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私の中に猫がいる

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1-⒀

 最近、響先輩から、叱られることが度々あった。パソコンで保存する際に、ファイルを間違ったり、来訪者の名前を覚えられなかったりで、毎日、一回は叱られていた。

「きちっと 教えない私も悪いんだけどね、そろそろ、会社のことを全部切り盛りするつもりでね」と、言われているが、少々、落ち込み気味だった。確かに、ちょっと浮かれていたかなと、反省していた。

 そんな時、早坂さんから、ランチのお誘いがあって、会うことになった。ビルの玄関で待ち合わせをして、その日は、ハンバーグのお店に連れて行ってもらった。

「ハンバーグでも良かったかな」

「はい 私 お肉は好きなんです ハンバーグ大好きです」

「良かった 河田さんからね 最近、落ち込んでいるから、元気つけてあげてって言われてね」

「そんなこと 言ってたんですか 気使わせてしまって すみません」

「それは良いよ 僕も これ幸いと思ったから あなたをもう一度、誘おうかと思っていたから 何かあったの? 落ち込んでいるの?」

「あーぁ 私が悪いんです 一人前の仕事もできなくて・・ 先輩に迷惑かけてしまってばかりで・・」

「あのね 1年足らずで、完璧に仕事出来る人って居ないよ 失敗しても、その次には、繰り返さない、どうやれば、もっと出来るかを考えるのが大切なんだ。それが、新人の努めだよ。そうやって、成長していくんだ。失敗の数だけ成長するって思えば」

「そうなんですかー 私 そのうち 馬鹿な子って、嫌われるんじゃぁ無いかと」

「そんな風に思ってないよ 河田さんは この前も、すずりさんのこと、基本的に仕事はしっかりやっているから、つい、細かいところを叱ってしまうって言っていたよ もっと、オールマイティに出来る人になってほしいんだって」

「そんな風に言ってくれているんですかー うれしいー」

「君の その笑顔は素敵だよ 君にとっては、どうでも良いことなんだろうけど、道を歩いていても、振り返ってみている男が居るのを知っているかい」

「わたし そんなのわかりません」

「だろうね 一緒に歩いている僕は誇らしいけどね すずりさん 今度 夕食に一緒してくれませんか お昼はあんまり時間ないから クリスマスなんかどうだろう」

 私、しばらく考えていた、というより、頭の中が真っ白になっていた。

「お願いしますって、返事しろ」とねプチの声が聞こえた。

「私なんかでよければ、お願いします」と、頭をさげた。

「良かった 嬉しいな どこか、予約しておくよ 楽しみだなー でも、誰かの声が聞こえたような気がしたけど、空耳かな」

 
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