| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

麗しのヴァンパイア

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百八十三話

                  第三百八十三話  ポニーテール
 美樹はいつも髪の毛をポニーテールにしている、これは彼女のトレードマークの一つになっている。
 だが家で風呂上がりの時に母に言われた。
「あんた髪の毛おろしてもいいわね」
「そう?」
「ええ、いつもポニーテールだけれど」
 それでもとだ、今は髪を下ろしている娘に話した。
「括ってなくてね」
「おろしていてもなの」
「いいわよ」
「そう?」
「だからね」
 それでというのだ。
「それでもいいんじゃない?」
「おろしていても」
「普段からね」
「どうかしらね、括ってるとね」
 ポニーテールにしていると、というのだ。
「その分楽なのよ」
「動きやすいのね」
「髪の毛おろしてると」
 そうしていると、というのだ。
「汗かいたりしたらくっつくし」
「お肌にね」
「それでばさばさと動く感じがするから」
 このこともあってというのだ。
「だからね」
「普段は括ってるのね」
「ポニーテールにしてるの」
「そうなのね、けれどね」
「おろしてもいいの」
「似合ってるわよ」
 娘に笑顔で話した。
「だから別におろしてもいい時はね」
「おろしたままでもいいのね」
「お母さんそう思ったわ」
「お風呂の時と寝る時はほどいてるけれど」
 それでもとだ、美樹は母に答えた。
「言われてみると」
「それもでしょ」
「いいかも知れないわ」
「じゃあ考えてみてね」
「そうするわね」
 こう話した、そしてだった。
 美樹は寝るまで髪の毛をおろしたままだった、そして次の日の朝起きると髪の毛をくくってリビングに出た、この時はいつもそうしているのでそうしたが。
「見たらそっちもいいわね」
「ポニーテールもなの」
「そう思ったわ」
 母に言われた、いつもの髪型もいいと。


第三百八十三話   完


                2021・7・8 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