを止めないのですか。でしたらこれが”最後の警告”です。――――――今すぐリベールへの侵略を中止し、エレボニア帝国に戻りなさいっ!!これは帝位継承者の一人であるアルフィン・ライゼ・アルノールたるわたくしの”勅命”でもありますわっ!!」

エレボニア帝国軍の様子を見たアルフィンは静かな表情で呟いた後真剣な表情を浮かべてエレボニア帝国軍に”勅命”をしたが、エレボニア帝国軍は歩みを止めずハーケン門へと進み続けた。

「…………それが貴方達の”意志”ですか。――――――ならばここからはわたくしもメンフィルへの償いの為、大恩あるリベールを守る為、そして何よりも祖国であるエレボニアに大罪を犯させない為にも”一切の容赦をしません!”」

エレボニア帝国軍の様子を見たアルフィンは一瞬悲しそうな表情を浮かべた後決意の表情を浮かべて宣言するとアルフィンの映像は消えた。



~レヴォリューション・甲板~



「今の帝国軍がわたくしの言葉にも耳を貸さない事はわかっていました………そしてわたくしもリィンさん達と共にエレボニアの為にもこの戦争、エレボニア帝国軍を敗戦させる決意もして、既に今までもこの手でエレボニア帝国軍に所属する方々を葬ってきました……ですが……それでも……それでも”今から行われるエレボニア帝国軍が虐殺される戦い”は止めたかったですわ……」

「姫様…………」

ステルス装置で姿を消しているレボリューションの甲板ではエレボニア帝国軍への宣言を終えたアルフィンは辛そうな表情で肩を落とし、その様子をエリスは心配そうな表情で見つめた。

「……やはり、避けられなかったか。――――――ロゼさん。」

「うむ――――――妾の方もいつでも放てるぞ。」

アルフィンの様子を複雑そうな表情で見つめたリィンは表情を引き締めてロゼに視線を向け、視線を向けられたロゼは頷いて答えた。

「わかりました。――――――こちら、レヴォリューション。”炎”の準備は整いました。」

ロゼの答えを聞いたリィンは通信機でどこかに通信をした。



~同時刻・メンフィル帝国軍旗艦・モルテニア・甲板~



「こちらはいつでも行けます、セシリア将軍。」

「了解しました。――――――モルテニア、”炎”の準備は整いましたわ。」

一方その頃戦場には見えないようにシェラ達が使っていた装置と同じ装置――――――”開発されたばかりの新型のステルス機能”で姿を消しているメンフィル帝国軍の旗艦である”始まりの船モルテニア”の甲板では足元に巨大な魔法陣を展開しているペテレーネが傍にいるセシリアに声をかけ、声をかけられたセシリアは通信機でどこかに通信をした。



~同時刻・メンフィル帝国軍戦艦・グロリアス・甲板~



「私の方はいつでもいけるわよ、セオビット。」

「わかったわ、母様。――――――グロリアス、”炎”の準備が整ったわよ。」

同じ頃、モルテニアのようにステルス機能で姿を消しているメンフィル帝国軍が保有している戦艦にしてかつてリベールの異変で結社から奪った戦艦――――――”グロリアス”の甲板で足元に巨大な魔法陣を展開しているシルフィエッタは傍にいるセオビットに声をかけ、声をかけられたセオビットは頷いた通信機でどこかに通信をした。



~同時刻・クロスベル帝国軍旗艦・ヴァリアント1号機・甲板~



「――――――準備は整った。ナフカよ、連絡を。」

「ええ。――――――クロスベル帝国軍、”炎”の準備は整ったわ。」

更に同じ頃、モルテニアのようにステルス機能で姿を消しているクロスベル帝国軍の旗艦のブリッジでもダークブラウンの髪の軍装を纏った壮年の男性――――――リセルの父親であり、かつての”メルキア四元帥”の一人でもあったオルファン・ザイルードも足元に巨大な魔法陣を展開しながら傍にいるリリカのよな小型の人形――――――”魔導操殻”の前身である”魔導巧殻”の一体であるナフカは通信機でどこかに通信をした。



~ヴァイスラント新生軍旗艦・パンダグリュエル・甲板~



「―――――こちらの準備は整ったわよ。」

「わかりました。――――――ヴァイスラント新生軍、”炎”の準備は整いましたわ。」

更に同じ頃、ステルス機能で姿を消しているヴァイスラント新生軍の旗艦であるパンダグリュエルの甲板でも足元に巨大な魔法陣を展開して全身に莫大な霊力を収束しているクロチルダは傍にいるミルディーヌ公女に声をかけ、声をかけられたミルディーヌ公女は頷いた後通信機でどこかに通信をした。



