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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ 完結

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9-⑵

 美鈴とは大阪の天満橋で待ち合わせをしていた。地元だと誰かに見られるとうるさいので嫌だった。美鈴はフレァーなスカートにタートルのニットと長めのコートで来た。髪の毛は留めていなくて、横に髪飾りを付けているだけだった。

 美鈴の希望で天満宮にお礼に言ってから、道頓堀に出て、お好み焼きが食べたいと言っていたのだ。

「お父さんは、今日はどうしている?」

「今日もね、スーパー銭湯でゆっくりすると言っていたわ。昨日、お母さんから、重兵衛さんのお寿司もらったじゃぁない アレをね なんか、しみじみと食べていたわよ 昔を思いだすのかしら」

「そうか 元気そうだね」

「うん でも、飲みすぎが心配なんだけど」

 天満宮では、初詣の人達で大賑わいだった。僕達は、こうして一緒に居ることを感謝してお詣りした。

「ミサンガ 又 買おうか」と、美鈴が言っていたが

「いや もう 卒業しようよ」と、僕は言って、買うのを控えたのだが

「どうしてよ 蒼も もう、してないじゃぁない」と、美鈴は不満そうだったのだが・・。

 それから、千日前にある古くからのお好み焼き屋さんに行ったのだが、30分くらい待つだろうということだった。

「私 初めてなんだー お好み焼き屋さん 前から、来てみたかったの」

「そうか 僕も、京都ではあるけど、ここは初めてなんだ やっぱり、いい匂いがしてくるね」

「うん 待ちきれないよね 楽しみ」

 ようやく、案内されて、部屋は個室になっていて、焼き台の下が深くなって脚が伸ばせる様式だった。豚玉といか玉をひとつずつ頼んで半分ずつにしようということになった。ビールも来て、焼き始めた時、それまで、向かい合って座っていたのだが

「やっぱり 隣がいいなぁー」と、言って美鈴が隣に座って、身体を摺り寄せてきたのだ。僕も、たまらず、チュッとして応えた。

 店を出ると、美鈴が「なんか テーブルに置く お正月らしいの探そうよ」と、商店街をぶらぶらしたが、そういうものを売っているお店は閉まっている所が多かったのだ。

 気が付くと、もう4時近かったので、一回ホテルにチェックインしようかと向かった。ホテルのフロントでは、美鈴が手続きするというので任せることにした。部屋は窓からの眺望が海側に開けていて、眼下には大阪港がよく見えたが、遠くの方はボャッとしていた。

「なんだ 淡路島くらい見えると思ったんだけどなぁー ガッカリ」と、美鈴が言っていたんだけど、僕は、素敵な部屋だと思っていた。それでも、雲に夕焼けが映し出されて、絵を見ているように綺麗だった。

「蒼 先に お風呂してきてよ 私 後からでいいから」

「そうか じゃぁ 先に入るよ」

 僕は、バスローブになって出てきた。美鈴はその後向かったけど、今日、僕は決心をしていたのだ。美鈴にネックレスを用意していた。プロポーズしようと・・。そして・・。

 美鈴が出てきたときも、バスローブをまとっていたが、突然、部屋の電気消し始めたのだ。そして

「カーテン閉めてよ」

「何で、夜景 きれいよ」と、言うのを遮って

「いいから 閉めてよー」と、言ってきたので、僕が閉めて、振り返ると、美鈴は

 透き通るような白いナイトウェァみたいなものを着て、下は白に赤い刺繍がしてある下着姿だった。

「私 全て 蒼のものになるから もらって」と、呟いた
 
 僕も、そのつもりだったから・・。美鈴の側に寄って

「美鈴 僕からの 贈り物 身につけていてほしい」と、ネックレスを見せた。

「蒼 こんなの用意していてくれたんだ ありがとう」

「うん 指輪はできないんだろう? ミサンガの代わり 美鈴 僕と 結婚してくれ ずーと一緒に居たいんだ」

「私 うれしい ハッキリ 言ってくれて でも、借金だらけだよ 私 蒼の負担になるかもれないんだよ」

「そんなのどうとでもなるさ 前も言ったけど、今の美鈴で良いんだよ 僕は、小学校の時から、ずーと 美鈴のことが・・」と、美鈴の首にネックレスを留めていた。

「私も ずーと だったわ」と、美鈴は泣き始めていた。

 そして、僕は、美鈴を抱きしめて、ベツドにふたりで倒れ込んでいったのだ。

 僕達は、長い間、抱き合っていた。美鈴は、初めてなんだろうけど、こらえて、僕に応えてくれていたのだ。

「私 今 すごーく幸せ こんなの生まれて初めてなんや」と、ポツンと言って居るのが聞こえた

「美鈴 これから、もっと、幸せになるんだよ」と、言うと、美鈴はしっかり、抱きついて、思いっきり口を合わせてきた。

「ねえ なんか食べに出ようか お腹すかない?」と、いきなり、美鈴が言ってきた。僕達は、近くの小さなレストランを探して、食事した。美鈴は、気になるのか、店のアチコチをチェックしていたようだが「おいしい」と、声を出して言っていた。ホテルに戻る時

「ねえ 新婚旅行って こんな感じなのかなぁー」と、僕の腕にぶる下がって歩いていた。僕だって「美鈴 僕も 今 ヤッターって思っているんだよ」と、心の中で噛みしめていた。

 ホテルに戻って、しばらく休んで、夜景を眺めていると

「ねえ 蒼 もう一度して 記念だし・・着替えるからね 私 我慢できると思う」と、美鈴は下を向きながら言ってきたのだった。 











 
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