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オズの木挽きの馬

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第六幕その十一

「天津甘栗はね」
「お好きですね」
「宮殿でも結構食べているの」
「そちらは食べてもいいんですね」
「そうなの、おやつでね」
 食べているというのです。
「もう宮殿の人が剥いてくれていて」
「それを食べられていますか」
「そうしているわ、普段からね」
 つまり宮殿にいる時からというのです。
「そうしているわ、そして栗のお菓子は全体的にね」
「よく召し上がられていますか」
「特にケーキをね」
 モンブランのケーキをというのです。
「そうしているわ」
「ケーキですか」
「宮殿で一番よく出るお菓子がね」
「ケーキだからですか」
「だから栗を使ったお菓子もね」
 こちらもというのです。
「そうなのよ」
「ケーキですか」
「そうなっているわ、私もケーキが好きだから」
「丁度いいですか」
「そう思っているわ」
 こう恵梨香にお話するのでした。
「私もね、あとお菓子全体で言うとタルトもね」
「よく出ますか」
「中華だと杏仁豆腐でね」 
 こちらのスイーツでというのです。
「和菓子もね、上品なものがね」
「あの奇麗な」
「それがね」
「よく出ますか」
「そうなの」
 実際にというのです。
「宮殿ではね」
「やっぱり宮殿ですと上品なんですね」
「お料理全体がね」
「そうなるんですね」
「いつもコースだしね」
「一度に沢山のお料理が出ることはありますか?」
 恵梨香はこのことを尋ねました。
「宮殿では」
「あまりないわね」
「やっぱりそうですか」
「ええ、やっぱりコースでね」
 それでというのです。
「出るわ」
「懐石料理やフルコースみたいに」
「まさにああした感じでね」
「そうなんですね」
「だから堅苦しいの」 
 どうしてもそうなるというのです。
「宮殿のお料理はね」
「エメラルドの都もそうですし」
「いつもそうだと」
「困るんですね」
「飽きないけれど」
 それでもというのだ。
「他のラフなね」
「そうしたものが食べたくなりますね」
「そうなの、だからね」
「今はですね」
「こうしたラフなものがいいわ」
 こう言ってでした。
 オズマは栗饅頭を食べます、それは彼女にとってとても美味しいものでした。 
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