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ジェルマ王国の末っ子は海軍大将

作者:蒼たん
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第一章 少年期
  第三十八話

 第二部隊はエニエス・ロビーにある司法の塔と呼ばれる裁判所でカタリーナ海賊団に裁判を受けさせると、数々の島や街を滅ぼしてきた彼等は当然ながら全員有罪となった。

 海底大監獄(インペルダウン)は収監される罪人の凶悪性に応じてlevel1からlevel6までに分けられ、この司法の塔で収監される階層も決められる。

 デボンは一番最下層にある“悪政王”や“牛鬼”等の極悪囚人しかいないlevel6に収監されることがここで決定し、彼女の部下達はそれぞれ実力に応じてlevel4からlevel2に収監される事が決まった。
 

「ヒナさん、アイツら無事に有罪になってよかった。なんかの間違いで無罪になったらどうしようかと思ってヒヤヒヤしたよ。」

「そうね…さあ、早く海底大監獄(インペルダウン)に収容して帰りましょう ヒナ疲労。」


 ヒナはそんなゴジの様子を見て、センゴクは敢えてゴジの年齢等を考慮してきな臭い大人の事情満載のエニエス・ロビーの裏側を教えなかったのだと気付いた。


 ───無罪になるはずもないわ。


 この裁判は“名ばかりの裁判”と呼ばれてここへ連れて来られた者はもれなく有罪となる為、無罪になることはない。

 何故なら、この裁判所は11人の陪審員による多数決による裁判で有罪か無罪かを決するが、この陪審員は死刑囚により構成される為、彼らは罪人を道連れにしようと罪人に対して全て有罪判決を下してしまうからである。


海底大監獄(インペルダウン)もエニエス・ロビーも海軍本部基地も海流に乗ったらすぐ行けるのは凄いね。」


 海底大監獄(インペルダウン)、エニエスロビー、海軍本部基地のあるマリンフォードの3つの島の間には変形した巨大な渦潮があり、それぞれの島にある正義の門を開閉してその渦潮に乗ることで互いの島に行き来出来るのだ。

 
「ええ。それは本当にそう思うわ。」


 第二部隊は正義の門を抜けて渦潮海流にのり、海底大監獄(インペルダウン)に到着すると、数十mの高さのある巨大な門の前に三又の槍を持つ一人の女性が立っていた。

その女性の髪型は腰までの長さのオレンジ色の髪にカールを掛け、さらに前髪は目が完全に隠れている。さらに特徴的なのはその服装である。肌の大きく露出したピンク色ボンテージにピンク色の2本角が生えたようなヘアバンドを付けているまるでSM女王といった出で立ちなのだ。
 

「ん〜〜♡連絡はきてるわよぉ〜ん。貴女達がカタリーナ・デボンを捕まえた海兵達ね?」

「ええ。そうよ。カタリーナ・デボンと部下50名を連れて来たわ。貴女はここの獄卒でいいのかしら?」


 ヒナは目の前にいる痴女をみながら、この場にいる以上獄卒では間違いと思うが、どう見ても獄卒には見えないその女性に問いかけた。


「私は拷問大好きサディちゃん!ここの獄卒長よ。」
 
「あっ……そう……。」


 見た目もアレな上、自分の名前にちゃん付けするサディにヒナだけでなく、第二部隊の女性海兵達はドン引きであった。


「サディちゃぁぁん、おぉーい!!」

「ん〜〜♡ボクちゃんは確か… ウィーブルの時にいたクルクル眉毛の子じゃぁ〜い?」
 

 ゴジはサディに気付いて名前を呼びながら船の上から手を振っていると、サディもゴジの特徴的なクルクル眉毛を見て、一年前に自分にベッタリとへばりついてきた見習い海兵を思い出した。
 

「ゴジですぅ!!」

「あ〜そうそうゴジちゃん。貴方がこの前連れて来てくれたウィーブルもいい悲鳴(スクリーム)を聞かせてくれたのよぉ〜〜あぁ〜ん♡そう…また貴方が新しい子を連れてきてくれたのねえ〜♪」
 

