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星河の覇皇

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第七十八部第五章 さらなる近代化その五十一

「言われています」
「それではお見合い等は」
「そうしたお話が来ています」
「やはりそうですか」
「特に両親から」
 つまり現在の八条グループ総帥とその夫人である。
「そう言われています」
「では」
「お見合いもですね」
「悪くないと思います」
「それでは」
「是非されるべきです」
 お見合いは連合では結婚のプロセスとしては主流ではなくなっているがそれでもとだ、士官も言った。
「そしてです」
「家庭を築くべきですね」
「やはり最初にです」
「家庭ですね」
「よい家庭があってこそです」
「人も社会もよくなりますね」
「私はそう思います」
 この時代では強く言われていることだ、よい家庭があってこそ人は幸せになることが出来て社会もよくなるとだ。
「ですから」
「私もですね」
「はい、是非です」
「よい家庭を持って」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「幸せになられるべきです」
「では結婚は」
「今現在強くお考えなら」
 それならというのだ。
「家庭を持たれて下さい」
「そうですね、では」
「はい、そういえば金内相も」
 八条と同じく今の中央政府閣僚達の中では若手だがそれと共に独身である彼女もというのだ。
「近頃です」
「ご結婚のことがですか」
「ご両親から言われているとか」
「そうなのですか」
「何でも祖国に戻られた時は」
 つまり内相の職務が終わればというのだ。
「その時にです」
「まさにですね」
「はい、あの方もご両親からです」
「言われているのですか」
「そして内相ご自身もです」
 金本人もというのだ。
「ご結婚のことをです」
「考えておられますか」
「そうなられている様です」
「そうですか」
「はい、生涯独身の方もおられますが」
 二十一世紀と違いこの時代はどの国もこうした人は殆どいなくなっている、結婚すれば様々な社会保障が政府から提供されるからだ。これは連合の場合は多産によく人口増加とそれに伴う発展を進める為の政策の一環だ。
「しかしです」
「家庭を持ってこそですね」
「人ははじまるとも言われていますし」
「だからですね」
「閣下もです」
「家庭を持って」
「幸せになられて下さい」 
 はっきりとした応援の言葉だった。
「間違いなく良縁が届きます」
「よい方とですか」
「結婚出来ます、お相手は異性の方ですね」
「同性愛の趣味はないです」
 連合とエウロパでは同性婚が認められている、ただし連合ではイスラエルでだけは同性婚が認められていない。 
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