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セルビアの子犬達

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第一章

                セルビアの子犬達
 セルビアに生まれ育ち今も住んでいるゴラン=マリンコビッチはこの時妻と一緒に自宅の近くを散歩していた。夫の紙は茶色で癖があり目は緑で背が高く鼻もだ。妻は小柄でブロンドの髪と黒い目であり面長である。二人は親しんでいる道を歩いていたが。
 ゴミ捨て場の傍を通った時にだ、そこに。
「?何か」
「ええ、犬の鳴き声が聞こえるわね」
「そうだね」
「小さいけれど」
「子犬かな」
 その声の大きさと声の感じからだ、夫はこう考えた。
「まさか」
「そうかしらね」
「こっちだね」
 そのゴミ捨て場の方を見て言った。
「鳴き声が聞こえるのは」
「そうね、それじゃあ」
「ちょっと行ってみよう」
 ゴミ捨て場にとだ、こう話してだった。
 夫婦でゴミ捨て場に入った、すると。
「クゥ~~ン・・・・・・」
「いたわね」
「そうね」
 見れば黒が多く茶色も混ざったやや耳が折れた生後僅かばかりの犬だった、夫婦はその犬を見て話した。
「捨て犬かな」
「そうね、靴の傍でじっとしてるわね」
「そうだね、ここで見捨てたら」
「このどうなるかわからないわ」
「僕は犬や猫を助けるボランティアをしてるし」
「助けない訳にはいかないわね」
「絶対にね」
 それこそというのだ。
「だから」
「ここはよね」
「助けよう、お腹を空かしているみたいだしまずは」
 持っていたビーフジャーキーを差し出した、すると。
 犬はそれを急いで食べはじめた、その後で。
 二人にお腹を見せた、それで夫は妻に言った。
「もう僕達にね」
「何とか助けて欲しいのね」
「この子もそう言ってるし」
「助けないとね」
「絶対にね」
 こう言ってだった。
 二人はその犬、見ると雄だった彼を保護してだった。
 夫が活動をしている団体に連れて行った、そこで獣医に診てもらってだった。 
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