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黒猫鉄火面(鳩山・民主党と小泉やパヨ左翼への地獄案内)/真面目な話は「猫眼石」参照

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牛頭馬頭レポート
  浄土ヶ浜、異状なし2

ここに日本的な美徳の典型的な光景がある。
 規律正しくみんなで穴の中に入り、命令に従い土下座して沙汰を待つ。上から土が落ちてくる。穴埋めの刑なのだ。血塗れの英霊たちが平成ジャパニーズを埋めている。これは祟りだ、呪いだ。
 そして慌てて穴から這い出そうとした一部が、怒り怒鳴り叫びバカ笑いする英霊たちに殴り倒される。

平「いやだー!」
英「こら! 勝手な自己判断で這い出してくるな! 運命を受け入れろ! 隊列と規律を乱すな! 滅私奉公の、伝統的な日本人の心を忘れるな! 余計なことは考えるな、考える権利はない、鉄血精神で従え!」

平「や、やめてくれ、あんたらは鬼か!」
英「そうだよ、似たようなもんだ!(※鬼には幽霊の意味もある) 何を今さらだ! 甘えるな! ちゃんと生前のように、謙虚に命令に服従しろ! 社畜とか使い捨て派遣よりちょっと厳しくしただけだろう? 貴様はそれでも日本人か、情けない! 死ねと言われたら素直に死ぬんだ! ずっと在日と国賊どもの言いなりになっていたくせに、何をいまさら!」

平「なんでこんな目に合わせるんだよ、勘弁してくれ!」
英「俺もお前も消耗品だからだ! 日本精神の神髄はな、潔く死地に赴く覚悟の不動心だ! この末世の馬鹿者が!」

 問答しつつ、這い出して逃げようとした顔面に、シャベルの刃が突き刺さる。蹴り落とされて土をかけられる。他に何人か外に出ても、滅茶滅茶にシャベルや棍棒で殴られている。シャベルの角を側頭部に打ち込まれて脳がはみ出し、朦朧としたところを穴に投げ落とされる。そうこうするうちに、土下座で並んでみんな生き埋めにされてしまう(土圧で押し潰されながら窒息していく)。
 これこそは「促進成仏」の修行なのである(いわゆる「浄土」とは天国ではなくて、悟りを開く修行の場所だから)。そして神仏(英霊を含め)は基本的には善意でこそあっても(反日外国人やパヨクの利権マフィアなどのように悪意ではなくても)、常に普通の意味で優しいとは限らない。

 首に鋼線ロープを巻き、百メートルの崖から突き落とされる。半分でロープが張った勢いで頭部が切断、さながらキャップを外したペットボトルのように血吹き出し撒き散らしながら、ネズミ花火のように落下していく。意識のある頭は一緒に落下しながらその様を見るのである。
 コンクリートに叩きつけられて飛び散り、千切れた手足がロケットのように飛んで、血と内蔵が大輪の花のように咲いた(頭も同時落下で粉砕)。
 整列して並び、順番に神馬の後ろに立ち、後足キックで蹴り飛ばして頂く。胸部を陥没骨折して肺に血が溢れ、窒息した苦悶の顔面にとどめの二発目である。
 二人ずつ向かい会って立ち、「よろしくお願いします」と槍でお互いを刺す。同時に何回も、絶命するまでやる。生き返ったら「ありがとうございました!」と元気よく挨拶し、今度は自分の喉を槍で掻き切って、感謝の礼儀を示さなければいけない。
 二手に別れてお互いに武器を持ち、全員死ぬまで殺し会う(英霊も混成チーム)。たまには頭の上に火のついたろうそくを立て、ガソリンや軽油を入れた水鉄砲で童心に返って撃ち合いしたりだとか。
 美しい土下座の練磨だけでなく、敢闘精神を養わなくてはいけないし、友情を育むことができる素敵な時間である。
 その他にも、餓死凍死したり地雷を踏んだり。

 それが地獄と決定的に違うのは、自発的かつ主体的に自ら進んでやる差なのか。もっとも、そんなことをして本当に悟りが開けるかどうかは不明だが、本人たちはそう思い込んでいる(それもまた、地獄の一形態なのだろうか?)。
 ともあれ、日本の浄土が浜は今日も平和であった。

     @   @   @

 引き続きT(脱走者=筆者)が逃げ込んだ亡命先、コンロン山(チベット辺りの仙境?)への、浄土が浜からの砲撃が続いていた。国賊的な裏切り者でこそなくとも「脱落者や不協和音は日本人として許されない」からである。
 浄土が浜では昭和戦争の英霊と平成ジャパニーズたちが一致団結し、戦艦大和から持ってきた大砲で砲弾を撃ち込み続けている。

「あいつは日本人の風上にもおけん奴です、大和魂を教育してやねばなりません! 成敗しましょう!」
「うむ! 同感である」

 するとコンロン山に逃げて立て込もっているTから、浄土が浜にまた電話がかかってきた。砲撃を指揮する英霊と三度目の通話だ。

「なんだ、降伏か? こっちにきて反省するなら、無礼は不問にしてやるぞ」
「するか、バーカ! 俺はお前ら日本人にもたいがいムカついてるんだ!
というか、コンロン山の仙人とラマ僧から俺のとこに苦情がきたんだが、いったい何やったんだ?」

 どうも成り行きがおかしくなってくる。電話の日本英霊はおそるおそる日本人失格者Tに訊ねた。

「貴様、今はどこにいるんだ? コンロン山にいるんじゃなかったのか?」
「今はキンゴウ島(南の島の仙境?)のビーチで水着美女を鑑賞中だが」

 そこで日本の英霊はすぐに電話を切り、慌てて砲撃を中止させる。どうやら検討違いの場所を攻撃していたらしい。それからコンロン山にはコッソリと損害賠償して誤爆のことを口止めした(あとでTが揶揄愚弄してくるのは目に見えている)。
 余談ながら後日、Tからパラディソ園(イタリアとかヨーロッパの楽園?)の裏町で買ったという、洋もののピンクフィルムが浄土が浜に届き、それが発端でもう一騒動あったらしい(特に女性陣から強烈な苦情と非難の嵐だったとか)。

  
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