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星河の覇皇

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第七十八部第五章 さらなる近代化その三十六

「絶対に敗れます」
「絶対にですね」
「はい、何があっても」
 それこそなのだ、このことは。
「最後は敗れます」
「閣下も敗れて」
「私はまた出ますね」
「007の敵としてですね」
「どうもあちらの様々な媒体に出ているので」
「それで、ですね」
「007でもまた出て」
 そうしてというのだ。
「やはりです」
「敗れますね」
「そうなります、しかし肖像権の問題は」
「無視されていますね」
「敵国で国交もないので」
 その為にというのだ。
「我々もそうしていますし」
「歴代総統がどれだけ出たか」
「実在人物ですが」
「何度も殺されたり」
「そうした映画もありましたね」
「そう考えますと」
「お互い様ですね、そういえば」
 八条はこんなことも言った。
「私の家の企業で映画会社もありますが」
「八条映画ですね」
「はい、この企業もです」
 二十世紀からあるこの映画会社もというのだ。
「スパイ映画を創っていますが」
「特撮が多いと聞いていますが」
「そうですが」
 それでもというのだ。
「スパイ映画も多く」
「それで、ですか」
「007ものも制作していて」
「その中で、ですね」
「エウロパ総統はよく出て来て」
 悪役それもボスの定番である。
「そうしてです」
「そのうえで、ですね」
「してやっています」
「連合中央政府大統領の様に」
「そうしています」
 実際にというのだ。
「八条グループの企業でも」
「ではエウロパのことは」
「強く言えません」
 どうにもというのだ。
「このことは」
「左様ですか」
「残念ですが」
 八条は苦笑いも込めて述べた。
「このことは、しかしスパイについては」
「優秀な人材故に」
「そうそうです」
「命を賭けてもらっては困りますね」
「軍人全体がそうですが」
 連合軍にいる者はというのだ。
「ただではないのですから」
「日本では赤紙一枚で招集と言われましたね」
「当時も違いました」
 二次大戦の時はというのだ。
「切符代も出して武器も軍服も揃えて」
「軍靴もですね」
「そうしていましたから」
 それが現実だったのだ、赤紙一枚どころか基地に行くまでの運賃やその他の金も陸軍省及び海軍省は出していたのだ。 
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