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イベリス

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第三十話 ゴールデンウィークが終わってその二

「ウイスキーをね」
「ずっと飲んでいて」
「そしてね」
「漫画を描いていたんですか」
「そうだったんだ、だから健康もね」 
 アルコール中毒になっていてというのだ。
「かなり酷くなっていて」
「それで、ですか」
「最期はずっと意識を失って寝ていたらしいよ」
「それは周りの人が大変でしたね」
「だからギャグ漫画描くこともね」
「大変なんですね」
「ずっとギャグ漫画描けてる人なんて滅多にいないよ」 
 部長はこうも話した。
「シリアスは描けてもね」
「ギャグ漫画はですか」
「十年描けたら」
「凄いですか」
「大抵の人はギャグ漫画からデビューしても」
 それでもというのだ。
「途中から他のジャンル描いていくんだ」
「ギャグ漫画は大変なので」
「そうだよ、ずっと描いている人でも」
「そうした人も滅多にいないですよね」
「うん、ウェブ小説でも十年描けてる人滅多にいないね」
「そうなんですか」
「みたいだよ、五年で描けなくなる人もね」
 十年どころかというのだ。
「多いし作品を完結させることもね」
「難しいですか」
「途中で中断して」
「そのままですか」
「そんな作品山程あるよ」
 これもまたウェブ小説の一面である。
「それでずっと描いているだけでも凄いけれど」
「大抵の人はですか」
「ギャグ漫画からね」
「他のジャンル描いていきますか」
「永井豪先生だってそうだったし」
 この様々な作品を描いている巨匠もというのだ。
「まあこの人別の意味で凄いけれどね」
「物凄く沢山の作品描いてますけれど」
 咲もこの巨匠について語った。
「まともに終わった作品が殆どないっていう」
「もう作品の殆どが滅茶苦茶な終わり方しているんだ」
「このこと有名ですよね」
「下手な打ち切りより壮絶な」
「作品世界が完全に破壊される」
「そうなってね」
「終わる、ですよね」
 これが事実であるから恐ろしい、偉大な才能はその結末にも発揮されているのであろうか。
「まともに終わった作品が殆どない」
「あれだけ沢山の作品を描いてもね」
「そうした人ですね」
「そしてその永井先生もね」
「最初は、ですか」
「ギャグ漫画だったんだ」
 そこからはじまったというのだ。
「まずはね」
「ハレンチ学園ですね」
「そこからね、けれどね」
「途中からですか」
「色々描く様になったよ、まあそれでも時折ギャグ漫画もね」
 こちらのジャンルの作品もというのだ、兎角様々なジャンルの作品を描ける人としても有名であるのだ。
「描いてきてるけれど」
「それでも主にですね」
「他のジャンルで」
「そうしたのを描いてきて」
「そしてね」
 それでというのだ。
「数多くの作品を残しているけれど」
「それでもですか」
「ギャグ漫画はね」
「疲れるんですね」
「そうなんだ、いつもテンションを高くしたりして」
「考えてですか」
「描いていって。それで同じギャグはね」 
 それはというと。 
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