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DQ3 そして現実へ…~もう一人の転生者(別視点)

作者:あちゃ
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シルバーオーブへの第一歩

さてさて…
私達の船はエコナバーグを出港し、これよりグリンラッド海域を航行する事に。
グリンラッド…そう、つまり『船乗りの骨』を手に入れる為のイベントですよ!
シルバーオーブを手に入れる為には『ガイアの剣』を手に入れ、その為には『愛の思い出』を、そしてその為に『船乗りの骨』が必要に!
まぁ、更に言えば『変化の杖』が必要になるのですが、いきなり「変化の杖を手に入れましょう!」って言うワケにもいきませんから…
ので、取り敢えずグリンラッドの爺さんの所へ行き、変化の杖情報などを入手しませんと!


さて、その為にはどうするのかというと…
ゲームでは、海賊が船乗りの骨を持っていて幽霊船に出会した件がありました!
それにビビッた連中は、船乗りの骨をグリンラッドの爺さんが持つレッドオーブと交換するんですよね。
その話をアルル様達の前で話させましょう!


その方法ですが、1人の水夫(元海賊)を手懐けてあるので大丈夫!
どの様に手懐けたかと言うと…
そいつロリコンなんです!

普段から私を見つめる目が、尋常じゃないくらいヤバいんですよ!
だって常時私を見つめてて、パンチラとか拝めた途端ズボンのポケットに手を突っ込んで扱いてましたからねぇ…
だからそいつが1人の時を見計らい、コッソリ近付き目の前でパンツを脱いでプレゼントしました。
速攻で頬擦りをしてコキ始めましたよ!

そしてノーパンの私を押し倒そうとしてきたので言ってやりました。
「今すぐ私から離れないと、大声で泣き叫びお父様を呼び寄せますわよ♥」って…
私のパンツを握り締め、ノーパンの私を押し倒し泣き叫ばれている姿を見たら、お父様だけでなく皆さんがどう思うのか…

そして何より、以前アジトでお父様にボコボコにされて以来、水夫達はお父様が怖いみたいだ!
パンツ1枚で、1人の男の人生を握りました!
そいつを利用し、元海賊達を誘導します。


既に良い子は寝る様な時間に、私達は食堂で楽しくお喋りをしています。
アルル様にお母様、ウルフちゃんも私の側に居ます。
そして残りは元海賊の水夫達。
あのロリコン(良く考えたら名前知らない…ま、いいか!)は、上手い具合に幽霊船の話題を持ち出し、それが船乗りの骨の所為と続ける。
そしてグリンラッドの爺さんに船乗りの骨を渡し、代わりにレッドオーブを手に入れた事も語ってくれた。

「マリー…夜更かしが過ぎるぞ!早く寝なさい…」
其処へお父様が現れ、私の夜更かしを軽く叱る。
「ぷっ!!」
普段言った事の無い様な台詞だったのでお母様に笑われながら、私の側へと近付き腰を下ろす。

「ごめんなさい、お父様。水夫さん達に『幽霊船』のお話を聞いてましたの」
「幽霊船……そんな怖い話を聞いちゃうと、眠れ無くなっちゃうぞ!」
「大丈夫ですわ!ウルフ様が添い寝してくださりますから♡」
「え!?俺?」
あのロリコンに襲われない様に、守ってもらわないと…
「じゃぁ安心だね!」
因みに水夫達はお父様が近付くと、一斉に私から距離を取る。
ちょっとビビりすぎじゃないの?

「…で、幽霊船がどうしたの?」
さっき夜更かしを叱ったのに、水夫等が離れた途端夜更かしOKになるのかよ!
単に水夫等と仲良くしてたのが気に入らなかったのか…
まぁ正直、むさい男共に囲まれるのに辟易していたところだったし、今回は感謝ね。

「はい。何でも以前…『船乗りの骨』と言うアイテムを持っていたら、ロマリア沖で『幽霊船』に遭遇したそうです。是非、私も見てみたいですわ!ね、お父様ぁ♡」
「ふ~ん……じゃぁ、その内幽霊船に出会すかもしれないじゃん!」

「いえ、お父様…もう船乗りの骨は手元に無いそうですぅ………このレッドオーブと引き替えに交換してしまったそうなんですって…」
「誰と交換したの?物好きな変人も居たもんだ!」
よし!よくぞ聞いてくれた!

