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夢幻水滸伝

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第百九十六話 まずは農業その一

               第百九十六話  まずは農業
 チュット=ソヴァン=ヴァンナリーレアクはこの時自分がある村にいることがわかった、ここで声を聞いて今いる場所その世界そして今の自分自身のことも聞いた。それで納得したが納得してこれからどうしようかと思った時に。
 村人達が彼女にこう言ってきた。
「あの、冒険者さんかい?」
「ちょっとお願い出来るかな」
「あんた一人だけれどね」
「ドルイドみたいだけれど」
「はあ。何でしょうか」
 チュットは自分に言ってきた村人達に応えた。
「お仕事の依頼でしょうか」
「今村の周りにモンスター達がかなり出て来ていて」
「それで困っているんだ」
「退治しようにもわし等はまともな武器もないし戦いは弱くて」
「冒険者の人にお願いしたいと思っていたんだよ」
「そうしたらあんたが急に出て来たからね」
「本当に何時の間にかこの村にいたけれど」
 チュットがどうしてこの世界にいるかは知らなかった。
「けれど冒険者さんなら」
「一人でもいると違うからね」
「ちょっと頼めるかい?」
「モンスター退治してくれるかい?」
「はい、私に出来ることなら」
 人のいいチュットは頼まれたならと頷いた。
「させてもらいます」
「宜しく頼むよ」
「じゃあ早速モンスター退治してくれるね」
「そうしてくれるね」
「そうします、ほなモンスターのおるとこに案内して下さい」
 チュットが申し出るとだった。
 村人達は早速彼女を村からすぐの森に案内した、すると。
 そこにモンスターの大群がいた、数は何千いや何万といた。チュットはその彼等を見て村人達に対して言った。
「無茶苦茶な数ですね」
「うん、だからね」
「正直困ってるんだよ」
「もう森に入られなくて」
「困り果てていたんだよ」
「他の街や村への道はこの森にしかないしな」
 村人達はチュットに実際に困っている顔で話した。
「どうしようかって思っていたら」
「そこにあんたが来てくれてね」
「まあ一人じゃ無理だろうけれど」
「少しずつやっつけてくれるかい?」
「報酬も支払うし」
「そういえば」
 ここでチュットは村を思い出した、結構な大きさで。
 しかも田畑は多く特に水田が多く見事だった、それで言った。
「村は農業が盛んですね」
「ああ、米は年に三回採れるしな」
「畑もいいのばかりでな」
「鶏も沢山いるぞ」
「しかも川じゃ魚が手掴みだ」
「いい村だぞ」
「カンボジアですね」
 チュットは起きた世界の祖国のことを思い出した。
「食べものは豊かに採れますね」
「ああ、だからな」
「思いきりご馳走出来るぞ」
「あと金もそれなりにあるからな」
「報酬は期待してくれ」
「まあ報酬は後のお話として」
 そしてと言うのだった。 
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