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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ

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第一章
  1-⑴

 
前書き
 僕達4人は、同じ小学校から中学に進んで、仲好しグループだった。そして、地域では有名な進学高校に揃って進もうと約束していた。僕は、三倉蒼《みつくら そう》、サラリーマンの家庭で、高校2年生の兄がいる次男坊だ。  

 
 三年生の夏休み、図書館に集まって、高校受験の為、勉強していた。僕の隣は、中道美鈴(なかみちみすず)。向かいには、岩上昇二(いわがみしょうじ)吉井光瑠(よしいみつる)が居る。中でも、中道とは、小学校に入った時、最初に席が隣で、6年の時にも隣同士だつた。僕が、体育で手首を捻挫した時、彼女は授業中のノートを僕の分も書き記してくれた。それ以来、筆記具も貸し借りして、特に、仲良くなっていた。だから、図書館なんかで座る時も必ず隣にいる。

「ねぇ 来年は、みんなで花火見に行こうね 高校受かって」と、中道が言うと

「そうか 昨日、終わったんだよね 今年でも、良かったんだけどな ふたりの浴衣姿観たかったなぁ」

「でも、さんざん私等のテニスの見てきたじゃぁない」と、吉井が言ってきたけど、確かにふたりはテニス部で、練習とか試合に僕達も応援に行っていた。ふたりとも、脚がスラッとしていて魅力的だった。

「あぁ 応援に行くたんびに、負けていたけどな でも、別の意味では、楽しみだったよ 他の学校の奴もな」と、昇二も言っていた。

「純粋に応援だったんじゃあないの? 他の学校の女の子も目当てだったんだ」

「そんなこと無いよ もちろん、ふたりの応援さ なぁ 蒼」

「そうだよ 頑張れって思ってたもの」と、僕もあわてて答えた。

「別に・・ 弱かったんだもの、仕方ないよ それに、このふたりなら、私はそんな風に見られていても良いよ」と、中道は意味深なことを言っていた。

「そーだよね 仲間だから、まぁ良いっか でも、わたし、高校は文化部にするわ 体育系は素質ないし、しんどいし」

「それがいいかもな 俺も、筋肉隆々の姿見たくないよ 吉井はスラッとしてなきゃ、もったいないよ」

「あのさー それ けなしてんの ほめてんの」

「まぁまぁ ほめてるに決まってんじゃん だけど、ふたりともしっかり食べないと倒れるぞ 体力勝負でもあるからな、受験は」と、僕は、中道に聞かせるように言った。彼女は、普段から、あんまり食べないのを知っていたから。

 彼女は、僕の眼をじっと見つめていたが、直ぐに、微笑んだように思えた。 
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