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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル

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遂に接触する!三大勢力グルメ界を知る!
  第81話 ミカエルの来訪、イッセー弟分が出来ます!

 
前書き
 消して書いて少し消して書き足して……を繰り返していたら長くなったので分けました。遅くなって申し訳ありません。 

 
side:小猫


「えっ、ミカエル様が駒王町に来るんですか?」
「ええ、会談の場所の視察を兼ねてこられるらしいわ」


 朱乃先輩の一軒から数日が立ちました。その日の夕食後にリアス部長から話があると言われて集まっていました。そして部長が話したのはミカエル様がこの町に来るという内容でした。


「それでミカエルさんが来るのと俺達になんの関係があるんですか?」
「どうもミカエル様は私達にも用事があるみたいなの。なんでも聖書の神について話したいことがあるそうよ」
「聖書の神に?」


 イッセー先輩は部長にミカエル様が自分達に何の用だと聞くと、部長は聖書の神について話しがあると言いました。


「ミカエル様にお会いできるだけでなく主からの御言葉を頂けるなんて幸せだわ!いえもしかしたら主にお会いさせていただける可能性もあるわね!だってそれだけの功績を残したんだもの!」
「なにっ!?私達が主に謁見をさせて頂けるのか!?」
「ええっ!?主にお会いできるのですか!?な、なんて光栄なことでしょうか!」


 エクソシストであるイリナさんとゼノヴィアさん、元シスターであるアーシアさんはもしかすると聖書の神に会えるのではないかと言い始め盛り上がっていました。


「わたくし達からすると敵側のボスなのですが……でもどうしてミカエル様が聖書の神についてわたくし達に話をしたいと言うのかしら?正直聖書の神については何も知らないのですけど」
「私達、知らない間になにかしてしまったのでしょうか?」


 朱乃先輩はミカエル様が私達に何故聖書の神について話しがしたいのか分からず、私は自分達が知らない内に何か天界側にしでかしてしまったのではないかと心配になりました。やむを得なかったとはいえエクスカリバーを破壊しちゃいましたし。


「お兄様の話だとコカビエルやバルパーから聖書の神について何か聞いてないかって聞かれたの。誰も何も知らないと答えたらミカエル様が私達に話したいことがあると言っていたと仰られたわ」
「うーん、もしかしてコカビエルやバルパーは天界の重要な何かを知っていて僕達にそれを漏らしたんじゃないかと思っているのかな?」
「ええっ!?まさか僕達に危害を加えようとするんじゃ……」


 部長はミカエル様が知りたいのは私達がコカビエルやバルパーから聖書の神について何か聞いていないか、という事を教えてくれました。


 それを聞いた祐斗先輩はコカビエル達が天界の重要な事を私達に漏らしたんじゃないかと天界側が疑っているのでは、という考えを話しました。それを聞いたギャー君は怯えてしまいました。


「流石に会談前だからそれは無いと思うが……それでも何らかの口止めをされるかもしれないな」
「ううっ……怖いよぅ……」
「大丈夫だ、ギャスパー。何かあったら俺が守るから」


 イッセー先輩は自分の足にくっ付いてきたギャー君をそう言って励ましました。


「それにいい機会だ。俺もミカエルさん、もしくはその上の立場にいる聖書の神に言いたいことがあったんだ」
「イ、イッセー?分かっているとは思うけど暴力や暴言は駄目よ?そりゃ貴方は教会側に良い感情はないでしょうけど……」
「大丈夫ですよ、向こうが何もしなければ俺も何もしません」


 イッセー先輩は少し怖い雰囲気でそう言いました。アーシアさんや祐斗先輩の一軒でイッセー先輩はあまり教会側、そしてその上にいる天界側に良い感情を持っていないようです。まあ私も同じ気持ちですが。


 流石に拙いと思った部長がイッセー先輩をなだめますが、先輩は怖い笑みを浮かべてそう言いました。まあイッセー先輩はよほどの事がない限りはキレたりしないので私は天界側が何もしなければ問題は起きないと思っていますが。


