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MOONDREAMER:第二章~

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第四章 ダークサイドオブ嫦娥
  最終話 復讐の一区切り

 嫦娥は昔の事を思い出していたのだ。かつて無二の親友だった純狐との仲睦まじかったあの時の事を。
 その事を思ったのは久方ぶりであろう。彼女はそう無意識の中で思考を巡らせていたのだった。
 そして……、彼女はその意識の中から目覚める事となる。
「んっ……」
 そう気だるそうに呻き声をあげ、嫦娥はその意識を覚醒させるに至っていった。
 そして、徐々に今の自分の状況を把握する。
 確か、勇美との戦いの中で彼女は純狐の力を借りて自分にぶつけ……そうである、その後の意識が無くなっていたのだった。
 つまり、あの時の攻撃により自分は負け、そのまま気を失っていたという事であろう。
 そこまで理解した時、今自分がいる場所はと認識が向いていったのである。そして、思いもよらない事実に嫦娥は息を飲んで言ったのだった。
「純狐……あなた何をして……?」
 咄嗟に彼女がその名を呼ぶ理由。それは、何と純狐が気を失っていた嫦娥を自らの膝枕という形で見守っていたのであった。
 一体どうなっているというのだろう? 何せ、彼女は今まで自分を仇として常に追っていた存在なのだから。
 その嫦娥の疑問を代弁するかのように、純狐は口を開いた。
「嫦娥……済まなかったですね。勇美さんの助力であなたの下へと辿り着いた時、あなたの心を感じ取る事が出来たのですよ」
「……」
 思いもよらない純狐の態度に、嫦娥は呆けてしまい無言を貫いてしまう。そこへ勇美が話の中に入り込んできた。
「嫦娥さん、今回の異変を起こしたのって……」
「さすが勇美さんね、察しがいいわ。そう、純狐とヘカーティアが行動を起こしたからです」
 それは他でもなかった。彼女ら二人が月の異変の要因となる復讐を大々的に行ったのが嫦娥が今回行動を起こした理由だったのだ。
 自分が罪人になってさえいれば月に幽閉されて誰も容易には近づけないだろうと思っていたのだ。だが、現実は純狐とヘカーティアの二人は正に彼女に迫らんばかりの事を起こしたのは知っての通りであろう。
 故に、嫦娥は思ったのだった。今回のように月を巻き込む異変を起こせば自分は更に重罪となり、これこそ本当に誰も近付けないような場所へと厳重に幽閉してもらえるだろうと。
「でも、嫦娥さん。あなたは悪い人にはなれませんよ」
 それが勇美の結論だった。何せ、嫦娥と彼女に仕える玉兎達はスペルカードのルールに乗っ取って異変を起こしたのだ。それは月の都転覆などとは程遠い律儀な行為と言えよう。
 純狐の物言いに呆け、そして今回の異変を起こした動機を赤裸々に語った。そんな嫦娥に対して構わず純狐はこう言った。
「嫦娥、あなたも苦しんでいたのですね。今まで気付けなくて……」
 そう純狐は言おうとしてそこで言葉を区切った。
 その言葉は偽善になるだろうから。自分には嫦娥の神を退ける能力により、どうあがいても彼女の下へは辿り着けなかったのだから。それでいながら気付いてあげられなかったとは善人面もいい所であろう。
 だから、純狐はこう言い直すのだった。
「いえ、勇美さんのお陰であなたの苦しみを知る事が出来たのです。だから、彼女には感謝しています」
「純狐さん……」
 話の話題を突如自分に振られて少しドギマギしてしまう勇美。だが、純狐の嫦娥に対するわだかまりが少しづつ雪解けをみせている今のこの状況を大切に思いながら見守っていたのだった。
 そんな勇美に対して、純狐は更に彼女の心を跳ね躍らせてしまうかのような事を言うのだった。
「でも、苦しんでいるだけでは前に進めないのです。健全に生きるには楽しまなければいけないのです。それも勇美さんから学んだ事なのですよ」
「はうっ……!」
 こうも純狐にベタ褒めされてしまっては、14歳の少女たる勇美のうぶな心は濃厚なシチューのように熱く蕩けてしまいそうになってしまうのだった。
 そして、そんな純狐に対して言葉を返す。
「でも、楽しむといっても私は……」
 そう言って嫦娥は俯く。彼女は蓬莱の薬を飲んだ事により月に幽閉されている罪人という立場なのである。そんな自分に『楽しむ』という機会などあるだろうか?
