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八条学園騒動記

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第六百二話 梅干しの魔力その八

「それだけ違うから」
「それでボトルは一リットルだったな」
「七五〇ミリリットルだから」
 トムは再びさりげなく帝政した。
「だからね」
「ウォッカの方がか」
「うん、多いよ」
 アルコール度はというのだ。
「ビールをそれだけ飲んでもね」
「そうなのね」
「ロシア人は普通に毎日ウォッカをボトル一本空けるから」
 中にはそれ以上飲む人もいる。
「だからね」
「あの人以上か」
「ゴロ=ウスラさん以上なのね」
「うん、そう思うとロシア人は違うよ」
 酒のことでもという言葉だった。
「本当にね」
「そうだな」
「つくづくそう思うわ」
「それだけお酒飲んで」
 そしてとだ、トムはさらに話した。
「それで人口も多いから」
「それでっていうの」
「ロシアは大国なのかな」
「連合四大国の一国だからね」
「僕の国はね」
 トムは自国カナダの話もした。
「どうしても地味だからね」
「まあそれはな」
「気のせいかっていうと」
「ちょっとな」
「あたし達もね」
「建国から目立てていないから」
 その時点からというのだ。
「今だってね」
「ロシアよりはか」
「目立ててない」
「うん、それがね」
「気になるんだな」
「トムとしては」
「うん、けれどロシアは凄く目立ってるから」
 連合の中でもというのだ。
「つくづく思うよ」
「ロシアみたいに目立ちたかったら」
 ジャッキーはここでこんなことを言った。
「ロシアみたいにやってみるとか?」
「あの国みたいにいつもウォッカ飲むの?」
「それで怖い大統領どんどん出すとか」
「それ普通の国じゃ出来ないから」
 トムはすぐに答えた。
「カナダでもね」
「そうなの」
「あんな怖い国家元首しか出ない国って」
 それこそというのだ。
「もうね」
「ないな」
「ロシア以外には」
「しかも凄いからな」
「その怖さがね」
「イワン雷帝からで」
 この頃からというのだ。
「この人はね」
「粛清に虐殺にだったな」
「そういうことばかりして」
「そして趣味は拷問か」
「そんな人だったわね」
「そんなとんでもない人で」
 このことは史実にある。
「それでそれからもね」
「怖い人が多いな」
「何かと」
「それはソ連もで」
 この国の時もというのだ。
「スターリンとかね」
「かなりだったな」
「あの人も」
「うん、もう粛清とか弾圧とかで」
 こうしたことばかりでというのだ。 
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