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ハッピークローバー

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第三話 中間テストその七

「いいけれど」
「それでもね」
「日本だとね」
「まず入れないわよね」
「日本だと」
 自分達の住んでいる国ならというのだ。
「そうしたね」
「風習というかそういうのないから」
「入れる方がおかしいわよね」
「やっぱりね」
「あの人が入れたのって」
 留奈も眉を曇らせて述べた。
「やっぱりそうした筋の人と付き合っていて」
「絶対にそうでしょ、だってね」 
 一華は留奈にこう言った。
「あの人のファッションって」
「そっちの筋の人そのままだったわね」
「巨人に行ってからどんどんおかしくなって」
「挙句はね」
「ああなったけれど」
「そうした筋の人ままのファッションになったから」
「もうね」
 服装、もっと言えば外見も見てというのだ。
「お付き合いがあって」
「入れ墨を入れて」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「ああなったのよ」
「全部そちらの筋の人達とお付き合いがあったから」
「だからね」
「あんな風になって」
「入れ墨も入れたのね」
「入れ墨なんていいのか」
 甚だ疑問だとだ、かな恵は自分の言葉の中にこうした言葉も入れてそのうえで友人達に話したのだった。
「ずっと残るしね」
「一時のお洒落ならね」
「ペーパータトゥーでいいわよね」
「そうよね」
 一華も完全に同意だった。
「民族の風習や文化でないなら」
「それならね」
「もうね」
 それこそというのだ。
「それでいいから」
「実際に入れるなんて」
 それこそというのだ。
「一生消えないで入れる時痛いっていうし」
「凄くね」
「針で入れていって色も入れていって」
「それでお肌自体大変なことになるのよね」
「そこから汗が流れなくなるから」
 毛細血管が破壊されてだ。
「大変らしいわよ」
「そうみたいね」
「金さんだって」
 時代劇で有名なこの人物もというのだ。
「実際大変だったみたいだし」
「あの人本当に入れ墨入れてたのよね」
「桜吹雪じゃなかったらしいけれど」
 一説によると女の生首だったとのことだ。
「そうらしくて」
「大変だったのね」
「お奉行が入れ墨とか洒落にならないから」
 今の時代で言うと都知事兼警視庁長官だ、そこまでの要職にある者がヤクザ者の様なことをしてはということだ。
「ずっとね」
「大変だったのね」
「そうらしいしね、一度入れたら」
「大変なのね」
「しかもお金かかるのよ」
 このことも言うのだった。 
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