~リベール王国・ハーケン門・司令室~



「―――――了解した。では号令があるまで、各自そのまま待機を。」

一方その頃、リィン達の通信相手――――――カシウスは通信内容に頷いた後指示を出した。



~ハーケン平原~



「始めろ、シェラ。」

「了解しました。――――――ステルス機能解除。」

「イエス・マム!!」

そしてエレボニア帝国軍を進軍をし続けていると通信機でリウイの指示を受けたシェラが指示を出すと数人の軍人達が傍に置いてある何かの装置を操作した。するとシェラ率いるメンフィル帝国軍の”機工軍団”は進軍し続けるエレボニア帝国軍の側面に突如姿を現した!

「なあっ!?あ、あの紋章は……!?」

「メ、メンフィル帝国軍……ッ!」

「し、しかもあの女は確か”破壊の女神”シェラ・エルサリス……ッ!!」

突如現れたシェラ率いる機工軍団にエレボニア帝国軍の一部の軍人達は驚いて足を止め

「第10~第12は側面に現れたメンフィルの伏兵達の対処に向かえ!」

「「「イエス・コマンダー!!」」」

更に一部のエレボニア帝国軍の師団は通信機から聞こえて来たヴァンダイク元帥の指示に従って部下達に指示を出そうとしたその時

「――――――砲撃開始。」

シェラの指示によって機工軍団はそれぞれに装着している魔導兵器や導力兵器から砲弾らしき球体をエレボニア帝国軍向けて放った。すると球体はエレボニア帝国軍の頭上で炸裂した後何らかの液体が降り注いだ。

「な、なんだったんだ今のは……?」

「敵の攻撃ミスか……?」

「待て……この匂いは”ガソリン”だ……!?」

砲撃したにも関わらず何の被害も受けない事にエレボニア帝国軍が困惑している中、自分達に降り注いだ液体の正体がわかったエレボニア帝国軍の将校の一人は血相を変えて声を上げた。



~ハーケン門・司令室~



「今だ!”炎”を放て!!」

映像端末で地上にいるエレボニア帝国軍にガソリンが降りかかる場面を確認したカシウス中将は号令をかけ

「「「「「了解!」」」」」

カシウスの号令に対して通信機からはリィン達の力強い答えが返ってきた。



~メンフィル帝国軍旗艦・モルテニア・甲板~



「我焦がれ、いざなうは焦熱への儀式!そに捧げるは、炎帝の抱擁!!」

カシウスの号令を合図に足元に巨大な魔法陣を展開したペテレーネが魔術を発動していた。



~メンフィル帝国軍戦艦・グロリアス・甲板~



「我が呼びかけに応えよ!我が力、解放せよ!灼熱と、業火の意思よ!焼き尽くせ!!」

同じ頃巨大な魔法陣を展開していたシルフィエッタも魔術を発動していた。



~クロスベル側帝国軍旗艦・ヴァリアント1号機・甲板~



「我が手に携えしは、悠久の眠りを呼び覚ます天帝の大剣!古の契約に遵い我が命に応えよ!!」

同じ頃オルファンもペテレーネ達のように足元に巨大な魔法陣を展開して魔術を発動していた。



~ヴァイスラント新生軍旗艦・パンダグリュエル・甲板~



「古の焔よ、我が呼びかけに応えよ!今こそここに灼熱と業火の意思を示せ!!」

同じ頃クロチルダは自身が所有している戦術オーブメントに装着した古代遺物(アーティファクト)クラスのクオーツに登録されている”ロストアーツ”を発動していた。



~レヴォリューション・甲板~



「宵闇に潜む紅き月影よ、妾に力を貸すがよい!燃え尽きよ!!」

同じ頃レヴォリューションの甲板で自身にとっての”切り札”である”終極魔法”を発動したローゼリアは大人の姿に戻って魔術を発動していた。



~ハーケン平原~



「イフリート・キャレス!!」

「フランブレイブ!!」

「グランドトリガー!!」

「プロミネンス・ロア!!」

「終極魔法・紅月!!」

そして5人がそれぞれの大魔術とロストアーツを発動すると五芒星を刻むように5方向から凄まじい威力の炎の魔術が放たれた事で地上を進軍し続けるエレボニア帝国軍を包囲するように炎の海が発生し、更に炎の海はシェラ達機工軍団が降り注がせたガソリンに引火して爆発を起こし、そして地上にいるエレボニア帝国軍を勢いよく燃やし始めた――――――!

 
 

 
後書き
次回の更新が今年最後の更新になります。今回のイベントBGMはファイアーエムブレム風花雪月の”覇の轟き”だと思ってください♪ 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