星河の覇皇
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第七十八部第一章 二度目の会戦を観てその十六
その艦のことも話していった、だが八条は国防長官という連合の国防の実質的な総責任者だ。それで仕事も多い。
それでだ、彼は多忙を極めその艦以外のことにも関わっていた。それでだった。
その中でだ、彼はサハラでの戦いのことを聞いても今はこう言うしか出来なかった。
「お話はです」
「後で、ですか」
「そうされますか」
「はい、今はです」
どうしてもと言うのだった。
「他にやることが、いえやらねばならないことがです」
「多くて」
「それで、ですか」
「落ち着いてからです」
それからだというのだ。
「観戦武官からの報告を聞かせて頂きます」
「わかりました」
「では後日です」
「再度報告を持ってきます」
「そうさせて頂きます」
「明日の十三時にお願いします」
八条は時間を指定した。
「その時にです」
「はい、そしてですね」
「読んで下さいますね」
「そうさせてもらいます」
これが八条の返事だった。
「明日の午前中までに今かかっている仕事を終えますので」
「今のお仕事をですか」
「そちらを」
「今はです」
その仕事はというと。
「予算のことですが」
「予算ですか」
「今年度のですか」
「それの案を出さないといけないのです」
これをというのだ。
「ですから」
「今はですか」
「それを出さないとなりませんか」
「期限は明日の午前中です」
その時だというのだ。
「予算部とお話をして」
「そしてですね」
「そのうえで」
「はい、決めてです」
予算案をというのだ。
「そのうえで」
「それをですか」
「財務省に提出されますか」
「私の名前で」
つまり八条が決定するというのだ。
「そうしてです、ですから今からです」
「予算部とですか」
「会議ですか」
「はい、そちらのトップと」
国防省の中の彼等と、というのだ。
「私で、です」
「会議をされて」
「明日の午前中までにですか」
「決定してです」
「財務省に出される」
「そうされますか」
「それが終わってからということで」
それでというのだ。
「お願いします」
「わかりました、それでは」
「その様に」
報告に来た制服組の面々も応えた、こうして八条はまずは予算の話に入った。会議はほぼ徹夜で行われ。
四時半過ぎに終わって八条はサインをした、それで予算部の面々に言った。
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