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ドリトル先生と幸せになる犬

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第四幕その五

「それだけで最低だよ」
「生きものを飼う資格一切なしだよ」
 ホワイティも本気で怒っています。
「そんな人達は」
「それも何も思っていないとかね、だから法事で捨てたって言ったのでしょうけれど」
 ポリネシアはそこまで分析しています。
「碌でもない人達よ」
「ヤクザ屋さん以下だよ」
 老馬から見たふわりの前の家族はです。
「最低最悪の人達だよ」
「本当に最低ね」
 ガブガブも容赦しません。
「そんな人達は」
「何処にでもそんな人達はいるけれど」
 ジップは残念そうです。
「日本にもいるんだね」
「ふわりが本当に可哀想だったよ」
 ダブダブは彼女のことを想って怒っています。
「助かったからよかったけれど」
「僕もそんな人達は嫌いだよ」
 トミーは怒っている皆に応えました。
「本当に」
「そうだよね」
「心ある人は皆そうだよね」
「命の価値がわかっていたら」
「皆嫌うよ」
「大嫌いになるよ」
「そんな人達とは会いたくもないよ」
 これがトミーの本音でした。
「本当にね」
「そうだよね」
「先生とは完全に真逆の人達だよ」
「命を何とも思っていない」
「おもちゃと思っている」
「そうした人達だね」
「赤ちゃん出来たから捨てたって」
 トミーはこのことにも言いました。
「子供も参るって」
「それ保健所ってね」
「赤ちゃん守る為?」
「だったら他の飼い主探すよね」
「それか一時的でも預かってもらうとか」
「少しでも愛情持ってたらそうするよ」
「そうだね、愛情なんて一欠片もない人達だよ」
 トミーにもこのことがわかりました。
「それこそね」
「そうだよね」
「物凄く自分勝手でもあるね」
「人の情けもなくて」
「ただ遊びたいだけ」
「赤ちゃんで遊びたいから。それに邪魔だから」
 トミーにもわかりました。
「その娘を捨てたんだね」
「僕は確信しているよ」
 先生もここで言いました、晩ご飯のお豆腐のお味噌汁とおからに刻んだ人参や牛蒡を入れて油を沢山使って炒めたものそれにしめサバを食べながら。
「彼等はね」
「自分勝手でですね」
「愛情なんて全くないね」
「そんな最低な人達ですね」
「そうね。そして無神経だね」
 この一面もあるというのです。
「可愛がっていた犬をもういらないとか言って捨てたって平気で人に言うなんて」
「無神経ですよね」
「そうだよ」
「そしてかなり愚かですね」
 トミーはこのこともわかりました。
「本当に」
「全く以てそうだね」
 先生も否定しませんでした。
「ふわりを前に飼っていた人達は」
「愛情がなくて自分勝手で無神経で愚か」
 トミーはその人達の本質を話していきました。
「それで子供を育てられるんでしょうか」
「僕は子供を持ったことはないから」
 結婚もしていません、それで先生がこのことについて知っている筈がありません。 
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