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星河の覇皇

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第七十八部第一章 二度目の会戦を観てその七

「あそこまで果敢でしかも隙のない采配はです」
「出来るものではないか」
「そうです」
「そうだな、二人の戦いはまさにな」
「彼等にしか出来ないです」
「若しお互いが相手でないならな」
「勝っています」
 彼等の方がというのだ。
「あの様な死闘にならずです」
「相手は惨敗をしてな」
「彼等は勝っています」
「そうだな、どう見てもだ」
「彼等に対することが出来るのは」
「今人類の社会では彼等だけだ」
「はい、連合軍が相手になると」 
 シコースキーはここで自分達の話をした。
「今の装備とシステムでもです」
「同じ数ではな」
「敗れるかも知れません」
「二倍、いや四倍五倍か」
「相手を圧倒する数で万全の守りを備えて」
 そうしてからというのだ。
「そうしてです」
「物量で攻める」
「そうすればです」
「勝てるな」
「ですが」
「数がなければな」
「勝てません」
 連合軍では、というのだ。
「到底」
「そうだろうな、我々は装備やシステムはいいが」
「やはり質になりますと」
「弱兵だ」
 マトリョーフはここでも教育総監として話した。
「訓練はあまりしていない」
「訓練よりも」
「まずは軍規軍律だ」
「それを徹底させていて」
「その次に市民交流だ」
「その次に訓練となっていまして」
「それも災害等への訓練が多い」
 実戦への訓練は少ないというのだ。
「連合では災害はあればな」
「即座に軍隊が動いて救助に当たるもので」
「それもまた市民を守ることになっているからな」
「ですから」
「そちらの訓練も重要だ」
「はい、そうなっていますので」
 だからだとだ。シコースキーも述べた。
「ですから」
「それでだな」
「はい、実戦については」
「我々は弱い」
「先程総監が言われた通りです」
 シコースキーもこう言うのだった。
「弱兵です」
「それが連合軍だな」
「これは我々中央政府軍だけでなく」
「各国軍もそうだからな」
「どの国も軍規軍律は警察並に保たれていますが」
 治安を守る彼等と同じだけというのだ。
「しかしです」
「それでもな」
「そちらへの教育に熱心で」
「それでだな」
「その次に市民交流で」
「災害救助訓練だ」
「実践訓練もダメージコントロールのものが多く」 
 この為連合軍はエウロパ戦役ではダメージコントロールの対応はよくそのことでも犠牲者は少なくて済んだ、このメリットはあった。 
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