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オズの木挽きの馬

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第六幕その四

「そのうえで」
「ステーキとかをよく食べるわね」
「ハンバーガーとかは宮殿の中ではあまり」
 フライドポテトを摘みながら言います。
「そうした感じですね」
「そうでしょ、だからね」
 それでというのです。
「ドロシーはよく宮殿を出てね」
「冒険に行かれていますね」
「もうドロシーはね」
 何といってもというのです。
「オズの国きっての冒険家でね」
「宮殿におられるよりもですね」
「冒険に出ている位だから」
 それでというのです。
「それでね」
「お外で、ですね」
「今の私達みたいにね」
「ハンバーガーやコーラを楽しまれていますね」
「よくね」
「今も冒険に出ているからね」
 木挽きの馬も言ってきました。
「ドロシーは」
「そうよね」
「もう本当にね」
「オズの国きっての冒険家よね」
「彼女はね」
「そうした人よね」
「それで君達もね」
 木挽きの馬は恵梨香に笑って言いました。
「ドロシー王女程じゃなくてもね」
「冒険家なのね」
「オズの国に来たらほぼ確実に冒険しているね」
「そう言われるとそうね」
「まず一度は冒険に出ているから」
 五人がオズの国に来た時はというのです。
「だからね」
「それで、なのね」
「もう立派なね」
「冒険家なのね」
「そうだよ、それにね」
「それに?」
「君達は最初からオズの国に詳しくて」
 それでというのです。
「冒険もしてね」
「尚更っていうのね」
「詳しくなったよね」
「そうね、読むことと見ることじゃね」
「また違うね」
「見ると尚更ね」 
 読むことより遥かにというのです。
「知ることになるわね」
「百聞は一見に如かずだね」
「ええ、だからね」
 それでというのです。
「貴方の言う通りにね」
「オズの国に詳しくなったね」
「実際に見て回ってね」
 そうしてというのです。
「そうなったわ」
「そうだね」
「けれどドロシーさんに比べたら」
「まだまだなんだ」
「ええ、他の人達にもね」
「ベッツイやトロット達にもだね」
「そうよ、オズの国の名士の人達はよく冒険に出るから」
 それでというのです。
「最近来た私達なんてね」
「まだまだなんだね」
「そうよ」
「そこで謙遜するのがね」  
 それがとです、木挽きの馬は恵梨香に言いました。 
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