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おぢばにおかえり

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第六十七話 春休みが終わってその二

「これがね」
「だからそれ遺伝でしょ」
「ちっちのお母さんもお祖母さんも小柄だし」
「妹さん達もそうだし」
「従姉の人もでしょ」
「ええ、皆ね」
 従姉妹の人達も皆です。
「小さいわよ」
「だったらね」
「もうそのことは諦めてね」
「それでやっていくしかないでしょ」
「そうでしょ」
「背は伸びたかったわ」
 心から思っています。
「あと五センチね」
「けれどそれがかえって可愛いしね」
「そうそう、ちっちって小柄なのがいいのよ」
「それがチャームポイントになってるわよ」
「小柄な女の子が好きな男の人もいるしね」
「小柄なのがいいのかしら」
 このことは違うと思います。やっぱり男の人は背が高くてモデルみたいに奇麗な人が好きなんだと思います。
「本当に」
「そこは人それぞれでね」
「そうした人も実際いるわよ」
「だからね」
「ちっちだってね」
「それはないと思うけれど」
 私にしてみるとです。
「皆背が高い人が好きよ」
「そこは違うから」
「何度も言うけれどね」
「小柄な女の子が好きな人もいて」
「それはそれで人気あるのよ」
「というかちっちって」
 私自身のことを言ってきました。
「小柄なだけじゃないしね」
「八重歯で童顔でね」
「垂れ目でね」
「しかもアニメ声だし」
「歌物凄く上手だし」
「絶対に夢中になる人いるから」
「そんな人出たことないわよ」
 それこそ一度もです。 
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