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それから 本町絢と水島基は  結末

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最終章-⑶

 その夜は、友達は「力丸」に泊っていた。僕達は、一度家に帰って、着替えてから向かおうと思ってた。

「ウチ 今日から、水島絢になったんだよね ねぇ モトシ 一生離れないって 誓いの抱っこしてぇ」
 
 「力丸」には、大樹夫婦、慎二、葵と詩織が待っていてくれた。

「絢 とってもきれいだったよ 幸せそうで、あんなにずーと笑顔でいる絢なんてはじめて見たよ」と、葵が真っ先に駆け寄っていた。

「ありがとう 今、世界一幸せよ おばさん、今日も色々とありがとうね」と、民宿のおばさんにも礼を言っていた。

「なんだい よそよそしい うちの娘なんだから、あたりまえだろう みんな、親しいお友達なんだから、楽しんで」

「しかし、絢ちゃんはすごいよなぁ とうとう、ここまで追っかけてきたんだものなぁ」慎二も、もう、飲んでいたんだが

「島のみんなが祝福してくれているみたいで、村長さんも出てくれて、羨ましいわぁ 海もきれいだし、敦賀の海もきれいだけど、比べ物になんないわね」と、くるみちゃんが言っていたけど

「でもね 色々と、不便なこともあるのよ お店も限られるしね 食べ物も偏るわ もう、慣れたけれど」と、絢も、今日初めてビールに口を付けていた。やっと、緊張がほぐれたのかもしれない。

「ねぇ くるみちゃん 喧嘩ってするの?」と、絢が聞いていた。

「するわよー でもね 一緒に寝れば、すぐに仲直りするわよ」

「そんなもんなんだ 仲良いもんね 大樹君達」

「絢ちゃんも、すぐそーなるわよ 女って弱いから」

「大丈夫 本町は鉄の女だから こんな可愛い顔してても、小学校の時、すごかったんだから 多少のことなら、へっちゃらなんだよ」と、大樹も絢のことを想い出していた。 

「そうそう 大学でも、最初からそーだったんや モトシ一筋で、でも、自分の夢もなんとか叶えていくんや 葵なんかも、初めは、近寄れないぐらいの雰囲気あったんやでー」と、慎二が言ってけど

「そんなことないよ 私は直ぐに、茜と一緒に仲良くなったわよ ほんわかした雰囲気だったわ」と詩織

「そうだったよね オリエンテーションで、最初に座ったとこで、隣に居たのが、詩織と茜で、気軽に話しかけてくれて 私、誰も知り合い居なかったし、直ぐに、仲良くなってくれて それからよね でも、葵には、バリヤー張っていたの なんか、モトシの好みだと思っていたから ごめんね」と、絢も懐かしそうに話していた。

「そんなことないよ 確かに、モトシは優しくて気がやすらいだわ でも、私なんか女って思ってなかったみたいで、私を女として扱ってくれたのは、慎二が初めてよ そのうち、詩織、茜、絢が仲良くしてくれて、楽しかったわ」と言いながら、葵は慎二に寄り添っていった。

「ごちそうさま 葵も幸せそうで良かったわ」と、詩織も喜んでいるみたいだった。慎二は、気にも止めている様子もなく、目の前の刺身を頬張っていた。

「僕と慎二もそうだよ 学生寮に初めて行った時、心細かった僕に、馴れ馴れしく話しかけてくれて、でも、気持ちのいい奴で良かったよ」

「お前等 本当に、良い友達に恵まれたなぁ 羨ましいよ」と、大樹も言ってくれたが

「大樹君 大学入る前、貴方の言葉がなかったら、私 ここまで、モトシを信じられなかったかも 感謝しているのよ モトシの親友で良かったわ」と、少し、絢が涙ぐんでいた。

「そうだな 高校の時 お前等、もう、ダメになると思ってたけどな よく、本町も追いかけていったよ」と、大樹が言うと、くるみちゃんが「大樹 もう」と横から、止めていた。 

「詩織は、浮いた話ないのー?」と、絢が聞いたけど

「私は、今、子供達に囲まれているから、幸せ あの子達に身をささげます」と笑っていた。

 その後、庭で小さな花火をみんなでやった。

「そーいえば、美波のとこでやった花火、想い出すなぁー」と、慎二が

「美波は元気なんだろー なんか、仕事が忙しいっていってたけど」

「うん 葵に言わすと 仕事人間になってしまって 女の私が、男友達の結婚式なんかに出れないよ と言ってたそうな、あいつらしいよな」と、もう眠そうに・・。 僕も、もう、眠かった。

「モトシ しっかりしてよ バカ 私達、結婚して初めての夜だよ。・・・して欲しかったのに・・」私、郷子さんから、「最初の夜はこういうの着て、彼にしっかり愛してもらわないとね。男の人はみんな嫌いじゃぁ無いから」と言って、白くてふわっとしたナイトウェァをもらっていた。

 まぁ 明日もあるから、良いかぁ。これから、ずーとだもんね。

 でも、私は、ながーい旅が終わったみたいな感覚になっていた。又、別の旅が゛始まるんだ! でも、今度は、モトシがいつも一緒だ





 
 
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