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オズのジンジャー将軍

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第九幕その七

「かん高い女の子みたいな声で」
「あれはヤモリの声だよ」
 ご主人はテレビを観ながら答えました。
「グルヤモリっていうんだ」
「そんなヤモリがいるんですか」
「そうなんですね」
「オズの国には」
「そうなんですか」
「それで今鳴いていますか」
「そうなんだ、オオヤモリっているね」
 ご主人はこのヤモリの名前も出しました。
「そうだね」
「ああ、あのトッケイって鳴く」
「トッケイヤモリですね」
「外の世界にもいます」
「私達動物園で見ました」
「実際にそうして鳴きますね」
「オズの国にはそのヤモリの仲間でね」 
 それでというのです。
「そうしたヤモリもいるんだ」
「別に何もしないわよ」
 将軍は笑顔で言いました。
「凄く大きなヤモリだけれどね」
「かなりの大きさ」
 ビリーナも言ってきました。
「大体一メートル位かしら」
「それ位だね、あのヤモリは」
 臆病ライオンはビリーナに応えました。
「僕も見たことがあるけれど」
「それ位ね」
「大体ね」
「ヤモリで一メートルなんて」
 それこそとです、カルロスも聞いて言いました。
「凄いね」
「まあオズの国ですから」
 ワインが言ってきました。
「そうした生きものもいます」
「そうなんだね」
「けれど大きいだけで」
 それでとです、サフランもそのヤモリのお話をしました。
「本当に大人しいんですよ」
「鳴き声が独特なだけなんだ」
「はい、あと色が凄く奇麗なんですよ」
 ふわりはその色のお話をしました。
「虹色でして」
「そうなんだ」
「もう鱗が七色に輝いていまして」
 桜もその姿のお話をします。
「物凄く目立ちますよ」
「夜でもかな」
「はい、夜の中でもです」
 このことはビスケットがお話しました。
「凄く目立ちますよ」
「成程ね」
「結構色々な場所を移動するんですが」
 レモンもお話します。
「今日はここに来ていますね」
「じゃあ見られるかな」
「はい、この声の大きさだと近いですね」
 杏仁は耳を澄ましてカルロスに言いました。
「もうすぐそこですね」
「じゃあ行って見てみようかな」
「いいと思いますよ」 
 メイプルは賛成しました。
「そうしても」
「それじゃあね」
「その時は私達がご一緒します」
 シュガーはにこりと笑って言いました。
「それでどうですか?」
「それじゃあね」
 笑顔で、でした。
 カルロスも応えてナターシャ達四人もそれならと続きました。
「じゃあ私達もね」
「そのグルヤモリを見に行くわ」
「そうさせてもらうね」
「今から」
「そうね、興味を持ったなら見て確かめる」
 オズマがにこりと笑って言いました。 
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