 その疑問に対して答えたのは依姫であった。
「月でそれが出来ないのなら、幻想郷に来ればいいでしょう?」
「幻想郷に……ですか?」
「ええ。受け売りの言葉だけど、幻想郷は全てを受け入れます。例え蓬莱の薬を飲んだ貴方であっても」
 その言葉はとても説得力があるのだった。現に依姫が良く知る蓬莱人となった月の民が二人もそこには存在するのだから。
 だが、嫦娥の疑問は尽きなかった。
「でも、私は月に捕らえられている罪人なのですよ?」
「ですが、貴方はこうして今回玉兎達の力により拘束から逃れたでしょう? 故に月の民の力では貴方を捕らえ続ける事が出来ないと証明されたも同然です。なので、その事も踏まえて貴方を地上へと流刑するという名目の下に幻想郷へと住まわせましょう」
「成る程……分かりました。ではその言葉に甘えさせて頂く事にしましょう」
 依姫のその機転を利かせた発想により、嫦娥は新たな幻想郷の住人となる事が決まったのだった。
 だが、これで全てが丸くなった訳ではないのである。それは、ヘカーティアの事であった。
 彼女もまた、嫦娥の夫の被害者であり、その恨みを忘れた訳ではないのである。例えその矛先を嫦娥に向ける事が真っ当なものでなくとも、彼女の怒りは本物なのだから。
 そこでヘカーティアの前に、嫦娥をかばう形で立ちふさがったのは勇美であったのだ。
 彼女は、先程嫦娥が気絶している間に純狐から聞かされた彼女の過去を聞き、彼女には手を差し伸べなければならないと深く想う所なのである。
 例えば、自分の敬愛する依姫は神と心を通わせる事が出来るが為に、心身ともに大きく成長する要因となった。
 そして、自分自身も機械を精製、変型させる能力があったからこそ、そこへ依姫の神降ろしの力を借りる事で有力者と渡りあえるようになり、現在に至るのだ。
 つまり、彼女達の成長は、自分自身の能力に恵まれたが故の幸運と言えるだろう。
 だが、嫦娥はどうだろうか? 神を退けるなどという力を持って生まれてしまったばかりに、それを悪用されて、自分の掛け替えのない親友から大切な物を奪わさせる事に加担させられ、その友との関係にも亀裂が入ってしまったのだから。
 だから、勇美には嫦娥の人生が転落に向かった事、この違いは本人の心掛けではなく努力ではなく運によるものだと感じる事が出来るのであった。
 故に、嫦娥は守らなければならない存在だと勇美は意気込む所なのだ。
 しかし、当然ヘカーティアの怒りの事も考慮しなければならない所なのである。復讐心を抱く者を無視して話を進めようなどとは、エゴもいい所なのだから。
 だから、勇美はヘカーティアにこう言うのだった。
「ヘカーティア様、嫦娥さんをどうこうするなら、まず私と勝負して下さい」
 勇美はこの瞬間、ありがちな事を言ってしまったかと思ってしまった。しかも、かなり無謀である。
 先の月の異変でヘカーティアと純狐のタッグに勝てたのは、サグメの事態を逆点させる能力化にあった事と、鈴仙の助力のお陰であるのだ。故に素の自分の力でヘカーティアに勝とうなどとはつり橋を渡るよりも冒険なのであった。
 だが、ここは譲れない所なのである。依姫と共に歩むと決めた時から自分は『悪』に徹すると決心したのだから。今こそ、悪として奮い立たなければならない時であろう。
 それでも我ながら後先考えない事をしたなあと勇美は内心後悔するも、最早後には引けないと腹を括るのだった。
 そんな彼女にヘカーティアは口を開く。
「馬鹿言え、そもそも嫦娥に対して私の力は退けられるんだぞ。それに、お前と今この場で戦ってなんになる」
「ほっ……」
 この瞬間勇美は心底一息ついたのであった。取り敢えずは、一難去ったようで一安心という所である。
 後は、嫦娥が幻想郷に送り届けられる所を見届けて……そう勇美が思っていると、少々違和感が彼女を襲ったのである。
 それは、ピシリと何かにひびが入る時の音が、どこからともなく奏でられたからであった。
「激しい戦いだったから……私のパンツが破れかけちゃったかなぁ~♪」
 その発言は、勇美にとって軽いボケのつもりであったのである。だが、それにより事態が変な展開に傾くとは誰が思っていただろうか?
