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種族は猛獣でも

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第二章

「本当に」
「全くですね」
「そうなってですね」
「それでこの子達が助けられて」
「そうなって」
「バルーなんて」
 今度は熊を見て話した。
「首輪が食い込んでいて大変でしたね」
「その時は」
「それで手術もしましたが」
「三匹共無事でよかったです」
「いじめられていた時からずっと一緒にいて」
「今も一緒です」
「助け出されて十五年ですが」
「今も仲良しですね」
「本当にいいことです」
 三匹の世話をしながら話した、そして。
 三匹の世話をした後でだ、スタッフの人はあるジャーナリストから取材を受けたがジャーナリストにはこう話した。
「このセンターはノアの箱舟という名前ですが」
「聖書の」
「はい、このジョージア州にありますが」
「動物保護区のアニマルシェルターですね」
「ここには二十四人の子供達と千の動物達がいます」
「彼等を救う為の場所ですね」
「ノアの箱舟の様に」
 大洪水から生きもの達を救ったあの舟の様にというのだ。
「そうすることが目的で」
「それで、ですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「多くの命を救うことを目指しています」
「そしてその中にですね」
 ジャーナリストはここでこう言った。
「三匹がいますね」
「バルーとシアーとカーンですね」
「はい、熊とライオンと虎ですね」
「そうです、三匹共雌です」
「そうですか」
「三匹共酷い虐待を受けていました」
「麻薬組織に」
 ジャーナリストはこのことを知っていた。
「そうでしたね」
「ですが三匹でお互い寄り添って耐えてきて」
「そして救出されて」
 ジャーナリスト入った。
「今もですね」
「仲良くしています」
「そうなのですね」
「私達はノアの箱舟なので」
 施設の名前をそのまま出した。
「その理念に従い」
「彼等を保護して」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「これからもです」
「彼等もですか」
「幸せになる様にしていきます」
「三匹一緒に」
「その様に」
 まさにというのだ。
「努力していきます」
「わかりました、頑張って下さい」 
 ジャーナリストはスタッフの人に応えた、そして。
 その後でだ、彼はスタッフの人達に案内してもらって三匹のコーナーそれぞれの生きものの種類の頭文字を付けられたBLTと書かれているコーナーに行くと。
 三匹は身体を寄せ合って寝ていた、ジャーナリストはその光景を見てスタッフの人の言葉が真実だとわかった。そしてまた笑顔になった。


種族は猛獣でも   完


                  2021・4・25 
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