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ハッピークローバー

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第一話 幸せとは何かその三

「それこそ」
「人口の半分がいつも餓えてるとか」
「それで言論の自由とかないでしょ」
「全くね」
「しかも階級社会だし」
 生まれでそう定められるのだ。
「軍隊ばかりお金使って」
「その軍隊でも生活大変でね」
「将軍様だけ肥え太って」
「それで将軍様の機嫌次第でね」
「粛清されるでしょ」
「そんな国よね」
「特撮ものの悪役じゃない」
 一華はむっとした顔で言った。
「だったらよ」
「北朝鮮に産まれたらね」
「それだけで不幸せよ」
「そうよね」
「産まれてすぐに餓死とかも」
 そうしたケースもというのだ。
「あるわよ」
「メイクとかファッションもね」
 登美子も言ってきた。
「あそこないわよね」
「どう見てもないでしょ」
 一華は登美子にも言葉を返した、流石にそれはないという口調で酒のせいでややテンションを上げながら話した。
「そういうのも」
「ものがないから」
「食べものがないのに」
 人間にとってまず必要なそれがというのだ。
「どうしてお化粧品とかがね」
「あるかよね」
「そうよ、ないわよ」
「カラオケないわよね」
 理虹は今自分達が楽しんでいるものの話をした、言いながらリモコンのスイッチを手にして曲を入力している。
「そうよね」
「夜になったらね」
 一華は理虹にも言うのだった。
「あの国真っ暗になるのよ」
「人工衛星から見たらそうなのよね」
「他の国は明るくて」
 日本は言うに及ばずだ。
「それでね」
「あの国だけはね」
「真っ暗になるのよ」
「電気がないから」
「だからね」
「カラオケ電気必要だしね」
「というか電気がなかったら」
 そもそもとだ、一華は言い切った。
「カラオケなんてね」
「出来ないわよね」
「文明の産物よ」
 カラオケはというのだ。
「科学のね」
「電気だから」
「その電気すらないのに」
「カラオケなんてね」
「ある筈ないわ」
 こう理虹に言うのだった。
「あそこは」
「そうよね」
「それで音楽もね」
 留奈はカラオケで歌うそれの話もした。
「色々ないのよね」
「食べものの歌かね」
 一華の今の言葉は真剣なものだった。
「あの将軍様を讃える」
「そんな歌ばかりよね」
「アイドルのポップスとかロックとか」
「バラードとか」
「ラップとかもね」
「ないわよね」
「ある筈ないわ」
 あの国にはというのだ。 
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