「勇美さん。あなた着物だと言うのに、パンツなんて無粋な物を身につけているのですか!?」
 その嫦娥の言葉を聞いたこの場にいる者達全員の時が、一瞬止まったのであった。
 そして、時は動き出し……。
「つまり、嫦娥さんは今穿いてないという事ですね!?」
 その事実に食らい付いたのは無論というべきか、黒銀勇美その人であった。
「ええ、当然でしょう? 着物にパンツなど、邪道もいい所です」
 その質問に対して、嫦娥はさもありなんといった様子で平然と答えたのである。
「ほら、皆さん。着物にはパンツを穿くなんておかしいって事が分かったでしょう?」
「『ほら』じゃありませんよ……」
「全くですね……」
 その勇美の屁理屈と言えるような主張に、依姫と鈴仙の良識派は頭を抱えてしまうのだった。
 ともあれ、今はその事を話題にしている時ではなかったのだ。本題は先程起きたひびの入る音の正体は何かという事である。
「まあ、この事は置いておこうよ。さっきの音は勇美さんのパンツの音じゃないんだから」
「?」
 勇美はその瞬間首を傾げてしまった。嫦娥の口調が何やら変わってしまった事に気付いたのだ。そして、それは次の瞬間起こった。
 嫦娥の顔を覆っていた狐の面がまるで機材を使ったかのように真ん中から綺麗に真っ二つに割れてしまったのだった。
 どうやら、先の勇美との戦いにより、面が彼女達の攻撃に耐え切れなくなってその役目を果たせなくなったのだと思われる。
 それだけなら仮面キャラの素顔を拝めるというお楽しみイベントだと勇美をウキウキさせる要素に過ぎなかったのであるが、事はそれだけではなかったのだった。
 何と、仮面が割れると同時に、嫦娥の体が縮んでいってしまったのだった。そして、気付けば勇美位の小柄な少女へと変貌していたのである。
「嫦娥……それは?」
 その変貌にかつての友である純狐は思わず聞いてしまったのだった。それに対して、嫦娥はあっけらかんと答える。
「うん、私は蓬莱の薬を飲んだ副作用で、肉体が子供になっちゃったんだよね。でも、仮面を被っている時だけは大人の姿を保てるのだけどって事だね」
 それに付け加える形で嫦娥は言う。子供の姿になってしまったから、精神年齢もそれ相応になってしまったのだと。だから、本来の話言葉も子供っぽいのが本来の自分であるのだとも。
「つまり、今まで無理をしていたという事ですね……」
「うん、玉兎達を束ねる身分である以上、威厳を保っておかないといけないと思ってね」
 純狐の気を遣う形での問いかけに、嫦娥は頬を掻きながら答えるのだ。やはり、その仕草も子供らしく愛らしいものであった。
「でも嫦娥さん。玉兎の皆さんは純粋だから、威厳とか外面で判断したりはしないと思いますよ」
 その結論がこれまで勇美が様々な玉兎達と接して来た事で想い抱く答えなのだ。
「うん、そうかも知れないね♪」
 そして勇美のその主張に、嫦娥も賛同する所であったのだった。
 だが、最後に一つ勇美は嫦娥に言っておかなければならない事があるのだった。
「それにしても……本当に私にそっくりですね……」
 そう、少女となった嫦娥の素顔は、勇美とうり二つであったのである。まるで、ゲームでいう所の『2Pカラー』とでも例えるとしっくり来そうであった。この場合どちらが2Pになるのかは分からないが。
