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先輩の為に

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第三章

「お願いします、先輩の為に。クラスの皆にもお願いしていますが」
「ええ、そういうことならね」
「私達も悠ちゃんは友達だし」
「そうさせてもらうわ」
「くれぐてもお願いします」  
 深々と頭絵を下げて頼み込んだ、そして綾音は自分のクラスメイト達にも実際に頼み込んだ。そうして言うのだった。
「本当にお願いね、先輩のこと」
「そこまで頼まれたらね」
「私達もね」
「断われないし」
「やらせてもらうわ」
「あいつも取り巻き連中も先輩に指一本触れたらいや息でも吹きかけたら」
 ここでだ、綾音は。
 全身にドス黒いオーラを纏わせ目を真っ赤に光らせ身体をゆらりとさせて言った。
「生きてきたこと後悔させてやる、百回生まれ変わっても苦しませてやるから」
「え、ええ。気持ちはわかったわ」
「綾音がそこまで言うならね」
「私達も協力するわね」
「本気も本気だし」 
 悠のことよりも綾音のことに恐怖を覚えてだった。
 綾音のクラスメイト達も悠を護ることを約束した、そして綾音自身もだった。
 密かに動いた、すると。
 何とその番丁高校自体に東京地検と警察の一斉捜査が入った、これには誰もが驚いた。
「何事!?」
「学校に地検!?」
「警察まで入ったぞ!」
「一体何があった!?」
「どういうこと!?」
 誰もがこのことに驚いた、だが。
 地検と警察が高校に突如入り込みそうして隅から隅まで調査をして世にも恐ろしいことがわかった。
「あの学校の校長実は麻薬密売してたって」
「人身売買や違法な臓器売買もしていて」
「巨額の脱税や汚職ももやっていて」
「それで地検も警察も動いたって」
「学校の理事長じゃないだろ」
「しかも生徒はほぼ全員が暴行、恐喝、傷害、窃盗、無免許運転、麻薬使用をしてたって」
「犯罪者の巣窟かよ」
「本当に日本の学校か?」
 誰もが尚更驚いた。 
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