「イッセー君、やっぱり教会側は信用できない?」
「まあイリナやゼノヴィアの前で言うのもあれだが信用は出来ないな。正直三大勢力のトップで信用できそうなのはアザゼルさんだけだ、今の段階ではな」
「むう、まあ私も教会のトップは嫌いだが……天界の方々は尊敬しているぞ。イッセーもお会いすれば考えを変えるはずだ」


 イリナさんは複雑そうにイッセー先輩に教会を信用できないのか聞いていました。まあ自分が所属している組織が信用できないと言われたら複雑な気持ちにはなるでしょうね。


 因みに何故アザゼル様……じゃなくてさんは信用できるのかというとイッセー先輩は彼と仲良くなったからです。前にアザゼルさんにおごってもらった際、アザゼルさんは自分がトップとしてしてきた事を私達に教えてくれました、その中には非道ともいえるような行いもあったのです。


 ですがアザゼルさんはトップとして堕天使を守るためにやったんだと誤魔化したりせずに言い切りました。その潔い態度にイッセー先輩は好感を持ったんだと思います。


 イッセー先輩が所属するIGOも生物を改造したり配合させるなど命を軽んじる行いをしています。でですがそれはG×Gの世界の発展に必要なもので、私達は組織のトップは時には冷酷な判断をしなければいけないという事を学びました。


 ゼノヴィアさんも教会のトップは信用ならないが天界の方々は尊敬に値する方々だとイッセー先輩に話しました。


「まあゼノヴィアがそう言うならいい人たちなのかもしれないな。どの道会ってみないと分からないが……」
「うん、会ってみればすぐに分かるさ。なんならイッセーも主を信仰してもいいぞ、同士になってくれるのなら大歓迎だ」
「俺は神様はいると信じても祈ろうとは思わないな。自分で行動した方が早いし」
「あはは、まあイッセーならそう言うわよね」


 ゼノヴィアさんはイッセー先輩はさりげなく勧誘しましたが、イッセー先輩は断りました。そんなイッセー先輩を見てリアス部長は笑いました。


 どちらにせよミカエル様に会うのは確定しました。ちょっとドキドキしちゃいますね。



―――――――――

――――――

―――


 それからミカエル様が来られる日が来て私達はイッセー先輩達、イリナさん達、後ルフェイさんとも合流して生徒会が管理する会議室に向かっています。


「へぇ~、ここが学校なんですね。私初めて来ました」
「私達は前に用事できた事はあるけど学校の中に入ったのは初めてね」
「イリナは小学校とか通わなかったのか?」
「うん、義務教育は幼稚園までだったわ」
「そういえば俺も小、中ともに通っていないのか。義務教育全部受けていないとは不良どころじゃないな」
「私達は教会で教育を受けていたからな。学校というのは給食が出るのだろう?ぜひ味わってみたいのだが」
「高校で給食は出ないぞ。少なくとも駒王学園は」


 学生服を着たルフェイさん、イリナさん、ゼノヴィアさんがイッセー先輩を交えて学校についてトークをしていました。周りの生徒さん達に変な目で見られないためのカモフラージュのようです。


 えっ、魔法で誤魔化せばいいのにどうして学生服を着ているのかだって?何でも学生気分を味わってみたいそうです。


「でもでも私も学生だったらイッセー君と学園生活を送れたのになー。こうやって腕を組んだりしてイチャイチャしたりとかさー」
「ふむ、確かイリナに借りて読んだ漫画の中に女性を壁際に追い詰めてドンと片腕で壁を叩くようなことをしていたな。あれはどういう意味があるんだ?イッセー、後でやってくれないか?」
「あんまり漫画の内容を試そうとするのは良くないぞ、ゼノヴィア」


 ……というかなんでイリナさんはナチュラルにイッセー先輩の腕に抱き着いているんですかね?ルフェイさんも先輩の背中によじ登っておんぶされていますし……


 で、でも!?一番驚いたのはなんでゼノヴィアさんまでイッセー先輩と手を繋いでいるのですか!?それも恋人繋ぎなんてして!


