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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結

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11-⑺

 私は、以前務めていたホテルを訪れた。親切にしてくれたフロァーマネージャーを訪ねたら、懐かしく招いてくれた。

「元気そうだね お店、頑張っているそうじゃぁないか 順調なんだろう でも、やっぱり、相変わらず綺麗だね」

「ありがとうございます マネージャーにはいろいろ気にかけて頂いて有難うございました 今日は、もう、一つ お願いがあって」

「ふ 何だろう デートのお誘いかな」

「いえ それは、機会がありましたら 実は、私、結婚するんです ずーと、想っていた人と それで、ここで、式 お願いできないかと思って」

「そうかぁー それは、残念だなぁー いや おめでとう それは、願ってもいないことだが で いつ頃?」

「ええ それが 8月の末の 土曜日に すみません」

「うーん それは、どうかなぁー 待って 係に聞いてみる」と、言って、連絡をしてくれているみたいだった。だけど、うまく行かないのか、あちこちに連絡を取ってくれているみたいだった。

「しずかちゃん やっぱり、難しいんだけど・・ 何人ぐらいになる?」

「うーん 多分 全部で・・ 多くても 20人くらいかなぁー」

「そうか あのね 総支配人の了解も得たんだけど 披露宴は、このナイトラウンジじゃぁ駄目かい? あと、神式はダメで、教会のほうは、何とか、遅い時間なら何とかなりそうなんだけど」

「マネージャー ありがとうございます いろいろ、掛け合ってくれたんでしょう?

「いいや 総支配人も何とかしろって言っていたんだ 教会のほうは根回ししてくれたんだけど、披露宴会場は空いて居なくて」

「ありがとうございます ここの方が 私 いいんです 私を育ててくださったんですもの それに、白無垢も 私 ちょとって 思っていたし ドレスだけで良いんです あんまり、お金もないし、贅沢できないから」

「アハハー 相変わらず ストレートだね しずかちゃんは でもな、照明とかは明るくするように考えるよ だけど、テーブル椅子はなぁー 無理かもしれない」

「いえ このままで・・ そんなに、無理なさらないでくださいね」

「そうだなぁー でも、料理のほうは頑張らすよ しずかちゃんが恥をかかないようにな とにかく、うちのスターだったんだものな もう、伝説になっているよ 辞めたあとも、しずかちゃんを訪ねて来るお客様がかなり居たんだよ」

「そう なんですか 申し訳ございませんでした」

「そんなことは良いんだが しずかちゃんの行方 もう、ばらしてもいいかなぁー 食品会社の社長の森下様と、東京のレストランチェーンの新井様 君も、知っているだろう? この人達はしつこく聞いて来るんだよ 連絡先教えろって 従業員の教育係にしたいらしい もう、教えてもいいかい? レストランの凄腕マネージャーですって」

「そんなー 私 一生懸命なだけですから でも、教えてもらってもいいですよ ウチのお客様になってもらいますから」

「綺麗なだけじゃぁなくて さすが、やり手だねぇー」

「いいえ それは、さんざん、マネージャーに仕込まれましたから ここに、初めて、来た頃、何にもわからない私に、いろいろと教えてくださって・・」

「そうかぁー 懐かしいね でも、君は一生懸命だったよ 何にも知らないお嬢さんだったっけ」

「えぇ でも、マネージャーのお陰です」

「君みたいな 女の娘を射止めるのは、どんな人なんだろうと興味があるよ 羨ましい」

「ごくごく 普通の人 でも、優しくて 私には、この人しか居ないって感じです」

「おぉー ベタぼれなんだね 幸せになれよ」

「ハイ! 世界一」 




 
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