| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百三話 バンコクからその六

「面倒ですし何より血が流れますね」
「しかもお金がかかります」
「軍を動かすにも」
「何かとです」
「戦はお金がかかります」
「そうですさかい」
 それ故にというのだ。
「出来るだけです」
「人を送って」
「そうしてですか」
「降る様に勧めて」
「そうしてこちらの勢力に入れますか」
「はい」
 実際にというのだ。
「そうしていきましょう、そうして勢力を拡大して」
「そうしてですか」
「メナム川流域もですか」
「掌握していきますか」
「その様にされますか」
「出来るだけ無駄な動きはせえへん」
 スーンはその虎の顔を笑顔にさせて話した。
「それこそタイ人ですね」
「タイ人は必要な時に動きます」
「やる時はやります」
「そうした考えです」
「必要でない時は気楽にしています」
「そうですさかい」
 それ故にというのだ。
「ここはです」
「人を送ってですね」
「こちらに入る様に言いますね」
「そしてそのうえで」
「勢力も拡大していきますね」
「そうしていきます」
 まさにと言って実際にだった。
 スーンはバンコク周辺の街や村に使者を送って自分の勢力に入る様に言った、その際スーンのバンコクでの統治の様にすると条件を述べ。
 かつバンコクの圧倒的な大きさも見せた、すると寛大な条件と勝てない力を見てだった。どの街も村もだった。
 降っていきスーンはその勢力を拡大させていった、そうしてその勢力圏の内政を進めていて豊かになり。
 さらにだ、スーンは自らも出て賊もモンスターも倒していった。
 スーンは森に入りそこにいるコカトリスや毒蛇達を倒した、レベルの低い術を素早く出してそうして倒したが。
 その戦い方を見て兵達は目を丸くさせた。
「あの、レベル一の術でも」
「それだけの威力ですか」
「結構なレベルのモンスターを一撃ですが」
「火球も一発ではなく数発です」
「同時に出されていますが」
「知力が高くて特殊技能も持ってるからですね」
 スーンは兵達に笑って話した。
「そやからです」
「だからですか」
「それで、ですか」
「そこまでの威力で」
「それで何発もですか」
「はい」
 出せるというのだ。
「そうです」
「そうですか」
「そういうことですね」
「星の方ならではですね」
「術のことも」
「はい、まあ出来ることは」
 それならとだ、スーンは自分が倒し仲間になることを申し出た虎を後方に送らせながらそのうえで話した。
「やるということで」
「やるべき時にですね」
「それがタイ人ですね」
「それで、ですね」
「戦の時はですね」
「術を使って」
「そうしてですね」
「勝つってことで、そして賊もモンスターも退治して」
 そうしてというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