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星河の覇皇

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第七十七部第五章 戦争以上の問題その十二

「元々連合は好戦的ではないですし」
「それはないですね」
「食料も居住地域も資源も全てあるので」
「ですから」
「人間満ち足りていますと」
「どうしても好戦的でなくなりますね」
「そうです、ですから我々はです」
 その食料も土地も資源も満ち足りている連合にいる人間だからというのだ。
「満ち足りているので」
「だからですね」
「戦争をする必要もですね」
「ありませんね」
「そう考えています、やはりです」
 連合はというと。
「そうした状況にありますので」
「相手の状況も重要ですが」
「こちらとしてはですね」
「戦争を挑むのではなく」
 最初からそうせずにというのだ。
「やはりです」
「戦争よりもですね」
「それよりもですね」
「対話と協調」
「そうあるべきですね」
「戦わないと生き残れないか」
 このことをだ、キロモトは各国の元首達に問うた。また麺を食べるがその麺はやはり美味いものだった。
「それはどうでしょうか」
「いえ、違います」
「そう言われますと」
「戦わずともです」
「我々は生きられます」
「死ぬことはありません」
 各国の元首達も答える、彼等もそれぞれ飲茶を中心としている中華料理に囲まれていて酒も楽しんでいる。
「それどころか豊かに生きられます」
「今こうしている様に」
「連合はそうです」
「我々は満ち足りています」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「戦争をせずに」
「そうしてですね」
「それで、ですね」
「他の知的生命体と遭遇しても」
「平和的に進めればいいですね」
「そうしたいと考えています、ただ警戒はです」
 こう言うこともだ、キロモトは忘れていなかった。連合中央政府大統領として備えは忘れていないのである。
「しておくべきです」
「遭遇の際はですね」
「若し備えをしていないと」
「相手が何をしてくるかわからないので」
「だからですね」
「そうです、それは絶対です」
 備えはというのだ。
「むしろしておかないと」
「油断を衝かれる」
「そうした場合も考えられますね」
「当然として」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「我々もです」
「警戒をして」
「そしてですね」
「そのうえで」
「ことを進めていくべきと考えています」
 その様にというのだ。
「やはり」
「対話をしていてもですね」
「常に服の下には防弾スーツを着ておき」
「銃もですね」
「懐の中に入れておくべきですね」
「そうです、棍棒を持って穏やかに話そうではありませんが」
 十九世紀末から二十世紀初頭のアメリカ大統領ルーズベルトの言葉だ。尚二次大戦中のアメリカ大統領もルーズベルトだが彼の一族である。 
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