| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

麗しのヴァンパイア

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百八十話

                  第三百八十話  目への負担
 夏雄は春奈にさらに話した。
「目は大事にしないとね」
「ものを見る場所だから」
「若し何かあったら」
 その時はというのだ。
「本当に大変だから」
「それでなのね」
「身体の中でも一番大事にしないといけない場所の一つだよ」
 目はというのだ。
「脳味噌、心臓と同じ位かな」
「どちらも何かあったら命に関わるし」
「そうした場所と同じだけね」
「目は大事にしないといけないから」
「そこに何か入れることはね」
 どうしてもというのだ。
「僕はね」
「賛成出来ないのね」
「お父さんもお母さんもそうだと思うのも当然だよ」
 こう言うのだった。
「危ないからね」
「じゃあ私は眼鏡のままの方が」
「いいと思うよ、それにね」
 牛乳を飲む妹にさらに話した。
「春奈は眼鏡似合うし」
「似合ってるの」
「かなりね」
 そうだというのだ。
「だからね」
「眼鏡のままの方がいいの」
「そうした意味でも思うよ」
 こうも言うのだった。
「春奈は眼鏡のままの方がね」
「いいのね」
「そう思うよ、安全だし似合うし」
 眼鏡の方がというのだ。
「余計にね。だからね」
「お兄ちゃんも眼鏡の方がいいっていうのね」
「そうだよ、あと牛乳だけれど」
 今度は春奈が今飲んでいるものを見て言った。
「僕も後で飲むから」
「そうするの」
「置いておいてくれるかな」 
 その紙パックの牛乳を見つつ話した。
「そうしていいかな」
「わかったわ、それじゃあね」
「うん、置いておいてね」
「そうするわね」
 兄に牛乳を飲みながら応えた、そうして。
 春奈は牛乳をまた一杯飲んだ、そして兄も食べ終わるとその最後に牛乳を一杯飲んだ、それからそのパックを冷蔵庫になおしたのだった。


第三百八十話   完


                    2021・5・25 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