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ドリトル先生と不思議な蛸

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第二幕その七

「けれど本当にスポーツとね」
「世の中のことはだね」
「苦手だからね」
「それも大のね。もう一つあるけれど」
「もう一つ?」
「まあそれは言わないけれど」 
 恋愛についてはです、先生のこのことについてのどうしようもない位の鈍感さについてはあえて言わないのでした。
「先生は得手不得手がはっきりしているからね」
「そのことはだね」
「皆がいてくれているから」
 その動物の皆を見ながら先生にお話します。
「宜しくね」
「そうしていくよ」
「うん、それなら僕達も安心だよ」
「皆がいてくれますと安心出来ます」
 トミーも笑顔で言います。
「先生は一人にしておけないですから」
「僕が一人だと」
「もうどうなるか」
 それこそというのです。
「わからないですから」
「それでだね」
「皆といつも一緒なので」
「安心出来てだね」
「今もです」
 まさにというのです。
「皆が一緒ですから」
「それでだね」
「安心出来ます」
「そうなんだね」
「じゃあ皆のお話を聞いて下さいね」
「先生、任せてね」 
 ガブガブが明るく言ってきました。
「周りのことは全部僕達がやるから」
「もう何の心配もいらないよ」
 ホワイティはガブガブの頭にいます。
「それこそね」
「学問のことは先生のお話を聞いて動くけれど」
「世の中のことは私達に任せて」
 チープサイドの家族はオシツオサレツの背中にいます。
「全部ね」
「アドバイスしていくよ」
「若し先生が困ったら」
 ここで言ったのはトートーでした。
「僕達が必ず動くよ」
「何があっても」
 それでもと言うジップでした。
「僕達が何とかするよ」
「三人いればっていうね」
「日本だとね」
 オシツオサレツは二つの頭でお話します。
「文殊の知恵っていうし」
「僕達はこれだけいるから」
「そしてそれぞれの特技があるから」
 ポリネシアはこのことをお話しました。
「それも使うしね」
「これまでピンチはいつもそうして乗り切ってきたから」
 チーチーは老馬の横から言いました。
「鳥羽でもそうしていこう」
「何かあっても騒がない慌てない」
 その老馬がいいます。
「先生はいつも僕達にそう言ってるね」
「私達もその通りにするし」 
 ダブダブはいつもの落ち着いた余裕のある態度です。
「何かあったら世の中のことは皆に任せてね」
「うん、頼りにしているよ」 
 先生も皆に言います。
「本当にね」
「頼りにしてね」
「いざという時はね」
「僕達がいるから」
「だからね」
「助けさせてもらうよ」
「そうだね、しかしね」
 ここでこうも言った先生でした。 
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