| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

グリズリーは家族

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
次ページ > 目次
 

第二章

「常に接していれば」
「それで、ですね」
「こうしてです」
「懐いてくれますか」
「はい、ただ熊は力が強く爪も牙もあるので」
 ケーシーはこのことも述べた。
「注意しないとです」
「怪我では済まないですね」
「私もこのことには注意しています」
「実際その子達も大きいですしね」
「少し油断すると危ないです」
 事実怪我で済まないというのだ。
「そのことは私も注意しています、ですが」
「それでもですね」
「よく懐いてくれていることは事実です、種族は違いますが」
 それでもというのだ。
「今の私達はこうしてす」
「友人にですね」
「なれました、どんな生きものも最初から愛情を以て接していけば」
 そうすればというのだ。
「絆を築けます」
「そうなりますね」
「そうです、そしてこれからも」
 ケーシーは笑顔でスタッフにこうも話した。
「私は彼等とです」
「共にいますか」
「そうします、この子達はグリズリーベアの保護施設に入りますね」
「そのことが決まりました」
「私も結婚しますが」
「お互いそうなってもですね」
「それからもです」
 是非にというのだった。
「会って」
「一緒にですね」
「います、私達は友達になりましたから」
「だからですね」
「これからも一緒です。ではこれから川に行って」
 そしてというのだ。
「釣りに行ってきます」
「一人と二匹で」
「そうしてきます、では行こう」
「ガウ」
「ガウガウ」   
 二匹も嬉しそうに応えた、そしてだった。
 ケーシーは二匹と共に釣りに行き楽しんだ、暫くして彼は結婚し熊達もセンターに入った。だが彼は時間があればセンターに行き熊達と一緒の時間を過ごした。熊達も彼が来ると喜び彼と共にいた。アメリカにある話である。
            

グリズリーは家族   完


                     2021・5・16 
次ページ > 目次
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