「私も始めて勇美さんの事見た時、内心おや? と思ったよ。勇美さんも驚いたでしょ?」
 当然その感情を抱くものだと嫦娥は思っての事であった。だが、勇美の心境はそうではなかったのだった。
「いえ、そこまで驚きませんでした。……何となく、心の奥底でそんな気がしていましたから……」
「そっかあ……」
 勇美の思わぬ答えにも、嫦娥は寛容な態度でそれを受け止めたのだった。これがどういう因果か気にしても仕方がないと思っての事であった。
「あ、そうだ勇美さん。ちょっとあなたにしたかった事があるんだ」
「何ですか?」
 突然そんな事を言う嫦娥に対して、何だろうと思って首を傾げる勇美。その勇美に対して、嫦娥は懐からスペルカードを取り出したのだった。
「? もう勝負は着いていますよね?」
「うん、分かってるから安心して」
 慌てた様子の勇美に、心配いらないと嫦娥は諭し、そしてスペル宣言をした。
「【然符「移ろわざる者の羽衣」】♪」
 そのスペル宣言のすぐ後であった。突如として、勇美の体は眩く輝く羽衣に包まれたのだった。そして、嫦娥が何故今になってスペルカードを発動したのかが勇美には良く分かったのである。
 何故なら、塔の攻略の後すぐに嫦娥との戦いをこなし、疲れを感じていた勇美の体が休まる感触が感じられたからだ。
 このスペルは、対象となった者の体力や霊力といったエネルギーをニュートラルに戻し、万全の状態へと回復させるものなのだ。ニュートラルにする訳なので、他人の霊力の付加などにより強化状態にあるものまで初期化してしまうのが難点であるが。
「ごめんね勇美さん。塔で戦ってからすぐに私と戦ったのはフェアじゃなかったよね。だから、お詫びになるか分からないけど今使わせてもらったよ」
「嫦娥さん、やっぱりあなたは悪い人にはなれませんね♪」
 嫦娥の根っからの武人気質、そして意外な真の姿が露わになったものの、これからすべき事は変わらないのである。故に依姫はこう言うのだった。
「それでは、これからこの者を幻想郷へと送り届けましょう」

◇ ◇ ◇

 そして、また幻想郷に新たな月の住人が加わる事となったのだ。
 そう簡単には純狐とヘカーティア達の彼女への恨みの感情は消える事はないだろう。
 だが、それも時の流れが洗い流してくれるだろう。二人の恨みの矛先は真っ当なものではない事に加え、幻想郷という純粋な心で望めば全てを受け入れてくれる場所がそのどす黒い粘着質の感情も落としてくれるだろうから。
 そして、ここに『嫦娥の変』に携わった者達のその後に付いて記述する。
[クガネ、リュウセン、マチ]
 この玉兎三羽も、幻想郷へと移り済む事となった。
 それは、元上官的な存在だった嫦娥を見守る意味での事と、先の変で関わったり話に聞いた勇美への興味を持っての事である。
 その際、地上で行動するにあたり、それぞれ『玖鐘』『流仙』『真刀』の字を当てて名乗る事にしたようだ。
 ちなみに、流仙は勇美に弟子入りを懇願しているらしい。パンツの事で彼女を尊敬に値するとの流仙の暴走気味の判断であった。
[綿月豊姫、綿月依姫]
 幻想郷に送られた嫦娥を監視するという本心半分、名目半分でその後勇美達の下にちょくちょく顔を出す機会が増えた。
 その事により勇美は依姫の稽古を再び得る機会を得る事が出来、彼女はますます力を付けていったのだった。
[嫦娥]
 幻想郷に流刑の名の引っ越しの後、藤原妹紅の自宅に居候する事となった。
