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本町絢 外伝 絢と僕の留メ具の掛け違い・・そして 結末 

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4-⑸

 秋になって、私は毎日デッサンの練習に取り組んでいた。坂口先生から実技はデツサンになるからと、いろいろアドバイスをもらいながら、水槽とか袋入りの野菜とか数をこなすようにしていた。

 お母さんに、それとなく

「お兄ちゃんは、まだ、アメリカから帰ってこないの?」

「今は、雑貨屋さんで働いているらしくって、約束の5年はとっくに過ぎているから、もう帰ってこなきゃぁね。最近は便りも来ないわ」

「ウチ、メールしてみるね、夏休みにみんなで行った海の写真も送っておく、少し成長した私見せとく」

 お兄ちゃんは、反対するお父さんを説得して、突然、大学を中退して勉強と称してアメリカに行ってしまった。何年も会っていないが、帰ってきたら、私も家を出て行きやすくなると作戦を考えていた。 
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