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星河の覇皇

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第七十七部第五章 戦争以上の問題その四十一

「今現在は」
「資本主義社会ですから」
「贅沢も溺れるのではなく」
「楽しめば」
 それでというのだ。
「いいですから」
「だからですね」
「はい、そうですから」
「嗜好品を禁じるということは」
「かえって経済に悪影響を与えます」
 そうなってしまうというのだ。
「そうしたものに関わっている生産者や業者を妨げるので」
「だからですね」
「それはありません」
 絶対にというのだ。
「なってはなりません」
「その通りですね」
「そしてそれはです」
 キロモトは大使にさらに話した。
「やはり反文明、反科学主義に近いものがありますね」
「あそこまで極端ではなくとも」
「近いですね」
「私もそう思います、本当に時折です」
「過激な意見が出て」
 そうした反文明、反科学主義の主張がだ。
「それにマスメディアが乗って」
「それが大きな声となってですね」
「社会に悪影響を与えて」
 そしてというのだ。
「人類社会の進歩もです」
「阻んでいましたね」
「そうなっていた可能性もありました」
 マスメディアだけが世の中にある時代が続けばというのだ。
「そう思うとです」
「インターネットはですね」
「人類社会に登場すべくしてです」
「そしてですね」
「マスメディアの力を抑えました」
 社会に悪影響を及ぼしかねない彼等の影響力を弱めたというのだ。
「そしてそれがです」
「社会の正常な発展にもつながった」
「そうでしたね」
「ですから」
 それでというのだ。
「よかったです」
「左様ですね」
「マスメディアがどれだけ危険か」
 それこそというのだ。
「認識しなければ」
「まことに選択を間違えますね」
「そうなります」
「そうですね、では我が国は」
「何とかですね」
「極論を退けます」
 大使はキロモトに断言した。 
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