 拷問大好きサディの今日までのお気に入りはウィーブルだった。

 何故なら通常の賞金首ではサディちゃんの拷問に耐えきれずにすぐに死んでしまうが、億超の賞金首ほど体が丈夫でたっぷりと拷問出来るからであり、お気に入りの玩具(ウィーブル)も今回同様に獄卒長であるサディが出迎えたのだ。

 そしてウィーブルに続いて新たな玩具(デボン)を連れて来てくれたゴジに興味を示す。


「どう?ゴジちゃんも少し遊んでいかなぁ〜い♡」


 ゴジもサディの扇情的な姿と仕草にメロメロになり、船から飛び降りようと船の緣に足を掛けている。


「ゴジ君、おつるさんから電話よ。」

「えっ……でもステューシー、サディちゃんが……。」


 ゴジは名残惜しそうに手招きする自分をサディとステューシーの顔を見比べる。


「ゴジ君、いいからさっさとおつるさんからの電話に出てください。」

「カリファまで……はぁ……分かったよ。」


 ゴジはカリファの底冷えするような声に反射的に返事をして差し出された受話器を取りながら、サディに頭を下げる。

 
「サディちゃんごめんよ。また遊ぼうねぇ。」


 ゴジは船から降りるのを止めて受話器を受け取ったので、それを見送ったサディは唇を尖らせる。


「あらん…振られちゃったわねぇ〜ゴジちゃん!また遊んでねぇ!」


 ステューシーとカリファはこの得体の知れない変態(サディ)にゴジを近付けては彼の成長の悪影響にしかならないと全力で阻止したのだ。

 美女の誘惑を前にしてもステューシーとカリファの言葉を優先するほどゴジの彼女達に対する信頼は厚いものがある。


「サディ獄卒長、そろそろカタリーナ・デボンの引き継ぎを……」


 ステューシーの指示を受けたヒナは第二部隊の海兵達と共に船からカタリーナ・デボン以下カタリーナ海賊団を降ろして終えていた。

 ヒナに声を掛けられてデボンを見つけたサディはゴジの事などもう完全に忘れてまるで初恋の人に出会った乙女のように顔を赤らめ、体を妖艶にくねらせて興奮する。


「あぁ〜ん♡カタリーナ・デボン会いたかったわ〜。世界中の女の敵を女である私が拷問するの…あぁ〜ん。いい悲鳴(スクリーム)で鳴いてくれそう〜♪」」


 自分の姿を見て恐怖心を微塵も感じさせずに逆に興奮しているサディに流石のデボンですら引き気味である。

 
「このあたしがこんな変態女に拷問されることになるとはね……。」

獄卒獣達(しもべたち)、さっさと連れて行きなさい♪」


 サディが指示を出すと海底大監獄(インペルダウン)の門が開くと中から10メートルを超える二体の獣人が現れる。一体目は牛の顔と体毛を持ったミノタウロスともう一体はシマウマの顔と体毛を持ったミノゼブラと呼ばれるサディに絶対服従の獄卒獣が現れる。


「「「ひっ!?」」」

「助け……。」

「こ……殺される!?」


 獄卒獣は怪物の突然の登場に恐怖に怯えているカタリーナ海賊団を強引に引っ張って連れて行き、一人残らず海底大監獄(インペルダウン)の中に収監した。

 この二匹の獄卒獣以外にも海底大監獄には数多くの獄卒獣が働いており、その全てがサディに絶対服従している。

 サディは小さな頃から動物に愛され、動物に囲まれて育ってきたため、動物の言葉を理解できるので、彼女が若くして獄卒長という官職を得ているのはこの得意な能力故である。


「さぁ、楽しい楽しい拷問の時間よっ!」


 サディが最後に海底大監獄(インペルダウン)に入ると共に重く大きな門が閉まった。 
 

 
後書き
残念ながら今後サディちゃんはあまり本編に出てきません。

サディちゃんを書きたかっただけだろうと言われれば、はい。その通りです。 
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