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八条学園騒動記

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第六百三話 途中のカレーその三

「要するに」
「うん、主人公と犯人のね」 
 まさにとだ、トムは弟にも答えた。
「そういう作品になるよね」
「そうだよね」
「犯人がもう解けない様な事件を起こして」
「殺人とかで」
「完全犯罪にしようとするけれど」
「主人公がそれを見破るね」
 シッドはまた言った。
「そうなるね」
「そうだよ、まさにね」
「僕の言った通りに」
「知恵比べだよ」
 推理小説はというのだ。
「主人公と犯人のね」
「探偵や刑事と」
「そう、犯人とのね」
「どうやって犯人のトリックを暴くか」
「それが問題だからね」
「それで知恵比べだね」
「マイク=ハマーだってね」
 考えるより前に動きその行動には常に暴力が付きまとう様な考えることしなさそうな探偵でもというのだ。
「あれで頭もね」
「使うね」
「頭もいいから」
 この探偵もというのだ。
「ちゃんとね」
「そうだよね」
「墓堀りと棺桶もね」
 アフリカ系のこの刑事のコンビもというのだ。
「バイオレンスだけれど」
「ちゃんと頭もだよね」
「切れるから」
 だからだというのだ。
「やっぱりね」
「何といってもだよね」
「推理ものは知恵比べだよ」
 そうした作品だというのだ。
「だからそんなバトルをするとか」
「そんな作品じゃないね」
「普通はね」
「そうだよね」
「けれどマウリアはね」
 この国はというのだ。
「ああしたお国柄だから」
「映画とかドラマは」
「何でも踊ってね」
 そして歌ってだ。
「ストーリーは整合性がなくて」
「急に変わったりするね」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「もう超能力とかね」
「魔法も出るね」
「そんな風だから」
 それ故にというのだ。
「だからね」
「もう推理ものも」
「やっぱり歌と踊りが入るし」
 この二つは絶対だった。
「それでね」
「バトルもだね」
「あるらしいよ、それでね」
「実際にどんなものか」
「それをね」
 これからというのだ。 
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