「はい!何と偶然なんですが、この海域の近くにある『グリンラッド』と呼ばれる極寒の地に住むお爺さんと、交換されたそうですのよ!是非、船乗りの骨を譲ってもらいたいですね!」
「…それは難しいなぁ……だって、そのレッドオーブは僕達に必要な物だろ!?確か……不死鳥…ラー油……だっけ?…それの復活に欠かせないんじゃ…」
「ラーミアですよ、リュカさん!」

「勿論、このオーブは手放しませんわ!…でも他の物と交換出来ないでしょうか?」
「他の物?……例えば?」
「う~ん…そうですねぇ……美女の脱ぎたてパンツとか!お父様は大好きでしょ!?」
少なくとも水夫の1人は、それで私の子分になったわよ!

「うん。その老人が僕と同じ思考回路の持ち主なら、パンツと交換してくれるだろうけど…きっとムリだと思うな!」
「…なぁリュカさん…親娘の会話として、今のは正しいのか?…父親として、『パンツと物々交換』なんて話題を出した娘を、叱るべきではないのかな?」
普通は無いわね!

何時もなら『マリーに下品な会話を持ちかけるな!』って、シスコン兄貴が出てくるのに…
どうしたんだろ?
部屋でシコってんのかな?
「ん?う~ん…そう言う方面の事で、僕が叱っても…説得力が無い!」
「あぁ……自覚はされてるんですね……少し安心しました…」

「ともかく近くに来たのですから、一度寄ってみましょうよ!」
「でも…その幽霊船と遭遇する事に意味はあるの?正直、無意味な事に時間を割いている余裕は無いのよ、私達!」
ちっ!うるせーねぇちゃんだな…
アンタの為にこの情報を引き出させたんだろうが!
必要なイベントなんだからね!

「む、無駄かどうかは分からないじゃないですか!死して尚、現世に現れるなんて相当の思いが込められてると思いますわ!もしかしたら、魔王討伐に何らかの影響があるかも知れないじゃないですか!」
「………そんな確証があるの?」
あるけど言えねぇんだよ!
「………ありませんですぅ…」

「じゃぁ「まぁまぁ、アルル!」
お父様が助け船を出してくれた!
流石は親馬鹿ね!
「バラモス討伐を急ぐ気持ちは解るけど、無駄かどうかは断言出来ないだろ!?後日に幽霊船を見つけておいて良かったって時が、来るかもしれないじゃん!」
「しかしリュカさん…」
尚も文句を言うアルル様を手で制す。

「アルルの言いたい事は分かる…僕が娘のお願いだから、幽霊船を探そうとしていると言いたいんだよね…」
アルル様は黙って頷く…私もそう思う!
「うん…それは否定しないよ。でも、僕の言っている事は間違っているかな?もし幽霊船にオーブがあったらどうする?後日その事に気付いても手遅れかもしれないよ…」
「………分かりました!グリンラッドへ寄りましょう!」
すっごい渋々承諾するアルル様。


「お父様ぁ…ありがとうございますぅ!」
まぁ、一応はお礼を言っておかないとね。
また何かあったら、利用させてもらうわけだし!

お父様は何時もの優しい笑顔のまま、私の耳元に顔を近付け囁いた。
「もうそろそろ、本当の事を話して欲しいな…」

え…!?
ど、どういう意味!?
も、もしかして…気付かれてる?
私が転生者である事を…!?

そ、そんなワケ無いわよね!
だってアホだもん、この人!
………じゃぁ『本当の事』って何?
分かんない…どうしよう…


ハッと気付くと、ウルフちゃんが怪訝そうな顔で私を見つめてる。
と、取り繕わなければ…
「幽霊船…楽しみですぅ!」
何とか笑顔を作りウルフちゃんへ抱き付いてみせる。
まだ私が転生者である事がバレたと決まったわけではない…
下手にボロを出さない様に注意せねば…



 
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