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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二百五十九話

朝になるほどに永かった臥煙の独り語りと問答の後。

「織斑一夏!!」

俺は暦さんに胸倉を掴まれ持ち上げられていた。

ぷらーんって。

とりあえず飛行魔法で浮遊する。

「どうした我が甥よ」

「知っていたんだろう!」

「何を」

「今起きている事全てをだ! 千石の蛇切縄の時君はこの神社に立ち入ろうとしなかった!
キスショットの弟である自分が入れば奴を刺激するからと!!」

流石は主人公。

頭の回転が速い。

限られた情報でそこにたどり着けるとは賞賛に値する。

「だとしたら?」

「だとしたら?だと? だとしたらなぜ神原を参加させた⁉ 全てを知っていながら何故!」

「言いたいことはそれだけか」

暦さんの腕を掴み、強引に引きはがす。

「何故と問うか。ならば答えよう。それが正しいと思ったからだ。言い訳を垂れ流してほしいか? いいだろう。駿河の腕は怪異を引き付ける。忍野がいる今練習させるべきだ」

そう、言い訳だ。

原作通りに進めるための。

「言いたいことはそれだけか」

「落ち着け。我が甥よ。さっきも言っただろう? 奴と戦えば俺が勝つと」

「だから見ていたのか⁈ 安全圏から! テレビでも見るかのように!」

「言ったはずだぞ我が甥よ。私は傍観者、観察者、視聴者にして監視者だと!
俺の物語は俺の物、そしてお前の物語はお前の物だ」

「前から君のそういう所が嫌いだった! そうやって何でもかんでも達観したような所が!」

「傷つくなぁ。俺はお前のそういう熱くて真っすぐで、それでいてひねくれている所が愛おしくてたまらないぞ我が甥よ」

そこでようやく仲裁が入る。

「落ち着き給えよ。こよみん」

臥煙が暦さんの肩を叩く。

「いったん頭を冷やすといい」

そう言うと、臥煙は暦さんに万札を一枚渡す。

かなり多い。三人分かな。

「おねーさんは出かけるから、これで朝食を食べに行くなり買ってくるなりしなよ。
お腹が空いているとイライラしやすくなるものだよ」

「俺の分はいらんぞ我が甥よ」

と暦さんに言うと。

「おや着いてきてくれるのかい?」

と臥煙にきかれた。

「いや。お前とは別で動く。奴を追うんだろ?」

「そうだよ」

コッソリ暦さんを付ければ奴が見つかるはずだ。

「おい。神原はどうするんだ」

と暦さんが俺に視線を向ける。

「今は奴は来ないよ。それに我が姉上がいるだろう」

と思ったが我が姉上は壊れた神社で不貞寝を始めていた。

「..........。 橙?」

『はいはい。わかったよー』

俺の中から橙が出てくる。

直ぐに空気から溶け出るようにして実態を持つ。

恰好は巫女服だ。善玉っぽいし良いと思う。

「俺の式神を置いていく」

これをやるとIsコア0000の自立稼働の精度が下がるのだが、まぁ、奴と決定的な戦闘になることは無いはずなのでどうにかなるだろう。

「始めまして。私は橙。ますたーの式神です」

と橙がぺこりとお辞儀をする。

「これでいいだろう我が甥よ」

握った掌の中に指輪を二つ量子展開。

「橙。使うことは無いはずだがこれを持っておけ」

渡したのは指輪型CADとフォールドリング。

奇跡の発動体と増幅器。

「これはまた..........。ユートピア。それはポンと渡していい物じゃなさそうだけど」

「ああ、そうだよ。フォールドリングを作るには少なくとも白騎士のエンジンが十機はいるからな」

「お任せください。忍野様、阿良々木様、神原様」

「そういうわけだ。橙ならそうそう負けはしまい」

なんせ橙は俺とパスが繋がっている。

何かあれば俺の想子と魔法演算領域を借りて俺と同等の術を発動できる。

それでもどこか不安そうな暦さん。

だから、俺が知りうる情報を開示する。

「安心しろ。奴が狙っているのは」





「我が甥、阿良々木暦よ。おまえだ」












それから一時間くらい。

『王よ現在サポートを継続している。サポートレベルを上げるか?』

とISコア0001からのサポート引き上げの提案が入る。

「いや、このままでいい」

上空1500M。

直江津市上空。

阿良々木暦と初代怪異殺しを監視中。

近くに臥煙とエピソードも来ている。

飛行魔法で空を飛びつつ、光学迷彩を展開。

地面に水平になるように体を倒し。

「対怪異用特殊弾装填」

体物ライフルを構える。

「遮音術式展開。加速術式起動。仮想領域展開」

スコープの中で、暦さんが初代怪異殺しに渡されたペットボトルのキャップに手をかけ。

「Fire」

トリガーを引く。

強烈な反動を魔法と気功強化で抑え込む。

強烈なマズルフラッシュ。

音速の数倍に達した弾丸が初代怪異殺しに向かう。

が、しかし。

仮想領域展開の時点で気づかれていたようだ。

奴は弾丸を余裕で避けた。

驚いて暦さんが投げたペットボトルはエピソードが投げたと思われる十字架に弾かれて飛んでいった。

「さぁてと」

初代怪異殺しに向けて続けて発砲。

数発ぶっぱなして暦さんから引きはがす。

十分離れたので、銃を下ろす。自由落下で地表へ。

1.5キロだからかなり時間がかかる。

で、地面に降りたわけだが。

「おい臥煙何してる。奴追うんじゃ..........」

二人の方を見ると、何やら本を読んでいる。

ああ、そういえばそんな展開だったな。

「ち、ちがうんだあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

という暦さんの絶叫。

臥煙とエピソードの手にはエロ本とBL本。

あー。やっぱり締まらねぇな。
 
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