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第三章

「いつも注意してな」
「それで、なんだな」
「お前も動いて」
「無茶はさせない様にしてるんだな」
「女の子だからな」 
 信彦はこのことは強く言った。
「顔に傷でも付いたらな」
「古い考えでもな」
「女の子はやっぱりな」
「顔に傷いったら駄目だな」
「どうしても」
「そんなの絶対駄目だからな」
 それ故にというのだ。
「俺だってな」
「そうならない様にか」
「あの娘にいつも注意して」
「お前も頑張っていくんだな」
「そうしていってるしな」
 信彦は友人達にさらに話した。
「これからもな」
「そうしていくんだな」
「明日香ちゃんに無茶はさせない」
「そうしていくんだな」
「ああ」
 こう言ってだ、信彦は自裁に明日香に何かとだった。
 注意してそして自分が動いて彼女に無鉄砲な行動はさせなかった。だがある日デートをしていると。
 橋を通ったところで信彦はふと川を見て言った。
「まずいな」
「えっ、猫ちゃんが」
 明日香も皮を見て声をあげた、見れば。
 川を流れている木の上に一匹の白い猫がいた、大きさからみて子猫だ。
 首輪はなく木の板の上で水を怖がって固まっている、それを見てだった。
 信彦はすぐに橋の上から跳んで川に跳び下りた、そうしてだった。
 川の中にいる猫を助けて抱き抱えて岸に上がった、そこには明日香がいた。そのうえで彼にどうかという顔で話した。
「あの」
「猫は助けたからな」
「今凄いことしたわね」
 全身濡れ鼠の彼に言った。
「橋から跳び下りるなんて」
「三メートル位だったからな」
「川の水位が低かったら大変だったわよ」
「だから三メートル位だとな」
「大丈夫なの」
「ああ」
 こう言うのだった。
「そうだったんだよ」
「けれどあんまりにもでしょ」
 信彦にどうかという顔のまま言うのだった。
「今のは無鉄砲過ぎるでしょ」
「明日香が言うのかよ」
「私でも今のはね」
「しないっていうのかよ」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「助けるつもりにしても」
「どうして助けるんだ」
「そこから川の方に下りられたから」
 明日香は橋の横を指差して信彦に話した、見れば実際にそこは土手になっていてそこから下りることが出来た。
「普通にね」
「そういえばそうだな」
「私もそこから下りたし」
「そうだったんだな」
「そうよ、だからね」
 それでというのだ。
「私だってね」
「いきなり川に跳び込まないか」
「それ位はね」
「じゃあ俺の方が無鉄砲か」
「すくなくとも今はね」
「そうか」
「ええ、しかもね」
 明日香はさらに言った。 
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