 何でも、同じ蓬莱人だと共有出来る考えが何かとあるだろうという嫦娥の考えからであった。輝夜とは顔見知りなので彼女の元には行きたくないようだ。
 そして、嫦娥は元既婚者と言う事もあり料理の腕はピカイチだったので、一人暮らしの妹紅の栄養面の面倒も見てくれるだろうと慧音からもお墨付きをもらっているのだった。

◇ ◇ ◇

 そして、新たな幻想郷の住人が増えてから暫くした後のとある昼下がり。
 勇美は人里に新しく出来た、幻想郷では珍しい洋食モノの料理店で八雲紫と一緒に食事に舌鼓を打っていたのだった。
「あ~、まさか幻想郷の人里でハンバーグ定食を食べられるとは思ってもみませんでしたよ。紫さん、この度はありがとうございます♪」
「気に入ってくれて何よりだわ。遠慮しないで食べてね」
 満面の笑顔で以てハンバーグを食べてくれる勇美を見るのは、紫にとっても気持ちのいい事なのであった。
「ありがとうございます。しかも紫さんのおごりだなんて感謝感激です……でも、紫さんって収入をどこから得ているんですか?」
 それが勇美の気掛かりであった。彼女の知る限りでは、紫は寝ている事が多いのだから。
「それは、ヒミツよ♪」
「は、はいそうですね。あはは……」
 これ以上勇美は詮索しないようにしたのだった。踏み入れてはいけない領域である事は彼女にも肌で感じる事は出来たのであるから。
 だが、問題は紫の資金の出所ではなく、今日勇美が切り出そうと思っている決意を今打ち明ける事が先決なのである。なので、彼女は意を決して切り出す事にした。
「紫さん、私は今まで母親への『復讐』の意味を籠めて幻想郷で奮闘してきました」
 その一見物騒な感情の下で勇美は今まで努力をしてきたのだった。
 だが、何も母親にやり返す事を目的とはしていなかった。紫の助力により母親との繋がりを断ち切った事により、それは更に無粋となったからである。
 ただ、勇美は幻想郷で『より良く生きる』事が母親への復讐となると思ってやってきたのだった。だから、二度に渡る月が関わる異変解決にも精力的に立ち向かいもしたのだ。
「そうね……」
 そんな勇美に対して、紫は否定する事なく微笑みを見せながら相槌を打つのだった。それは普段の胡散臭い笑みではなく、まるで包み込むかのような暖かいものである。
 紫のその対応に嬉しく思いながら、今彼女が言っておかなければならない事を打ち明けるのだった。
「でも、私の復讐は、ここで一旦一区切りにしようと思うんです」
 その言葉に続いて、勇美はこう言った。
「だから、次は私の大切な人の番なんです。紫さん、私の我がままを何度も聞いてもらって申し訳ないです。でも、これが最後なので、どうか……」
 その言葉を言う前に、紫は口元に手を当てて『しーっ』の仕草をしたのだった。
「紫さん……?」
「勇美さん、それは心配には及びませんわ。だってもう……」
「?」
 紫は一体何を言い出すのだろう。そう勇美が思っていると、背後から彼女の側へと来て声を掛ける者がいたのだった。
「お久しぶりね、お姉ちゃん♪」
「!?」

第四章【MOONDREAMER ダークサイドオブ嫦娥】完
第五章【MOONDREAMER ローズ味】へ続く。 
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