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オズのラゲドー氏

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第三幕その二

「それで天井にもね」
「灯りがあるわね」
「ええ、蛍光灯がね」 
 見ればそれが定期的に置かれています。
「あるから」
「だからなのね」
「そう、それでね」
「この街は明るいのね」
「そうなの」
「成程ね、地下街みたいなものね」
「そうね」 
 トロットはビリーナの言葉に頷きました。
「言うなら」
「まさに街ね」
「ええ、それじゃあね」
「この街をなのね」
「歩いていきましょう」
 こうお話するとでした。
 人間の子供位の大きさのエメラルドの都の服を着たプレーリードッグ達が皆の周りにいる場所に入りました。
 その彼等を見てナターシャはトロットに尋ねました。
「このプレーリードッグ達がですね」
「そうよ、この街の人達よ」
 トロットはこう答えました。
「この人達がね」
「そうですね」
「あれっ、トロット王女じゃないか」 
 プレーリードッグの一人がトロットを見て言いました。
「来てくれたんだ」
「そうなの。これからイッソスの国に行くけれど」
 トロットはそのプレーリードッグに笑顔で答えました。
「その途中にね」
「この街を通るんだね」
「それでお邪魔したの」
「成程ね、それじゃあね」
 プレーリードッグはそのお話を聞いて頷きました。
「楽しんでいってね」
「そうさせてもらうわ」
「それで他の人達も来てくれたんだ」
 プレーリードッグは一行も見て言いました。
「そうなんだね」
「そうよ、トロットと一緒にイッソスの国に行くのよ」
 今度はビリーナが答えました。
「私達はね」
「そうなんだね」
「ええ、じゃあ私達もこの街を楽しんでいいかしら」
「思う存分ね。今も街には色々な人達が来ているしね」
「ドワーフやノームやダークエルフの人達ね」
「その皆もいるから」
 だからだというのです。
「その人達ともお話をしてね」
「それじゃあね」
 こうしたお話をしてでした。
 皆は街の中を見て回ることにしました、街は通路とそれぞれの区画がつながっていました。そしてその区画はです。
 それぞれ市場やホテル、食堂、休息場になっています。それぞれの場所に多くのプレーリードッグ達がいてです。
 それぞれものを売ったり買ったり食べたり寝ています、その中にはドワーフやノームやダークエルフ達もいて。
 皆それぞれ楽しんでいます、ナターシャはその街を見回って言いました。
「何か迷路みたいね」
「アメリカでもプレーリードッグはこうした街を造っているんだ」 
 アメリカ人のジョージが答えました。
「プレーリーの下でね」
「それぞれの区画が通路とつながっているんだよね」 
 神宝も言います。
「暗いことは違っても」
「それで大勢のプレーリードッグが暮らしているんだね」
 カルロスも言ってきました。
「外の世界のアメリカでも」
「それでオズの国ではこうしたプレーリードッグの街もあるのね」
 恵梨香はその中を見回しています。
「そうなのね」
「そうね。こうした街もある」
 ナターシャはあらためて言いました。
「オズの国にはね」
「そういうことよ」
 トロットもそうだと答えます。 
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