「ゼノヴィアさん!なんでイッセー先輩と手を繋いでいるんですか!?」
「えっ?迷子になったら困ると思ったからだが……」
「でも恋人つなぎをする必要はないじゃないですかー!?」
「恋人つなぎ……?なんだ、それは?」
「そうやって指を絡ませる手のつなぎ方ですよ」
「うん?これは親しい男性とする手のつなぎ方だろう?イリナからそう教わったぞ」


 私はその言葉を聞いてイリナさんをキッと睨みましたが、彼女は口笛を吹きながら目を逸らしました。


「そもそもなんでイッセー先輩も恋人繋ぎを普通に受け入れているんですか……」
「えっ、小猫ちゃんが女の子との手のつなぎ方はこれが正しいっていうからだけど……あれ?ドライグ、何か間違っていたか?」
『知るか』


 そういえば前にそんな事を言ったような……つまり私の自業自得でしたか、テヘ♪


「うふふ、イッセー君が女性経験が少ないからと言って変な事を吹き込んだのが仇になりましたわね」
「うう……こんな事なら私限定にしておくべきでした」
「あら、それは許しませんわよ」
「こ、怖いです、朱乃先輩……」


 イッセー先輩は幼いころから美食屋になるために特訓ばかりしていたらしく、私達に会うまで女性との交流は殆ど無かったそうです。なのでそういう知識が疎いのでアレコレ吹き込んだのですが今回はそれが完全に仇となってしまいました。


 朱乃先輩にその件について指摘されてグヌヌと唸り私だけにするよう言っておけばよかったと後悔しました。でも朱乃先輩が怖い笑みを浮かべていたので謝りました。


「ここだな」


 そんなやり取りをしている内に会議室に到着しました。部屋の中から数名の氣を感じるのでおそらく生徒会長の方々だと思います。


 私達が会議室に入ると生徒会のメンバーがそろっており、私達の元にソーナ会長が歩み寄ってきました。


「リアス、いらっしゃい」
「こんにちは、ソーナ……ミカエル様はまだ来られていないのかしら?」
「もう少ししたら来るはずよ。あっ、そうだ。リアス、兵藤君とお話ししてもいいかしら?」
「えっ、いいけど……」


 ソーナ会長はそう言うとイッセー先輩の元に行きました。


「兵藤君、この間は本当にありがとうございました。その後の後処理などでお礼の挨拶が遅れてしまい申し訳ありません。それとアーシアさんも私の眷属たちを治療していただきありがとうございました。二人にはぜひお礼がしたいのですが……」
「えっ、いやそんな気にしなくていいですよ。そもそもあの後の処理を全部押し付けたようなものですし感謝しているのはこちらです」
「私も自分が出来る事をしただけなのでお礼なんていいですよ」
「……ありがとうございます」


 二人にそう言われたソーナ会長はまた頭を下げて感謝の言葉を述べました。


 そういえばあの後すぐにG×Gの世界に向かったから報告や建物の復旧の手続きなどの後処理はソーナ会長がしてくださったんですね。リアス部長もバツの悪そうな顔をしていますし私達も会長に感謝しないといけませんね。


「そういえば他のメンバーは大丈夫だったんですか?俺が助けた男子生徒は特に怪我が酷かったようですが……」
「アーシアさんの治療のお蔭で今では全員後遺症もなく復帰できました」
「わあ、それなら良かったです!」


 どうやら皆さんは無事のようですね。本当によかったです。


 その後他の生徒会のメンバーの方々もイッセー先輩やアーシアさんに自己紹介をしてお礼の言葉を述べていました。


「すみません、ちょっといいですか?」
「ん?君はあの時の……」


 すると生徒会のメンバーの一人である匙元士郎さんがイッセー先輩に声をかけました。


「その……すみませんでした!」


 匙先輩は何故かイッセー先輩に向かって頭を下げました。お二人は認識があったのでしょうか?


「先輩、匙先輩と知り合っていたんですか?」
「いや、一年の時に注意を受けたくらいしか関わっていないが……」


 コッソリ先輩に話しかけて匙先輩との関係を聞きますが、どうやら注意を受けただけらしいです。


「な、なあ。匙……君でいいかな?なんで俺に謝るんだ?俺は君に何かされた覚えはないんだが……」
「俺、兵藤さんの事を見くびっていました!悪魔でもないくせに強いし、授業中に飯食いだしたり不良たちと喧嘩したり好き勝手する生意気な奴だって一方的に思っていたんです」
「あー、それは……」


 そういえばイッセー先輩は一年の時に結構やんちゃしたみたいでしたね。まあその時はグルメ細胞を上手くコントロールできなかったから授業中にご飯を食べてしまったみたいですけど、やっぱりいけないことです。


 それ以外でも不良と喧嘩したりしていたらしいので、その時に生徒会のメンバーであった匙先輩から注意を受けたのかもしれませんね。


「謝る必要はないぞ。あれは全面的に俺が悪いし……」


 先輩もバツの悪そうな顔で匙先輩に謝らなくていいと言いました。


「後それと塔城さんを家に連れ込みスケベな水着を着せて夜な夜なエッチな事をさせていたり、姫島先輩に裸エプロンを着せてエッチな事を強要したり、アルジェントさんが性的な事に関して無知なのでスケベな事を調教してるとか噂で聞いて……」
「待て、それを言っていたのは誰だ?松田達は前にとっちめたから違う奴だよな?ん?誰なんだ?」
「せ、先輩……落ち着いてください」


 イッセー先輩は怖い顔をしながら匙先輩に詰め寄りました。私は先輩を止めましたが、心の中でそう言うプレイもしてみたいと思ってしまいました。


「と、とにかく俺はその噂を鵜吞みにして兵藤さんの事を見下していました!でも兵藤さんは俺や会長達を助けてくれて、コカビエルも倒してしまったって聞いて……それまでの自分はなんて傲慢で無知な奴なんだって思ったんです!だから謝らせてください!これは俺のケジメなんです!こんな事をしても自己満足でしかないとは思いますが……本当にすみませんでした!」


 匙先輩はそう言って頭を更に深く下げました。先輩はそれを少しの間ジッと見た後、匙先輩の方をポンと叩きました。


「匙君、ありがとう。君の謝罪はしっかりと受け取るよ。もし君が良かったら俺と友達になってくれないか?」
「えっ、俺とですか?」
「ああ、それでチャラにしよう。俺は男の友達が少ないから是非友達になってほしいんだ。後敬語もいい、同い年だろう?」


 先輩はそう言って匙先輩に握手を求めました。


「……分かった。これからよろしくな、兄貴!」
「あ、兄貴?」
「ああ、アンタはスゲェ男だ!だから兄貴って呼ばせてくれ!」
「まあいいか。好きに呼んでくれ」
「応っ!」


 イッセー先輩は苦笑いを浮かべながら匙先輩と握手をしました。


「ふふっ、可愛い弟分が出来たわね」
「ごめんなさい、兵藤君。匙が我儘を言って……」
「いえいえ、構いませんよ」


 リアス部長に可愛い弟分が出来たと言われ、先輩はハハッと笑みを浮かべました。ソーナ会長は匙先輩について先輩に謝りましたが、先輩は手を振って気にしなくていいと言いました。


 それから生徒会のメンバーとも交流を終えた私達はミカエル様の到着を心待ちにしていました。すると部屋に聖なるオーラを感じ取りました。


「どうやら御出でになられたようね」


 そして扉が開かれてそこからミカエル様が現れました。おおっ、なんと神々しいオーラ……近くにいるだけで浄化されそうです。


「ミカエル様、お待ちしておりました。この度は……」
「ああ、そういう堅苦しい挨拶はいいですよ。今日は私が無理を言って集まってもらったのですから」
「分かりました」


 リアス部長とソーナ会長が丁寧にあいさつをしようとしましたが、ミカエル様は楽にしていて構わないと仰られました。


 いよいよミカエル様との話し合いが始まるようですね。一体どのような事を話されるのでしょうか?


 
 

 
後書き
 次回はいよいよ神の死について話し合います。 
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